配牌 配牌完了型全自動卓

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配牌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 03:08 UTC 版)

配牌完了型全自動卓

自動配牌型全自動卓における牌山と手牌のセット位置。ドラもめくられた状態であがってくるが、ドラ出し機能はオン/オフが可能[3]

従来型の全自動卓の場合、卓の中から上がってくるのは牌山だけである。しかし配牌完了型全自動卓の場合は、牌山と同時に手牌まで各自の手元に配られた状態で牌が上がってくる。いちいちサイコロを振って開門位置を決め、3ブロック+チョンチョンに分けて配牌を取る、などといった煩雑な手順を経る必要がなく、ドラ表示牌も最初からめくられた状態であがってくるので、ドラをめくるという手順もない。配牌時におけるほとんどの手順が自動化されている。

ただし、親の手元に配られるのも13枚なので、親は第一ツモをツモってから第一打を切らなければならない。「親は配牌が完了したら第一打を切る」という従来の動作に慣れ切っている場合、第一ツモを取り忘れて第一打を切ってしまうという事態が頻繁に起こりうるので、親番の時は充分に注意が必要である。[4][5]

配牌完了型全自動卓における局の開始の手順

  1. セットボタンを押すと牌山と手牌13枚が上がってくる。ドラ表示牌もめくられている。
  2. 親はドラ表示牌の左2幢(=嶺上牌)を残して山を割り、第一ツモをツモる。(下図)
  3. 第一打を切る
親の第一ツモ

ドラ表示牌

開門位置
抜きドラを用いる三麻など、嶺上牌が2幢4枚ではなくそれ以上必要である場合は、開門にあたり適宜定められた枚数の嶺上牌を残す必要がある。

第一ツモ取り忘れの救済措置

親が第一ツモを取り忘れて第一打を切った場合、13枚の状態から1枚切るわけであるから、当然少牌に陥る。通常はアガリ放棄などの罰則が取られるが、慣れないうちは頻繁に起きるトラブルであるため、以下のような救済措置が講じられることもある。

  • 南家がツモる前であれば、東家は第一打を切った後であっても第一ツモを取得してよい。
  • 南家が既に第一ツモをツモった後である場合、東家は南家が今ツモった牌を受け取ることができる。南家は本来の第一ツモをツモる。
  • 南家がどの牌をツモったのか分からなくなっている場合は、東家は本来の南家の第一ツモを取得する。
  • 西家・北家がツモった後であっても、東家はツモ山の端から牌を補充できる。

いずれのケースでも、東家は切った第一打を変更することはできない。また、3番目のケースでは東家の第一ツモと南家の第一ツモが入れ替わることになる。4番目のケースでは一巡目のみ全員のツモ筋がずれる。

これらの救済措置が講じられる場合、その許容範囲はおおむね一巡目以内である。すなわち親が第二ツモをツモる以前であれば、親はペナルティなしで手牌を本来の枚数に戻すことができる。しかし第一ツモの取り忘れに気付いたのが二巡目以降であれば、親は少牌により和了放棄となる。


  1. ^ 日本プロ麻雀協会. “日本プロ麻雀協会 麻雀用語講座バックナンバー”. 2012年2月1日閲覧。
    チョンチョンは正しくは「跳牌」(ちゃおぱい)という。日本プロ麻雀協会HPでは「親が配牌の13枚目と第1ツモにあたる14枚目を同時に取る動作のこと」と定義されている。
  2. ^ 井出洋介監修『平成版 麻雀新報知ルール』報知新聞社1997年ISBN 978-4831901187、p37大意。
  3. ^ AMOS ULTIMA - 配牌完了型全自動卓「アモスアルティマ」の商品概略ページ。ドラ出し機能だけでなく、一発配牌機能もオン/オフが可能である。
  4. ^ 上がってくる配牌を13枚ではなく12枚に設定することも可能である[1]。その場合、親がチョンチョンを取り、子方3人がそれぞれ13枚目を牌山から取得することで配牌が完了する。
  5. ^ 親の配牌が14枚ではなく13枚なのは、親の移動(連荘か親流れか)が決まるのが、前局中に牌がセットされた後であるためである。次局の親の位置は前局の結果に依存するので、卓の内部で14枚目をどの位置にセットするかが予め決定できない。したがって全員の配牌を13枚でセットし、親も第一ツモをツモるという形になる。
  6. ^ 24が二度振りの最大の出目である。17幢積みの場合、実際には西家の山の右から7幢目が開門位置になる。
  7. ^ 4が二度振りの最小の出目である。いわゆる二の二の天和の開門位置でもある。
  8. ^ ただし二度振りにすれば完全に積み込み技を殺せるというわけではない。1回目で自5を出し、2回目で積み込んだ位置に合わせてサイの目を出せば、ドラ爆は可能である。自5の次にピンゾロの2を出せば、六間積みの8枚爆弾もぎりぎり可能である。また、コンビ打ちの南家と示し合わせて天和を作る「二の二の天和」という積み込み技も(フィクションの中の話ではあるが)有名である。
  9. ^ 井出洋介監修『平成版 麻雀新報知ルール』報知新聞社1997年ISBN 978-4831901187、p35。
  10. ^ パッコロ - Amazon.co.jp
  11. ^ パッコロ - 楽天市場
  12. ^ 浅見了 Tile colection (36) パッコロ
  13. ^ a b 大隈秀夫『マージャン金言集』光文社、1974年。p121-p122。





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