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黄河

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/05/11 16:18 UTC 版)

環境

最上流部のチベット高原の湖とツンドラ湿地にはアカハジロ、ソウゲンワシ、プシバルスキーガゼル（英語版）、オグロヅル、セーカーハヤブサ、クチジロジカ、ノヤク（英語版）（ヤクの野生種）、ユキヒョウ、コビトジャコウジカ（英語版）、ヤマジャコウジカ（英語版）、ドール、キガシラウミワシおよびChuanchia labiosa（英語版）、Gymnocypris eckloni（英語版）、Gymnodiptychus pachycheilus（英語版）などの固有種の魚類が生息している^[1]^[2]^[3]^[21]。

黄河流域には1億1,000万人以上の人々が住み、事実上黄河流域と一体化している華北平原の人口を加えるとさらに数倍となる。この膨大な人口を支えるため、黄河の水は高度に利用されており、2000年から2002年にかけての黄河の水の利用率は84.2%に達し、河口には15.8%しか届かない。このため、少しでも降水量が減少した場合、黄河の水は河口まで届かず、20世紀中には頻繁に断流を起こした。断流が起こらなくなったあとも利用率の高さは変わらず、黄河下流は慢性的な流量不足の状態にある。また、特に中下流においては人口稠密な地域を流れているため、沿岸の工場や都市から汚染物質が黄河へと流され、流量の減少と相まって深刻な水質悪化を招いている。1985年には黄河本流の92.1%の区間が飲料水として利用可能だったものが、2004年には34.4%にまで減少してしまい、汚染区域の中でもどのようにも利用できない高度汚染水域が全体の25%を超えるようになった^[22]。さらに、流量減少によってヨシ原が多い河口部のデルタ地域の生態系^[10]に深刻な影響がもたらされたほか、断流期には黄河下流域の諸都市の工業・農業用水の供給が減少し、深刻な水不足に陥った。

脚注

注釈

^ 1972年 4月23日、山東省で断流が最初に観測された。

出典

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