末續慎吾 特徴

末續慎吾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/24 15:42 UTC 版)

特徴

日本に古くから伝わる武術から考え出した『ナンバ』の動きを取り入れているとされるが、右足(左足)と右腕(左腕)を同時に同方向へ動かしているわけではない。実際に高野と末續とが取り組んだ走法は、例えば右足が前に出るとき同じ側の胸を脚の上に乗り込ませるようにするもので、その時に自然と右腕は後ろに引かれるが内旋動作がはいるために大きく振ることはできない(意識的に腕を振らないと思われがちだが結果的に大きく動かないだけである)。脚と腕が同方向へ同時に動けば人体構造上、走ることはもちろん歩くことも不自然かつ困難であり所謂『ナンバ走り』ではない[19]。また肩の動きを抑えていると言われる事もあるが実際には上記の理由により例えば朝原宣治などの走り方と比べれば大きく前後に動くことはないが、逆に上下には大きく動いており、しかも正面から見た場合には頭から足まで波打つように大きく振られている[20]

記録

種目 記録 風速 年月日 場所 備考
100m 10秒03 +1.8m/s 2003年5月5日 水戸市 日本歴代8位
200m 20秒03 +0.6m/s 2003年6月7日 横浜市 日本記録(元アジア記録)
400m 45秒99 2002年8月18日 町田市 熊本県記録
4×100mR 38秒03 2007年9月1日 大阪市 元アジア記録

主な戦績

主要国際大会

大会 場所 種目 結果 記録 備考
1999 アジアジュニア選手権 (en シンガポール 100m 3位 10秒68 (-0.1)
4x100mR 優勝 39秒86 (3走)
2000 オリンピック シドニー 200m 準決勝 20秒69 (+0.3) 全体14位
2次予選20秒37:五輪日本人最高記録
4x100mR 6位 38秒66 (3走) 準決勝38秒31:アジアタイ記録
2001 東アジア競技大会 (en 大阪 200m 優勝 20秒34 (0.0) 大会記録
4x100mR 優勝 38秒93 (3走) 大会記録
世界選手権 エドモントン 200m 準決勝 20秒39 (+0.7) 全体10位
4x100mR 4位 38秒96 (2走) 大会終了後に5位から4位に繰り上がり
2002 アジア競技大会 釜山 200m 優勝 20秒38 (0.0)
4x100mR 2位 38秒96 (2走)
2003 世界選手権 パリ 200m 3位 20秒38 (+0.1) 五輪・世界選手権を通じて短距離種目で日本人初のメダル[注 3]
準決勝20秒22:世界選手権日本人最高記録
アフロアジア競技大会 (en ハイデラバード 100m 3位 10秒36 (-0.6)
2004 オリンピック アテネ 100m 2次予選 10秒19 (0.0) 全体17位
4x100mR 4位 38秒49 (2走)
2005 世界選手権 ヘルシンキ 200m 準決勝 20秒84 (-0.3) 全体11位
4x100mR 8位 38秒77 (1走)
アジア選手権 (en 仁川 100m 2位 10秒42 (-0.3)
4x100mR 優勝 39秒10 (4走)
2006 ワールドカップ (en アテネ 4x100mR 3位 38秒51 (2走) アジア代表 (メンバーは全員日本人[注 4])
200m 3位 20秒30 (+0.1)
アジア競技大会 ドーハ 200m 優勝 20秒60 (+0.7)
4x100mR 2位 39秒21 (2走) 同タイム着差あり
2007 世界選手権 大阪 200m 2次予選 20秒70 (+0.9) 全体19位
4x100mR 5位 38秒03 (2走) アジア記録
2008 オリンピック 北京 200m 1次予選 20秒93 (-0.7) 全体34位
4x100mR 2位 38秒15 (2走) 五輪のトラック種目で日本男子初のメダル

その他

関連書籍


注釈

  1. ^ 日本記録は高野進の44秒78。加速がつく分フラットレースよりも記録がよい
  2. ^ 第1走者:塚原直貴、第2走者:末続慎吾、第3走者:高平慎士、第4走者:朝原宣治
  3. ^ ハードル種目を除く
  4. ^ 第1走者:塚原直貴、第2走者:末続慎吾、第3走者:高平慎士、第4走者:小島茂之

出典

  1. ^ 末続のいとこ、千葉の松本が先発濃厚 - ゲキサカ 2008年3月7日掲載
  2. ^ おしらせ 祭り九学会 復興祈念カレンダーを学院に贈呈”. 九州学院HOME (2016年12月26日). 2021年6月29日閲覧。
  3. ^ 読売新聞 (2013年11月13日). “箱根駅伝90回記念シンポジウム 第1部 末續慎吾トークショー”. 2013年11月17日閲覧。
  4. ^ 100m、200m、走幅跳、4×100mリレー
  5. ^ 西日本新聞. “九州アマ列伝30 九州学院高 末続慎吾”. 2005年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月21日閲覧。
  6. ^ iaaf.org - World Championships in Athletics 2003 - Results 200 Metres M Final
  7. ^ 2003.08 Monde 200m M (capell,patton,suetsugu,fredericks) - YouTube(フランス語)
  8. ^ 末續慎吾選手(ミズノ)県民栄誉賞授与式の模様(2003-10-8)”. 熊本県体育協会. 2012年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月26日閲覧。
  9. ^ “男子400リレーのジャマイカ失格=日本は銀に繰り上がり-北京五輪ドーピング再検”. 時事通信. (2017年1月26日). オリジナルの2017年2月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170202035751/http://www.jiji.com/jc/article?k=2017012600009&g=spo 2017年1月26日閲覧。 
  10. ^ 末続が3年ぶりレース復帰 ロンドン五輪へ競技本格化 - 共同通信、2011年10月4日
  11. ^ 末續慎吾、再始動からの1年 - スポーツナビ、2012年10月30日
  12. ^ 末続 今季初レースで2位「3本走るのが目標だった」 スポニチ Sponichi Annex (2013-4-13) 2014年7月17日閲覧。
  13. ^ 福島200mV、末続100m棄権/陸上 日刊スポーツ nikkansports.com (2013-5-18). 2014年7月17日閲覧。
  14. ^ 2013年1月~2013年9月の試合結果一覧 ミズノ公式サイト (2013-9-22). 2014年7月16日閲覧。
  15. ^ 【陸上】末続、今季初レース「逆足発進」で10秒87 スポーツ放置 (2014-4-20). 2014年7月17日閲覧。
  16. ^ 末続慎吾がミズノ退社 4月から熊本陸協所属に”. 朝日新聞 (2015年3月20日). 2015年3月31日閲覧。
  17. ^ アスリート紹介・末續慎吾(陸上競技)”. 株式会社チームアスリート. 2016年4月30日閲覧。
  18. ^ 末続慎吾が星槎大の特任准教授に 現役も続行”. 日刊スポーツ (2016年4月6日). 2016年4月30日閲覧。
  19. ^ 小山裕史『奇跡のトレーニング』2004年講談社ISBN 4-06-212217-0
  20. ^ 高岡英夫の2003年7月公開論文


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