駄菓子屋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/19 16:45 UTC 版)
取り扱い品目
駄菓子類の商品は各々、2000年代現在の金銭感覚で20~100円程度、当時の金額では昭和1桁で「何銭」、戦後~高度経済成長以前は「何銭~数円」、高度経済成長期~バブル期前の頃では「10~50円」といったところである。子供が何かのお手伝い数回分で貰ったお駄賃を握り締めて行けば、1~2時間は面白おかしく楽しめるだけのお菓子・玩具が買えた。2000年代に現存する駄菓子屋においても、500円玉一個で相当に楽しめる傾向も見られる。
販売している菓子でも安価な物に関しては、駄菓子の項を参照。清涼飲料水やアイスクリームなどは大手メーカーの製品と、駄菓子専門メーカーの安価な物が並行して販売されており、菓子類も一部大手メーカーの製品が置かれていた。
駄菓子屋アイテムで大人気だったのが、お店の前に有ったガシャポン(カプセルトイ)。本格的に流行し始めたのも1970年以降と思われる、その代表的なメーカーにコスモスがあった。1970年代の人気アイテムにスーパーカー消しゴムはスライムといった当時の人気商品を真似た「パチもの」などが有った。
当時のアニメ、野球選手などのクジ引きブロマイドなども人気があった。このほかにも子供の射幸心を狙ったくじ引き系アイテムも多く、「アイスクリームガム」という製品では、一回10円でガムを買って、当りが出ると何処のメーカーのアイスクリームでも指定金額内の範囲が貰えた。ガム・アイスクリーム・チョコレートといった菓子類でも、当り付きといった要素が多く見られた。
夏にカブトムシ、秋にスズムシなどの生き物(ペット)を売る店もあった。
玩具類では銀玉鉄砲や花火(カンシャク玉や爆竹・ロケット花火から花火セットまで)のほか、独楽やめんこ・竹とんぼ・風船/水風船といった素朴な物、あるいは「スパイセット」や「昆虫採集セット」と名付けられたセット物、余り高価ではないプラモデルなど多岐にわたる。郷土玩具に類するものも含まれる場合がある。なおプラモデルでも「組み立てて飾る」ようなものではなく、駄菓子屋ルートでしか流通しない「組み立てたら動かして遊ぶ」といったような玩具に近い魚雷艇や飛行機などであった。また「当てくじ」(くじ引きで出た番号に応じて景品がもらえる)のように、一般の玩具店ではまず見られない形態の製品が存在する。こういった「駄菓子屋アイテム」は、その多くが専門化された問屋、あるいは玩具問屋ないし菓子問屋(場合によっては雑貨問屋)が、専門の流通経路を持っている。
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- ^ フィクションではあるが『20世紀少年』では駄菓子屋「ジジババの店」(通称「ジジババ」)が登場するも「同店経営者の片割れであるジジ(爺)はとっくの昔に故人で…」という描写が登場する。
- ^ 様々な味付けでシリーズ化され単価も安いので、好きな味のものをまとめ買いするのも、いろいろな味を試すのもお好み次第。コスト上昇を事業拡大による製造設備の拡充といった量産効果などの経営努力で吸収し、2022年3月まで値段を10円に抑えていた。同4月に12円に値上げしている。
- ^ 付いている玩具の数や一回辺りの代金によってもまちまちだが、派手な当たり景品の影には廉価な外れ景品もあり、くじとして選ぶ貼り合わされた小さな紙片に記載された番号で、台紙に貼り付けられた所定の番号の景品と引き換えるようになっている。
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