鋼
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表面硬化処理及び表面処理例
利用
鋼は極めて用途が広く、機械や建材から生活用品に至るまで多くのものに用いられる。このため、鉄鋼の消費量と当該国の生活水準との間には強い関連があり、経済指標の一つとして用いられる[44]。
ウーツ鋼や玉鋼に見られるように、近代以前の世界において鋼の主な使用法は、硬度の要求される刀剣の材料としてのものであったが、16世紀以降、オスマン帝国で鋼は銃の砲身に使用されるようになり、この製法はムガル帝国にも伝わった[45]。転炉法の開発により鋼が大量に供給できるようになると、それまで鋳鉄や錬鉄を利用していた分野で相次いで鋼鉄への材料変更が起きた。一例としては、それまで鋳鉄を利用していた鉄道レールは1860年代以降急速に鋼鉄製へと代わっていった[46]。
生産
19世紀には世界で最初に産業革命を起こしたイギリスが粗鋼の最大生産国であったが、19世紀末にはドイツとアメリカの追撃を受け、1890年にはアメリカが世界最大の粗鋼生産国となり、1895年にはドイツがイギリスを抜いて世界第2の生産国となった[47]。その後はアメリカが最大の粗鋼生産国となり、西欧諸国やソヴィエト連邦がそれに続く状態が20世紀の間続いた。第二次世界大戦後は日本の粗鋼生産量が増大し、1960年には世界5位[48]、1965年には世界3位となった[49]。しかし1990年代以降中国が急速に鉄鋼生産量を増大させ、1996年には日本とアメリカを抜いて世界一の生産量となり、以後トップの座を保ち続けている[50]。さらに20世紀末からはインドや韓国、ブラジルやトルコといった新興国の鉄鋼生産が増大し、2018年にはインドが世界2位の鉄鋼生産国となった[51]。
2018年の粗鋼最大生産国は中国であり、世界生産18億トンの51%を占めている。次いで、インド、日本、アメリカ、韓国、ロシア、ドイツ、トルコ、ブラジル、イタリアの順となっている[52]。
日本の高炉メーカーは合併による集約が進み、2020年時点では日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所の3社のみとなっている[53]。これに対し普通鋼の電気炉メーカーは小規模なメーカーが多く、最大手の東京製鐵のほか、2015年時点では30社ほどが操業している[54]。
脚注
注釈
出典
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