福岡競艇場 施設の特徴

福岡競艇場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 22:08 UTC 版)

施設の特徴

スタンドから競走水面を見ると、正面奧には福岡高速環状線、2マーク方向の奥には福岡PayPayドームが見え、また周囲は高層ビルが林立している(その中には九州朝日放送の本社屋と電波塔もある)など、まさに「都市型競艇場」と言える。さらに近くには福岡国際センターマリンメッセ福岡等の施設もある。

2003年11月16日には「明るく開放的な空間」をコンセプトにした中央スタンドがオープンし、それを受け西スタンドが2004年に解体された。西スタンドの跡地は2004年に行われた全日本選手権競走ではイベント広場として使用された後で閉鎖されたが、2005年6月26日より芝生広場として開放された。

それまでの中央入場門横にある場内外向前売発売所(本場開催時の7:00から10R締切り[通常の昼間開催時は現在は15:13・サマータイムレース開催時は16:30]まで発売、以降は場内に無料で入場可能になる)と別施設で2011年4月15日に他場外向前売場外発売所のペラボート福岡が利用開始となり、昼間開催とナイター開催が2場ずつ最大4場の場外勝舟投票券が購入可能となり、2017年2月1日からは昼間5場(ただしモーニングレースはオープンの10時以降のレースを発売)ナイター3場の最大8場に場外発売のレース場が拡大された。

また芝生広場の一角に2017年2月25日より新施設ROKUが利用開始となった。

2016年4月1日からは、楽天Edy機能付きのキャッシュレスカードのペラ坊カードが利用開始となった。

水面の特徴

福岡競艇場周辺の空中写真。2020年10月5日撮影。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

競走水面は海[1]で、水質は海水[1]または汽水[2]。第1ターンマーク部分のみが、福岡市を流れる那珂川の河口部に突き出ているという、全国的に見ても他に類がない特異な競走水面である。満潮時には第1ターンマーク付近で海水と淡水がぶつかり合うことで複雑なうねりが発生する[4]。このため江戸川競艇場と並んで全国屈指の難水面としても有名。また、助走距離が180mと全国で最も短く、ダッシュも利きづらい。なおかつ、ピットは他の競艇場で一般的な2マークのホームストレッチ側ないし奥ではなく、2マークのバックストレッチ側に設置していてこの様なピット形式は勿論、福岡が唯一である。難水面の為、かつてはインの勝率が非常に低く差しや捲り優勢だったが、2023年現在ではインの勝率は50%台後半程度と若干改善されている。

競走水面にはボラが棲息しており、レース中に水面に跳ねたボラがボートや選手と衝突する事故もしばしば発生する。実際にボラとの衝突を経験したことのある西山貴浩によれば「ヘルメットのシールドが割れるぐらいの衝撃」とのことで、後に脳震盪と診断され帰郷を余儀なくされた[5]

主要開催競走

企業杯(GIII)として、「福岡ソフトバンクホークス杯」が行なわれている。かつては、キャビン杯争奪戦競走JAS CUPの名で企業杯が開催されていた。

新鋭リーグ女子リーグは他の競艇場のように毎年のように開催されていない。不定形で開催することがある。2010年は新鋭リーグ戦が2回(3月・9月)開催された。3月に開催された新鋭リーグの名称は2010新鋭リーグ戦第4戦植木通彦フェニックスカップ(2008、2009年は開催されず。)、また2010年は女子リーグ戦(第10戦)も開催される(2008、2009年は開催されず。)。またオール女子戦(格付けは一般戦、2019年はGⅢ)として、「LOVE・FM福岡なでしこカップ」が毎年行われている。

なお、2019年にはOG特別枠が設けられた、ヴィーナスシリーズ大幅変更の発表後、最初のヴィーナスシリーズとなる、「特別ヴィーナスシリーズ」の記念すべき第1戦が6月27日から7月2日までの日程で開催された。 なお、急遽開催レースが変更になったため、当初開催予定だった、恒例のレースの「山笠特選レース」はこの年は行わないことになった。

正月は「新春開運特選レース」お盆は「お盆特選レース」年末は「歳末特選レース」が行われている。また一般競走においても、地元ならではの祭り行事にふさわしいタイトルを付けて開催している。ゴールデンウィークは「どんたく特選レース」毎年7月には「山笠特選レース」が行われている。

5日間開催以上の最終日9Rには、準優勝戦に進出できなかった選手の得点上位者によって行われる選抜戦「ペラ坊特賞」がある。また、10R特別選抜B戦のレース名は「那の津選抜」・11R特別選抜A戦(順位決定戦)は「舞鶴特選」と名付けられている。これは周年DC地区選などの記念レースでも同じ名称によって行われている。

周年記念 (GI) として「福岡チャンピオンカップ」が行われている。

なお、全国発売されるプレミアムG1競走である 「新鋭王座決定戦ヤングダービー」、「レディースチャンピオン(女子王座決定戦)」は一度も開催されていない。2015年に「第4回クイーンズクライマックス(賞金女王決定戦競走)」が開催された。さらに、2018年には「第19回マスターズチャンピオン(名人戦競走)」が初開催されている。また2024年にレディースチャンピオンを初開催する予定である。


  1. ^ a b c d 蛭子1992、203頁。
  2. ^ a b c 藤野2006、231頁。
  3. ^ 福岡市モーターボート競走実施規則 平成22年8月9日 規則第94号
  4. ^ 福岡水面攻略”. レース情報. 福岡競艇場. 2012年3月22日閲覧。
  5. ^ 【貴浩西山のキャビらない話】クラシックⅤの石野貴之さんを「ポンコツ会」に入れようと画策しています - 東京スポーツ・2021年4月8日
  6. ^ a b アクセスマップ”. ボートレース福岡. 2019年8月17日閲覧。






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