身体改造 身体改造の概要

身体改造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/04 03:06 UTC 版)

インプラント、ピアス、肉体穿孔、タトゥー

身体改造行為の歴史は古く、石器時代にも遡るとされる。また地理的にも広い範囲に数多くの事例が存在する。変工の目的としては、医療、儀礼、呪術や宗教シャーマニズム)、身分地位・性別・年齢・所属・職業等の表示や、刑罰、また純粋に美意識に基く装飾まで様々なものが見られる[1]。伝統的な身体変工は、他の文化圏から「未開で野蛮な行為」だとされたり、また幼少期から時間をかけて変形させるものは「野蛮で残酷な習慣」と見なされ、差別の理由とされる場合もある。

身体改造行為は、多くの場合、身体の形状を変更したうえで自然な形に見せる美容整形とは区別される[2]。なお「肉体改造」と表現する場合には、特にボディビルなどのエクササイズを指すこともある。これらでは、肉体を構築(ビルド)することを目的に、運動や筋肉トレーニング、サプリメントの服用などといった行為を行い、近年ではそれらが医学的に研究されたスポーツ医学の分野で、科学的に肉体(筋肉など)を構築する技術が発展している。

身体改造は、極端な事例では肉体の持つ機能を損なう場合もある。また現代におけるファッションとしての身体改造の施術の多くは、たとえ生命に関わる危険性の高いものであっても、正規の医療資格者や施設以外で行われ、自ら施すことも少なくない。大抵の場合は失敗なく完了するとはいえ、ときには重篤な感染症等を引き起こし、医師による治療が必要になったり、意図せぬ障害が残ることもあるため、医療機関での施術が可能になるための活動もなされている[3]


  1. ^ a b c 吉岡(1989)pp.5-26
  2. ^ 『コンプリート』p32。
  3. ^ 『モドゥコン・ブック』p15。
  4. ^ a b 吉岡(1989)pp.37-50
  5. ^ 吉岡(1989)pp.132-139
  6. ^ 山本真鳥「身体変工」『日本大百科全書』。
  7. ^ 『モドゥコン・ブック』p68
  8. ^ 『モドゥコン・ブック』pp46-53。
  9. ^ カヴァディ祭は、ヒンドゥー教のムルガー神(Muruga)の祭。カヴァディと呼ばれる御輿や貢物を鉄串などで自分の身体に固定するという苦行を捧げる。


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