段ボール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 05:19 UTC 版)
段ボール製品
包装・保管容器としての段ボール箱の利用が最も一般的である。また、ピザなど、ファーストフードのパッケージなどにも使用される。書籍などを夾んで、封筒状にして用いる包装材料もある。変わったものでは段ボール製の葬儀用祭壇・棺桶があるが、日本国内ではあまり使用されていない。
段ボールシートを加工し、ベッドのような家具やテント[6]、ノートのような文具などに使用する例もある。地震など災害時の避難所では、前述した組み立てテントの他、ベッドや間仕切り、敷物[7]として使う例もある。災害用簡易トイレも作られている。
波打った断面部を表面にすることで吸音・遮音性もある程度あり、手作りの防音部屋用の素材としても使える。
段ボールシートを加工し、自作パソコンのケースとして販売されている製品もある(完全絶縁体なので漏電事故や電子干渉の心配がない)。
プラスチック段ボール
プラスチックシートを段ロールで段繰り成型し、2枚のライナーシートを接着剤などで貼合する方法(コルゲート方式)、エクスルーダーで溶融したプラスチックを段ボール断面形状のダイスを通して押し出す方法(押出し成型方法)、様々な方法で中芯を成型するがライナーシートとの接着は全て熱融着する方法(組み合わせ方式)がある[8]。耐水性と美粧性は紙段ボールに勝るが、剛性や価格は紙段ボールに劣る[8]。
強化段ボール
強化段ボールは、複両面段ボールを両面段ボールに省資源化しても強度面で同等という方式であり、具体的な方法は中芯原紙を特殊加工するなどで強度アップを図ろうというものである[9]。省資源、包装費の低減、輸送費や保管スペースの減少といったメリットがあるが、将来性には疑問が呈されている[9]。
出典・脚注
- ^ a b c 寸土暁正「段ボール箱」『紙パ技協誌』第12巻第9号、紙パルプ技術協会、1958年、569-578頁、doi:10.2524/jtappij.12.569。
- ^ 東山哲段ボール(包装アーカイブス)『日本包装学会誌』第19巻、第4号、日本包装学会、329-337頁、2010年 。2017年3月31日閲覧。
- ^ 段目とも言う。「Aフルート」などは「A段」との言い換えが可能。
- ^ a b c d e f g h i j DanThemes. “段ボールの豆知識 | 武田紙器株式会社”. 2020年6月13日閲覧。
- ^ 【すっきり生活】段ボール、害虫に注意 再利用せず速やかに処分『日本経済新聞』土曜朝刊別刷り「日経+1」16面(2020年8月29日)
- ^ 【住】段ボール家具 エコに丈夫に/五輪選手村のベッドで注目 持ち運び簡単に テントも登場『読売新聞』朝刊2021年9月14日くらし面
- ^ 段ボールベッドなど災害時の緊急物資支援について レンゴー(2020年8月30日閲覧)
- ^ a b 松岡弘,浅井良弘「プラスチック段ボール」『紙パ技協誌』第28巻第4号、紙パルプ技術協会、1974年、161-166頁、doi:10.2524/jtappij.28.4_161。
- ^ a b 岡部健一「強化段ボールについて」『紙パ技協誌』第30巻第6号、紙パルプ技術協会、1976年、305-312頁、doi:10.2524/jtappij.30.6_305。
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