松かさ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/01 04:47 UTC 版)
文化・利用
アカマツやクロマツなどの松かさはその形が面白く、大きさも手頃で、よく保存されるので、子どものおもちゃなどによく用いられる。時には工芸品などに加工されることもある。水で濡らすとかさを閉じ、乾かすと再び開くという性質を生かし、かさが開いている状態では入らず、閉じていれば入るような大きさの口を持つ容器に入れることもある。
また、松脂を含み、燃えやすい形状のため、天然の着火剤としても優秀である。キャンプ用品の中には、松かさ1個から数個でシエラカップ1個分のお湯を沸かすキャンピングコンロも販売されている。
未成熟な状態の松かさは砂糖で煮付けてヴァレニエにされたりフランス料理のソースや酒の香り付けに使われるなど食用になる。また精油もとられる。成熟した松かさから得られる種子は松の実と呼ばれ、食用となる。
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食用となるナンヨウスギの実
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バチカン美術館の庭にある像
松かさ状の花序
被子植物のハンノキなどのカバノキ科の植物やモクマオウ科の植物などは松かさに似た花序をつける。いずれも楕円形で、多数の鱗片が螺旋状に並んだものをつけ、その鱗片が隙間を広げて種子散布すると、その全体が硬く乾燥して枯れ、落下する。
脚注
参考文献
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- 茂木透写真「裸子植物」『樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物』高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2001年、549-661頁。ISBN 4-635-07005-0。
- 平野隆久写真、片桐啓子文『探して楽しむドングリと松ぼっくり』山と溪谷社〈森の休日〉、2001年、40-83頁。ISBN 4-635-06321-6。
- 中山圭子『木の実の恐竜たち : マツボックリやドングリで作る不思議なおもしろクラフト』トンボ出版、2004年、12-15頁。ISBN 4-88716-149-2。
関連項目
- ^ 齋藤愼爾・阿久根末忠編著『必携季語秀句用字用例辞典』柏書房、1997年、1056頁。ISBN 4-7601-1456-4。
- ^ “pineapple”. etymonline. 2024年1月28日閲覧。
- ^ “どんな味なの!?ロシア名物「松ぼっくりのジャム」が話題に 「想像できない」「実在したんですねぇ」|まいどなニュース”. まいどなニュース (2021年7月23日). 2023年8月29日閲覧。
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