闘士ゴーディアン 登場人物

闘士ゴーディアン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/01 22:21 UTC 版)

登場人物

ヴィクトールタウン(後にサントーレ砦)

ダイゴ 大滝
- 安原義人
ゴーディアンを作った大滝博士の息子。彼にしか、ゴーディアンを正常に扱うことができない。カーペ・ヴィレッジで、父の友人(母の兄)のゲン爺さんに育てられ、その後、メカコンに入隊する。父や姉、ゴーディアンのことを知らずに育ったため、当初は戸惑うこともあり、サオリに対しても素直に姉と呼べず、機械に意識を移した父に対し反発することもあった。
当初はゴーディアンの操縦者である事を隠し、マドクターと戦うが、物語中盤で正体を明かしてからはメカコン隊の中核として、互いに助け合いながら激闘を続けていく。直情径行の持ち主で、すぐにカッとなる。隊の規律を無視し、個人行動を取ることが多かったが、マドクターとの激闘を通じて成長し、勝手な行動を取り、皆に迷惑をかけたポールやメリー夫人たちを許す心の広さも持つようになる。
銃の名手であり、その腕は百発百中。トロスクルスをして「生まれきってのガンファイター」と言わしめるほどである。電子ロープはマドピューターを破壊するほどの威力だが、あまり多用しなかった。
クリント
ダイゴの幼いころから一緒だったメカ豹で、ダイゴとは親友同然である。自意識を持ち、戦闘時には自分の判断で戦う。主にダイゴの命令で動くが、サオリや他のメンバーの言うことを聞くこともある。
エネルギー源はオイルで、動物のように口から摂取する。敵の気配を素早く察知する。戦闘能力は高く、マドピューターを単独で破壊することも可能であり、ゴーディアンをおびき出すための囮として捕らえられた時も、自力で牢を破り脱出した。
全ての環境に対応可能で、最終話ではゴーディアンの肩に乗り、宇宙空間にも出撃したが、ドクマ殿戦艦から発射する物質分解ビームの直撃を受け、消滅した。
ピーチィ
声 - 井上瑤
メカコン隊員で、後にサントーレ女子隊隊長。アノー号では女子コンバット隊隊長を務める。ダイゴとは池で水浴びしてるところを偶然見られてしまったのが初対面。気が強い性格で、ダイゴへの好意を素直に表せない。ホワイト・シティに両親が赴任しており、母への手紙にはダイゴのことを書いていた。他の女子隊員が、ダイゴを誘惑すると嫉妬する。ロゼに対しても、その正体が分からないうちは対抗意識を持っていた。
人工衛星捜索時には指揮を執ったこともある。幼馴染のポールには好意を持っていたが敵に寝返ったと知ったとき、躊躇わずに銃を抜いた。母の勧めで負傷したマドクター兵士を解放したが、無残にも兵士は処刑され、母も巻き添えで死んでしまう。この事件がきっかけで、マドクター青年将校が反乱を起こすことになる。
バリーホーク
声 - 納谷六朗
変わり者の集まりで知られる、メカコン18連隊の隊長。後にサントーレ隊隊長、アノー号艦長を務める。愛称はバリー。
常に前線で指揮を執り、自らも銃を持ちマドクターと戦う。隊員たちには兄貴分として慕われている。部下思いの性格で、アンノンジーからダイゴをかばったり、同格のカスターに自分の隊を侮辱され激昂することもあった。その一方で、ダイゴの単独行動のせいで隊に犠牲者が出たとき、ダイゴを殴って除隊させたことから、公平を重んじる性格が見られる。
生真面目で沈着冷静な指揮官だが、ダイゴの規律違反を大目に見る懐の広さもある。サオリに好意を持ち、彼女の前では骨抜きになってしまうが、仲は進展しなかった。
ダルフ
声 - 鈴木清信
メカコン隊員、アノー号では通信主任を務める。おっとりした性格のダイゴの同僚。メカコンの時にはダイゴと同室だった。自分と同室になる奴は死ぬというジンクスを持っていることから、ダイゴを気づかう。ロス・シティにいる家族にいつも収入を仕送りに宛てていたが、マドクターの攻撃により全員死亡する。
趣味は編み物。ヴィクトールタウン陥落時に、恋人のキャシーを助けようと隊を離れ、一時は行方不明となるが、最終的にキャシーとともにサントーレに合流した。その後、キャシーとサントーレで結婚する。当作品の登場人物の中で、劇中で結ばれたのは彼らだけである。サントーレでは何回か小隊を指揮したこともあり、アノー号にイクストロンを注入する際はハナマキ博士の助手をしていた。
純粋で、気の弱いところがあるが、災害で壊滅したヨーク・タウンに救援を送る際に渋る竜馬やダイゴに反発し、支援を強く主張したことがある。
アンノンジー
声 - 増岡弘
メカコン隊の長官。後に、サントーレ砦の司令官を務める。風采の上がらない中年男性だが、頼れる司令官。主に作戦立案と総指揮を担当する。ダイゴに怪我をさせられたことを根に持ち、ダイゴを辞めさせるようにバリーホークに命令したことがあるが、マドクターとの激闘を通じ、ダイゴを「最も信頼できる部下」と評価する。
軍人気質の持ち主で、政治的なことは苦手。タウン会議を招集し、各タウンに救援を求めたが、マドクターの裏工作で失敗に終わる。サントーレへ移住する際には自ら先頭に立ち民間人を誘導している。
アノー号出発の際には搭乗せず、サントーレ砦に残り、地球に残った人類のために尽力する事を選んだ。
サオリ
声 - 高島雅羅
ダイゴの姉。ダイゴを待ちながら、サントーレ砦をずっと守ってきた。ヴィクトールタウン陥落時には自ら先頭に立ち、サントーレへの移住を受け入れている。その際は相談役として、バリーたちの補佐に回る。アノー号では副艦長を務める。
第1話で、ダイゴを守るためにゴーデイアンに乗り込み、無理に動かしたため全身に火傷を負う。後にダイゴと2人で砦地下の泉に行き、火傷を治療した[注釈 1]。コンピューター「サントーレ」の在るゴーディアン基地から、ダイゴを支援する。
本来は父と2人でサントーレに住み、ダイゴを待つはずだったが、トロスクルスに父を撃たれてしまう。争いを好まない性格であるが、トロスクルスがサントーレに来た際、ライフル銃で撃とうとし、ロゼに止められる。ダイゴと違い、母の思い出があることから、ギャラクシーポートの支配者 マダムクイーンが母のナオミだと看破した。
ロゼ
声 - 吉田理保子
チョコマとともにサントーレに住む少女。初期はダイゴのために情報を仕入れたりして、ゴーディアンのサポートに尽力した。序盤ではエンジンつきのローラースケートを移動に使用していた。サントーレ内の機械類の操作を難なくこなす。サントーレ隊結成後も諜報活動などに活躍しており、ブラスターパック達と共に行動することも多くなった。
その後、太陽のすかしを探すためにジェロニモ16世たちとともに行動することになる。その旅路の中、ジェロニモに恋心を抱き、彼とともに地球に残る事を選択。後に彼との子供を出産している。ピーチィはロゼがダイゴに好意を抱いていると思っていたが、本人はそんなことは考えていなかった。勝気な性格で、同性である女子部隊には対抗意識を持ち、喧嘩沙汰にまでなった。
チョコマ
声 - 鈴木れい子
ロゼの弟分。本当の家族とは死別しており、ロゼと共にサオリに引き取られた。サントーレ隊結成後はサントーレ少年隊の実質上のリーダーとして、ダイゴたちのサポートに尽力した。アノー号では整備班を担当する。チョコマもロゼと同様、サントーレ内の機械操作が可能であり、車の運転まで一人でこなす。ヴィクトールタウンの官僚 アンナマリーと知り合い、まだ見ぬ母性を彼女に感じ、サントーレを出て彼女と同行しようとしたことがある。
出発の日、サオリたちと共にアノー号に乗り込むことになったチョコマは、地球に残る事を選んだロゼにサオリを守るように頼まれている。それは今まで、一緒に行動を共にしてきたロゼとの別れの時でもあった。
大滝 キョウタロウ[注釈 2]
声 - 増岡弘、北村弘一
ダイゴとサオリの父であり、第2のビッグカタストロフを予言した科学者。その日のために、サントーレ砦内に様々な施設やゴーディアンの基地を建造した。しかし、決闘相手と誤認してしまったトロスクルスに撃たれてしまい、命を落としてしまう[注釈 3]。死ぬ直前にサントーレのコンピュータに記憶を移植し、それ以降はサオリと共に基地を守り続け、ダイゴが成長するのを待った。
ビッグカタストロフについて、全てを知っていたわけではなく、ジェロニモがもたらしたインディアンの言い伝えにより、全ての事情を知る。多くの科学者や政治家に影響を与えた人物ではあったが、ダイゴには真実を告げず、サオリをサントーレに縛りつけ、妻のナオミとは別れてしまい、ビッグカタストロフ阻止のためとはいえ、結果的に自分の家族を犠牲にしてしまう。最後は自分を維持するためのエネルギーをイクストロン砲に接続し、毒魔殿を破壊した。
ブラスターパック
声 - 黒部鉄(現・屋良有作
メカコン第一工作隊隊長。サントーレ隊では小隊長、アノー号ではコンバット隊隊長を務める。爆弾のプロフェッショナルで、トラップの扱い方については彼の右に出るものはいないと言われている。当初は女、子供との作戦を嫌がっていたが、そうは言っていられなくなり、受け入れざるを得なくなる。
銃を取って前線で戦うこともあるが、彼の本領が発揮されるのは潜入工作である。初登場時には怪我こそしたものの、バルバダスを指揮官機もろとも爆破し、奪われたアノー号に部下とともに残って妨害工作を行った後、補助エンジンを動かす技術者を脅し、サントーレに誘導させる。さらに部下と二人で占領下のヴィクトールタウンに乗り込み、イクストロン発掘現場を破壊し、無傷で帰還。その際はエリアスが巻き添えになった。再度、ダイゴと二人で潜入したときはドクマ殿に侵入。ドグマ大帝統のホログラムを破壊し、正体を暴いた。
成果を出すプロの軍人であるが、顔に関してはお世辞にもよいとは言えず、好意を寄せているアンナに「あんなゴリラみたいな人」と言われてしまった。ダイゴと共に行動することが多く、ダイゴが立てた作戦に付き合うときもあった。
ポール
声 - 石丸博也
ヴィクトールタウン青年隊隊長。ピーチィの幼馴染だが、彼にはマドクターのスパイという裏の顔があった。その理由は陥落後のタウンにとり残された両親をマドクターに人質にされ、脅されていたためであり、彼の裏切りがヴィクトールタウン陥落を決定的なものにしてしまった。捕らえられている両親を救うために勝手な行動と規律違反を繰り返すも、目の前で父を殺されてしまう。ポールがスパイだと知ったダイゴだったが、みんなのために罪を償えと言い、自暴自棄になった彼を立ち直らせた。
サントーレに拠点を移した後はサントーレ隊に協力をし、アノー号では補助パイロットを務める。自分と境遇の似たアニタにシンパシーを感じ、アニタの特攻をあえて見逃した[注釈 4]
カドクラ博士
声 - 増岡弘
大滝博士と共に、彗星ソコネス、惑星ウカペ、惑星スカルプの異常接近により起きた異変後の世界を、第二の破局を、乗り切るために、ヴィクトールタウンと基地を造った(第14話)。
ハナマキ博士
声 - 緒方堅一(現・緒方賢一
第2のビッグカタストロフ予言演説会のとき、大滝博士と出会わせた人物。大滝博士の思想に共感し、マドクターに会場を襲撃された際にも彼の脱出の手助けをした。その後、トロスクルスを通してサントーレ基地の存在を知る。タウン会議の際にはウイングタウン市長とともに参加するも、マドクター襲撃により市長は死亡。以降、ダイゴたちに協力するようになった。通称「チビヒゲ博士」[注釈 5]
ヴィクトールタウンの地下にあるイクストロンの存在にいち早く気づき、マドクターにヴィクトールタウンを占拠された後も、イクストロンの解明に全力を注いだ。作業に夢中になると乱暴になる傾向がある。後半のキーパーソンの一人であり、それまで弱かった科学部門を一手に引き受ける。
アノー号には乗らずに地球に残り、地下に残されたイクストロンを用いて地下都市を建造したり、地球製アノー号である「サントーレ号」を建造するなど、地球に残された人類の生存に全力を注いだ。
アニタ
声 - 小宮和枝
反タウン組織「青シャツ党」リーダーであるゲバリスタの妹。兄とともにヴィクトールタウンで反乱を起こそうとしたが、それはマドクターの工作であり、利用されたと気付いたときは既に遅く、兄はマドクターのスパイに銃で撃たれて死亡。青シャツ党は壊滅した。ヴィクトールタウン内にマドクターが侵攻し、やがては陥落してしまう。「ダイゴに付いて行け」という兄の遺言には従わなかった。
サントーレ砦では青シャツ党員であったことから差別され、行き場を無くしてしまう。死を覚悟でマドクターに単身乗り込むが、そこで行方不明だったダルフとキャシーと合流する。以後はピーチィの副長として女子部隊に入り、衛星回収時にはピーチィと二人だけで衛星を発見、回収する。
マドクターに対する恨みは消えず、アノー号運搬の際に協力した、マドクター青年将校のテウスを撃ち殺そうとしたこともある。最終決戦で、戦闘機に搭乗して出撃するが、ドクマ殿戦艦が発射する物質分解ビームの直撃を受け消滅した。
ドブロフ[注釈 6]
声 - 飯塚昭三
ヴィクトールタウンの病院で働いていた医師。サントーレ砦、アノー号でも医師を務めた。過去のマドクターとの戦闘で息子を失っており、酒びたりになっていた。病院が襲撃されたときに負傷した、マドクター兵士を一度は殺そうとしたが、自らの因縁を断ち切り、医師としての誇りを取り戻した。アンナのために腎臓を一つ移植している。
アンナ
声 - 麻上洋子(現・一龍斎春水
ドブロフの助手。サントーレ砦、アノー号でも助手を務める。過去に彼によって命を助けられたのをきっかけとなり、看護士になった。ドブロフが自暴自棄になってしまったときも彼のことを信じ続け、因縁を断ち切るきっかけをつくった。
ジェロニモ16世
声 - 村山明
一族に伝えられているといわれている「太陽のすかし」を探すために旅をする、ジェロニモ族のリーダー。後半のキーパーソンの一人。ダイゴはヘルロックで、彼らに助けられている。彼らのもたらした情報により、ビッグカタストロフの完全な情報が手に入る。戦闘能力は高く、原始的な武器でマドクター兵士を撃退するほか、銃も扱える。
目的遂行を第一とするあまり、ロゼと一時別れた事もあったが、その後は誤解が解け、仲直りした。アノー号を発見した後はサントーレ隊と共に戦ったが、アノー号には乗り込まずに地球に残り、ロゼと結婚。息子をもうけている。息子のジェロニモ17世はハナマキ博士の建造したサントーレ号に乗り、ダイゴたちの後を追うことになる。
レッドノーズ
声 - 千葉順二
自称「インディアンの大酋長」。自分の土地に勝手にマドクターが基地を建造し、メカコンに助けを求めたことがきっかけで、ヴィクトールタウンに居つく。飄々とした性格。
特技は動物の骨を焼き、そのひびから占う朴占術。ジェロニモ16世と合流後はジェロニモに同行し、その際にマドクター兵士を徒手空拳で倒したり、武器を使用して戦った。彼が覚えていた儀式の歌と踊りによって、アノー号に燃料のイクストロンを注入する方法が得られる。最後はアノー号を守って敵の弾丸に倒れる。
キャシー
声 - 山田栄子
ダルフの恋人。ヴィクトールタウンから離れたところで、父と2人で住んでいた。父はヴィクトールタウン建造に携わっていたためタウン設計図を持っており、それをマドクターに狙われて死亡。その後も一人で住み続け、タウン陥落時もダルフが迎えに来ることを信じ待ち続けた。
母方の祖父はヨーク・タウンの鬼将軍といわれたスミス将軍で、結婚が許されなかったため、両親は駆け落ちしたらしい。ヨーク・タウンに強引に連れ帰られそうになるが、スミス隊の窮地をダルフたちが助けたことから仲を許される。この時、ダルフと結婚式を挙げる。しかし戦闘中であるため、ゆっくりとした新婚生活は送れなかった。
非戦闘員であるためサントーレ砦ではアンナの手助けをしており、アノー号ではシスターミッチェルとともに生活班に任命される。
オカモト 竜馬
声 - 古谷徹
自称「天才策士」で、坂本竜馬の子孫。和服を着て、土佐弁を喋る。ダイゴとはカーペ・ヴィレッジで幼い頃からの親友で、後半のキーパーソンの一人。初登場時には巨岩戦艦の情報と兵士を手土産に、砦に合流。偽の衛星をつかませてヴィクトールタウンに潜り込もうとしたり、誰も気付かなかったイクストロン砲の存在に気付くなど頭の回転が早い。エリアスを捕まえたのも、竜馬とダイゴである。物資の買い付けの際、彼の口八丁で、仕入値段を通常の半分にまで値切らせたこともある。
ビッグカタストロフから人類を救うために世界各地のタウンを回り、サントーレ同盟への加入を訴え、最後の仕上げとして、ジョージタウンで、マドクターの青年将校たちに協力を要請する。この際にサクシダー率いるマドクター憲兵隊の急襲を受け、銃撃戦となるが、将校たちを地下通路で逃がした後に単身立ち向かい、凶弾に倒れてしまう。
最期は「竜が天に昇るのが見える」とダイゴに言い残し、サントーレ同盟の結成やアノー号を見ることも無く、息を引き取る。ダイゴは竜馬のことを「男の中の男だった」と涙ながらに褒め称えた。この将校たちの尽力により、ヴィクトールタウンにいた捕虜は解放され、アノー号の運搬も成功する。
フェスター
声 - 福士秀樹(一般隊員役も兼任)
ヨーロッパ共同体タウン(ECT)で助教授をしていたが、第53話でタウンが壊滅した際にゴーディアンに助けられ、サントーレに合流する。アノー号では、メイン パイロットを務める。科学者として、ビッグカタストロフに危機感を抱いていた。
アダムIII(スリー)
声 - 伊武雅之(現・伊武雅刀、ナレーターも兼任)
数千年前に地球に漂着したイクストローム星人で、アノー号のことを伝えるためにクローン体として、長い間待ち続けていた。ダイゴたちがアノー号で旅立った時にはナビゲーターとして、彼らの助言もしている。
彼の身体は度重なるクローンコピーによって、生命体としての寿命が尽きかけていた。他の惑星に移住した同胞に必要以上に肩入れしたり、サントーレ号に接触する事を止めたりと、彼のアドバイスは決して公平なものばかりではなかった。

マドクター

ドグマ大帝統[注釈 7]
声 - 村松康雄
マドクターの首領。毒魔殿内部の神殿からホログラムの姿で、サクシダーたちの指揮を執る。その正体は8人のドクマ星人 トップメンバーたちの頭脳集合体であった。マドクターのルーツが外宇宙からきた異星人であることはドグマ大帝統しかしらない。実際に幹部たちからは「ドクマ大帝統様」と呼ばれている。
選ばれし民たちによる統治を最善と考えており、そのためには他のタウンの市民はおろか、マドクター兵士たちを殺すこともいとわない。毎回の作戦を毒魔黙示録で指示する。
バラス
声 - 西村知道
最初は戦闘隊長に過ぎなかったが、数々の策略で総統の地位にのし上がった。しかし実力は今ひとつで、自分で判断できないときはドグマ大帝統に相談していた。ヴィクトールタウン占領後は総指揮官として人質を使った作戦で、サントーレ隊を苦しめた。奪ったアノー号を運搬する際は自ら指揮を執るもミスをして、サントーレ隊に奪い返されてしまった。その失敗の責任を取るために、ドグマ大帝統にゴーディアンの破壊を命ぜられ、イクストロンを使用した最強の闘銃士 マドックス・ドッグマン[注釈 8]に搭乗し、ダイゴに一対一の決闘を挑む。3体が分離する瞬間を狙いゴーディアンを苦しめたが、隙を付かれてドッグマンもろとも爆死してしまった。
第2話が初登場だが、その際の表記は「ミスターX」だった。
サクシダー
声 - 北村弘一
マドクターの参謀兼諜報長。毒魔黙示録の内容を読み上げるのは主に彼の担当である。数々の策略で、サントーレ軍を苦しめ、当初は三巨頭の中で、総統の地位に最も近い場所にいた。実際、ドグマ大帝統と会話ができるのは当初はサクシダーだけであった。クロリアスらとの権力争いに際し、バラスを取り込もうとするが失敗。総統の地位を奪われてしまう。その後、何か策を弄する気は無かったようで、バラスに忠実に仕える。
バラスの死を見て、不安にかられ、エリアスに自然に仕えるようになる。最終回直前で合流したトロピーヌにより、劣性遺伝子の持ち主とされ、何も落ち度は無いのに投獄される。ドグマ大帝統も彼を助ける気は無かった。
エリアス
声 - 加川三起(現・鳳芳野
マドクターの最高幹部の一人で、イクストロンの研究・調査担当。初期は目立った行動を起こす事はなかったが、ヴィクトールタウン占領時から出番が増える。サントーレ隊に捕まった際に彼女の口から、マドクター6000年の歴史が語られ、ダイゴたちを驚愕させた。サオリのことを「サントーレに置くには惜しい女」とまで言っている。
エリアスの家柄は代々貴族の家系で、先祖にはクレオパトラがおり、部下たちは命がけで彼女を守っている。内心ではバラスを成り上がりと蔑んでおり、その死後は総統の地位を継いだ。
サントーレとの最終決戦時にツタンカーメンを思わせる兜を被り、侍女を2人従える。マドクターを最後まで裏切ることはなかった。後半は同じ最高幹部のサクシダーを盟友として信頼しており、最終回前の理不尽な仕打ちには納得していなかった。
バルバダス
声 - たてかべ和也
マドクターの戦闘隊長。最初はクロリアス直属だったが、バラス側に寝返った。豪快な性格の割には忠実に命令を守るタイプ。サントーレに逃げ込もうとした一般市民を追い込もうとしたが、ブラスターバックたちの罠にかかり絶命する。兵士の信頼はあまりなかったようである。
クロリアス
声 - 黒部鉄
サクシダー、エリアスと共にマドクター三巨頭を名乗っていた戦闘隊長。サクシダーには対抗心を燃やしていた。バラスの台頭に脅威を感じ、第9話で、暗殺を試みるも失敗。ゴーディアンとの戦闘に敗北し退却しようとするも、バラスに退路を閉ざされてしまい、搭乗していたマドピューターごと破壊され爆死した。
ホクマドック
声 - 黒部鉄、他
ナンマドック
声 - たてかべ和也、他
トウマドック
声 - 増岡弘、他
サイマドック
声 - 伊武雅之、他
ヴィクトールタウン陥落後、バルバダスの後任として四方の門を守るために配置された将軍達。主に行動隊長といった役割であったが、これといった活躍はなく、4人集めても個性はバルバダス以下という扱いを受けていた。回によっては違う名前で呼ばれることがある。
サントーレとの最終決戦時、ホクマドックは銃でピーチィの母を撃ち、怒りに燃えたダイゴに銃で撃たれて死亡。サイマドックはゴーディアンとの戦闘で搭乗していたマドピューターを倒され爆死したが、トウマドック、ナンマドックの生死は不明。
トロピーヌ
声 - 加川三起
ドグマ星系 第三分類移民隊の隊長。プレアデス散開星団の惑星カナンに移り住んだ第三分隊の子孫で、ビッグカタストロフから逃れようとしていたイクストローム星人の血を引くカナン星人の移民船を追って来たが、移民船はブラックホールに飛び込む途中で耐え切れず爆発した。ドクマ殿艦隊を率いて、アノー号を追う途中のドクマ宇宙船と合流する。
顔立ちはエリアスに瓜二つだが、髪型はショートヘアのエリアスと異なり、アフロヘアーである。エリアスに「2人は先祖が同じで、理想の混血のタイプだ」と言っている。性格はエリアスと違い、人の命を弄ぶ残酷な行為を繰り返していた。それは兵士をクローンスリープで生産し続けたためにそうなったといわれている。彼女は遺伝子の良し悪しで地位を決めるため、サクシダーを劣性遺伝子と決め付けて投獄している。

名うてのガンマン、およびアウトローたち

ゴーディアンの西部劇的な側面を担っているのは、トロスクルスをはじめとする無法者達である。ホバーバイクを馬代わりに、彼らは荒野を舞台に無法の限りを尽くす。

ミスターX
声 - 西村知道
トロスクルス
声 - 伊武雅之
酒と博打には滅法強い歴戦のガンマン。メカコンとマドクターの双方に顔が利き、金次第で協力するが、どちらからも信用はされていない。相手の弱みに付け込み、足元を見て仕事を売り込むこともある。支払いは主に金貨。基本的に一匹狼ではあるものの、仕事の内容によっては部下を金で雇うこともある。
好物はミルクで、バーのマスターに必ず「アイスミルクをダブルで」と注文している。ダイゴの父、大滝博士を誤って撃ち殺したことに責任を感じ、ダイゴにガンマンとしての心得を教える。その後、父を撃ち殺したことを知った、ダイゴと一対一の決闘を挑み敗北。ダイゴたちの前から姿を消した。
サントーレ隊とマドクターの戦いの際に再度、姿を現した時には胸を病んでいた。ダイゴたちの危機をマドクターから救い、死に場所を求めて旅を続ける。マドクターやメカコンよりも早くダイゴの正体やサントーレの存在に気付いており、ハナマキ博士にそのことを教えている。
登場時は、マカロニ・ウエスタン調の音楽が流れる。

注釈

  1. ^ 泉にイクストロンが溶け込んでいるために傷が完治したといわれている。その後、バリーの傷を治すため、再度その泉に赴いている。
  2. ^ 漢字名は「京太郎」(近代映画社刊『ジ・アニメ』Vol.8 P106参照)。
  3. ^ 初めはそのことをサオリたちに黙っていたが、トロスクルスがサントーレに忍び込んだときに真相が発覚した。その後、トロスクルスと再会し、彼にすべてを話している。
  4. ^ ただし、結果的には両者とも裏切り者であるが、ポールの場合は確信犯である。
  5. ^ エンドテロップでは「ヒゲチビ博士」と誤表記されている。
  6. ^ エンドテロップでは「トブロフ」と誤表記されている。
  7. ^ エンドテロップでは「ドグマ大帝」と表記されているが、本編の発音では「ドクマ」と聞こえる。
  8. ^ ドッグマンの表記は『アニメージュ』1981/11付録「スタジオぬえのデザイン・ノート」より。
  9. ^ ポピーのDX超合金「分身合体 ゴーディアン」の取扱説明書には「メカニカル・バイオニクス・システム」と明記。
  10. ^ 第1 - 24話まで。第25話より、オープニングの変更に伴い、元々のデザインを行った、バンダイの村上克司のデザインに準じ、DX超合金「分身合体 ゴーディアン」をアニメーション用に作画した外見となった。
  11. ^ 初期から中盤にかけて叫んでいたが叫ばない事もあり、後半はほぼ完全に省略された。
  12. ^ バリエーションとして、「ブリザードアタック」も存在する。この技はガービンも使用している。
  13. ^ この剣は柄の先が鎖でつながった、一対のグラディウスタイプの中型剣である。
  14. ^ ただし、プラモデルなどの説明では前設定の10mのままになっている。
  15. ^ 初登場の第15話では「マイティーボー」と呼称する。
  16. ^ シャインシェルドの展開前の状態で鍔部を回転させ、それで斬り付ける「レザースクリュー」なる技も存在する。
  17. ^ ポピーのDX超合金「分身合体 ゴーディアン」の取扱説明書では「ガービンフッカー」と明記されている。
  18. ^ 「アバランチアタック」と「グレーシアークラッシュ」を組み合わせた攻撃技である。
  19. ^ ゴーディアンがダイゴに対応しているのは、彼の体内がイクストロンを含有しているからと言われている。実際に、イクストロンを含む泉に浸かって初登場時の拒否反応による大火傷を治療した後のサオリは後日、倒れたダイゴの代理で再びゴーディアンに搭乗しているが、この際には初登場時の拒否反応が生じていない。
  20. ^ 一度だけ「バトルピューター」という呼称があったが、後にマドピューターで統一される。
  21. ^ 「闘獣士」の表記は近代映画社刊『ジ・アニメ』Vol.12 P142参照。「マドックス」の名前は記載されていない。ただし、実際のシナリオでは「マドクス」と表記されている。
  22. ^ ワープ航法とは異なるシステム。発動時にはアノー号全体がワイヤーフレーム状になり、まるで別次元を航行するような描写が見られる。航行レベルは1から5まであり、レベル5では超空間をも突破する事が可能になる。
  23. ^ エンディングは「タツノコプロダクション」表記。
  24. ^ a b c 松山貫之は読売広告社の専務としてタツノコプロに深くかかわり、その創世記を支えた人物の一人。『ゴーディアン』のみならず『ガッチャマン』をはじめ、『キャシャーン』『ヤッターマン』『けろっこデメタン』『ドテラマン』『みなしごハッチ』などの命名者として知られる[1][2]。また、『闘士ゴーディアン』の主題歌の他にも、『ドテラマン』主題歌や「ドロンボーのなげき唄'08」「おだてブタ」(『ヤッターマン』挿入歌)、「ゼンダライオン」(『ゼンダマン』挿入歌)、「燃ゆる火の鳥」(『科学忍者隊ガッチャマンII』挿入歌)など、タツノコ作品の作詞をいくつも手掛けている。1993年に読売広告社を退職した後、1995年12月から1年間はタツノコプロの会長職にも就いていた。2006年、享年83歳で鬼籍に入っている[1]
  25. ^ 『闘士ゴーディアン』のオリジナルサウンドトラックには、このデモテープが特別に収録されている[3]
  26. ^ 名称不明のメカは後年の書籍上の仮称を括弧内に記載。スタジオハード『スーパーロボットマテリアル(タツノコプロ編)』銀河出版、1999年、p.220-221
  27. ^ エンドテロップでは「曽田博久」と誤表記。シナリオおよび『アニメージュ』vol.23('80/5)では正しく表記。
  28. ^ エンドテロップでは「山崎晴哉」と誤表記。『アニメージュ』vol.27('80/9)およびVOL.29('80/11)では正しく表記。
  29. ^ 初期バージョンでの立体化は、放送当時に発売したプラモデルで再現されていた。
  30. ^ 同年3月に発売された。変更されている箇所は各ロボットの頭部、ガービンの腰部、デリンガーの膝形状、プロテッサーの膝塗装。カラーリングもメタリック タイプに変更されている。
  31. ^ シーエムズコーポレーションから譲り受けた金型を使用し、パッケージなどを新規にしたもの。商品仕様は「BRAVE合金」と同様、初期版、後期版の2種を同時発売した。他に新規金型を使用した、ダイゴが搭乗するホバーバイクのミニモデルが付属する。
  32. ^ ダイナマイトアクション!は設定と異なり、プロテッサー、デリンガー、ガービンの分身合体は組み換えで再現されている。
  33. ^ 以前この時間帯では、同じ東京12チャンネル制作の『スパイダーマン(東映版)』を放送していた。
  34. ^ 直後に放送されている、同局制作の『ハイ!土曜日です』の放送開始時間繰り上げに伴うための措置。但し、諸般の事情により、1980年12月27日放送分を以て放送打ち切り。

出典

  1. ^ a b c CD『山本正之 電影ワールド 闘士ゴーディアン オリジナル・サウンドトラック』BSCH-30048、ビー!スマイル、2006年9月13日、ブックレットp12。
  2. ^ 原口正宏 、長尾 けんじ/赤星 政尚:著『創立40周年記念出版 タツノコプロインサイダーズ』講談社、2002年12月20日、ISBN 4-06-330179-6、「第八章 外部にいる輩(ともがら) 松山貫之」196-198頁。
  3. ^ CD『山本正之 電影ワールド 闘士ゴーディアン オリジナル・サウンドトラック』BSCH-30048、ビー!スマイル、2006年9月13日。
  4. ^ a b c CD『山本正之 電影ワールド 闘士ゴーディアン オリジナル・サウンドトラック』BSCH-30048、ビー!スマイル、2006年9月13日、「音楽:山本正之インタヴュー」p4。
  5. ^ CD『山本正之 電影ワールド 闘士ゴーディアン オリジナル・サウンドトラック』BSCH-30048、ビー!スマイル、2006年9月13日、ブックレットp18。
  6. ^ CD『山本正之 電影ワールド 闘士ゴーディアン オリジナル・サウンドトラック』BSCH-30048、ビー!スマイル、2006年9月13日、「音楽:山本正之インタヴュー」p4-5。
  7. ^ 北海道新聞』(縮刷版) 1979年(昭和54年)10月 - 1981年(昭和56年)2月、テレビ欄。
  8. ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』1980年11月号、徳間書店、112頁。 
  9. ^ 日刊スポーツ』1981年4月22日付テレビ欄。
  10. ^ 福島民報』1979年10月21日、1980年10月11日付朝刊、テレビ欄。
  11. ^ 『福島民報』1980年4月5日 - 1981年8月29日付朝刊、テレビ欄。
  12. ^ 『福島民報』1980年11月13日 - 1981年3月19日付朝刊、テレビ欄。
  13. ^ 『北國新聞』1981年4月2日付朝刊、テレビ欄。
  14. ^ 『日刊スポーツ』1979年10月21日付テレビ欄。
  15. ^ 『日刊スポーツ』1980年4月7日付テレビ欄。
  16. ^ 『日刊スポーツ』1980年9月7日付テレビ欄。
  17. ^ a b c d 番組宣伝用ポスターの各放送局 記載より。
  18. ^ 朝日新聞(大阪本社発行版)』1979年12月1日、1980年4月5日、1980年12月27日付朝刊、テレビ欄。
  19. ^ 熊本日日新聞』1980年11月17日 - 1981年5月14日付テレビ欄。






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