日本酒 日本酒の製法

日本酒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:45 UTC 版)

日本酒の製法

日本酒はビールやワインと同じく醸造酒に分類され、原料を発酵させてアルコールを得る。しかし、日本酒やビールはワインと違い、原料に糖分を含まないため、糖化という過程が必要である。ビールの場合は、完全に麦汁を糖化させた後に発酵させるが、日本酒は糖化と発酵を並行して行う工程があることが大きな特徴である。並行複発酵と呼ばれるこの日本酒独特の醸造方法が、他の醸造酒に比べて高いアルコール度数を得ることができる要因になっている。

日本酒は、次の過程を経て醸造される。

精米

玄米から胚芽を取り除き、あわせて胚乳を削る[41]。削られた割合は精米歩合によって表される。

米に含まれるタンパク質脂肪は、米粒の外側に多く存在する。醸造の過程において、タンパク質・脂肪は雑味の原因となるため[42]、米が砕けないよう慎重に削り落とされ、それにより洗練された味を引き出すことができる。その反面、精米歩合が低くなればなるほど米の品種の個性が生かしにくくなり、発酵を促すミネラル分やビタミン類も失われるので、後の工程での高度な技術が要求されることになる。

精米の速度が速すぎると、米が熱をもって変質したり砕けたりするので、細心の注意をもってゆっくり行わなくてはならない。吟醸、大吟醸となると、削りこむ部分が大きいだけでなく、そのぶん対象物が小さくなって神経も使うので、精米に要する時間は丸二日を超えることもある。

1930年昭和5年)頃以降は縦型精米機の出現により、より高度で迅速な精米作業が可能になり、ひいてはのちの吟醸酒の大量生産を可能にした(参照:吟醸酒の誕生)。最近ではこの縦型精米機をコンピュータで制御して精米している大手メーカーもある。

放冷・枯らし

精米後の白米、分け後の酒母、出麹後の麹を次の工程で使用されるまで放置すること。

精米された米はかなりの摩擦熱を帯びている。精米歩合が低く、精米時間が長ければ長いほど、帯びる熱量も大きくなる。そのままでは次の工程へ進むには米の質が安定していない(杜氏や蔵人の言葉では「米がおちついていない」)ため、袋に入れて倉庫の中でしばらく冷ますことになる。また、摩擦熱によって蒸発した水分を元に戻す。これを放冷(ほうれい)、また杜氏・蔵人の言葉では枯らし(からし)という。「しばらく」と言っても数時間単位で済む作業ではなく、摩擦熱が放散しきって完全に米が落ち着くまで通常3週間から4週間は掛かる。

洗米

精米された米は、精米の過程で表面に付いた糠・米くずを徹底的に除去される。これが洗米(せんまい)である。

普通酒を造る米などは、機械で一度に大量に洗米される。他方、高級酒を造る米は、手作業でおよそ10キログラムぐらいずつ、5前後の冷水で、流れる水圧を利用して少しずつ洗われる。洗っている間にも米は必要な水分を吸収し始めており、「第二の精米作業」と言われるほどに、細心の注意を払う工程である。こうして洗われた米は浸漬へ回される。

浸漬

洗米された米は、水に付けられ、水分を吸わされる。これを浸漬(しんせき、若しくは、しんし)という。

浸漬は、のちのち蒸しあがった米にムラができないように、米の粒全般に水分を行き渡らせるために施される工程である。水が、米粒の外側から、中心部の心白杜氏蔵人言葉では「目んたま」)と呼ばれるデンプン質の多い部分へ浸透していくと、米粒が文字通り透き通ってくる。米の搗(つ)き方、その日の天候気温湿度水温など様々な条件によって、浸漬に必要な時間は精緻に異なる。

このとき、米にどれだけ水を吸わせるかによって、できあがりの酒の味が著しく違ってくる。米の品種や、目指す酒質によって、浸漬時間も数分から数時間と幅広い。精米歩合が低い米ほど、その違いが大きく結果を左右するので、高級酒の場合はストップウォッチを使って秒単位まで厳密に浸漬時間を管理する。米は水から上げた後もしばらく吸水し続けるので、その時間も計算に入れた上で浸漬時間は判断される。

なお、できあがりの酒質のコンセプトによっては、意図的に途中で水から上げるなど、ある一定の時間だけ米に吸水させる。これを限定吸水(げんていきゅうすい)という。

蒸し

蒸気で米を蒸し蒸米をつくる。蒸米は、麹、酒母、醪を作る各工程で用いられる。

浸漬を経た米は広げて、湿度を保たせる。この間も米は水分を吸収し続ける。

その後、麹の酵素が米のデンプンを分解しやすくさせるために、米を蒸す。この工程を正式には蒸きょう(じょうきょう:「きょう」は「食へんに強」)、もしくは杜氏蔵人言葉で蒸しという。普通酒などでは自動蒸米機(じどうじょうまいき)という機械で、高級酒などでは和釜に載せた(こしき)という大きな蒸籠(せいろ)に移して、40分から1時間ほど蒸す。

蒸し上がった米は、「外硬内軟」といって、外側がパサパサとしていて内側が柔らかいのがよいとされている。後の工程で米の形がある程度残る硬さを保ち、また効果的にコウジカビの生育を促す意味を持つ。外側が溶けていると、コウジカビの定着の前に腐敗が始まる恐れがあり、また、内側に芯が残っていると、菌糸の成長が抑えられ米で一番良質のデンプン質を含んだ部分が、糖化・発酵しない可能性があるからである。

なお、酒造期最後の蒸しが終わり、和釜から甑を外すことを甑倒し(こしきだおし)という。

麹造り

とは、蒸した米に麹菌というコウジカビの胞子をふりかけて育てたもので、米のデンプン質ブドウ糖へ変える糖化の働きをする(詳しくは参照)。麹造りは正式には製麹(せいきく、せいぎく)という。

口噛み製法で醸されていた原初期の酒造りを除いて、奈良時代の初めには既に麹を用いた製法が確立していたと考えられる。以来、永らく麹造りは、酒造りの工程に占める重要性と、味噌醤油など他の食品への供給需要から、酒屋業とは別個の専門職として室町時代まで営まれてきたのだが、1444年文安の麹騒動によって酒屋業の一部へと武力で吸収合併された(参照:日本酒の歴史 - 室町時代)。

現在、たいてい酒蔵には麹室(こうじむろ)と呼ばれる特別の部屋があり、そこで麹造りが行われている。床暖房やエアコンなどで温度は30℃近く、湿度は60%に保たれている。温度が高いのは、そうしないと黄麹菌が培養されないからであり、また湿度に関しては、それ以上高いと黄麹菌以外のカビや雑菌が繁殖してしまうからである。雑菌の侵入を防ぐために入室時には手洗いや靴の履き替えを行い、関係者以外は入れないのが普通である。それに加え、室外から雑菌が入り込まないように二重扉、密閉窓、断熱壁など、かなりの資本をかけて念入りに造られている。よく「麹室は酒蔵の財産」と言われる。

」の項に詳しく述べられているように、麹からは糖化作用のためのデンプン分解酵素のほか、タンパク質分解酵素なども出ており、これらが蒸し米を溶かし、なおかつ酒質や酒味を決めていく。あまり酵素が出すぎると目指す酒質にならないため、米の溶け具合がちょうど良いところで止まるように麹を造る必要がある。

破精込み具合
それを見極めるのに着目されるのが、米のところどころに生じる破精(はぜ)である。ちょうど植物が土中へ根を生やすように、コウジカビが蒸米の中へ菌糸を伸ばしていくことを破精込み(はぜこみ)といい、その態様を破精込み具合(はぜこみぐあい)という。麹は、破精込み具合によって突破精型(つきはぜがた)、総破精型(そうはぜがた)、塗り破精型(ぬりはぜがた)、馬鹿破精型(ばかはぜがた)に分類される。
突破精型は、コウジカビ菌糸は蒸米の表面全体を覆うことなく、破精の部分とそうでない部分がはっきり分かれており、なおかつ菌糸は蒸米の内部奥深くへしっかり喰いこみ伸びている状態。強い糖化力と、適度なタンパク質分解力を持つ理想的な麹となり、淡麗で上品な酒質に仕上がるため、一般的な傾向としては吟醸酒によく使われる。
総破精型は、コウジカビの菌糸が蒸米の表面全体を覆い、内部にも深く菌糸が喰い込んでいる状態。糖化力、タンパク質分解力ともに強いが、使用する量によっては味の多い酒になりやすい。濃醇でどっしりした酒質に仕上がるため一般に純米酒に好んで使われる。
塗り破精型は、コウジカビの菌糸は蒸米の表面全体を覆っているが、内部には菌糸が深く喰いこんでいない状態。糖化力、タンパク質分解力ともに弱く、粕歩合が高く、力のない酒になりやすい。
馬鹿破精型は、前の工程、蒸しの段階で手加減を間違えたため、蒸米が柔らかすぎて、表面にも内部にも菌糸が喰いこみすぎ、グチャグチャになった状態。こうなると雑菌に汚染されている危険もある。酒造りには通常使えない。

杜氏や蔵人の間ではよく「一麹(いちこうじ)、二(にもと)、三造り(さんつくり)」と言われる。「良い麹ができれば酒は七割できたも同然」という杜氏や蔵人もいるくらいで、酒造りの根本として重要視される。

目指す酒質によって、麹造りには以下のような方法がある。

蓋麹法
蓋麹法(ふたこうじほう)は、主に吟醸酒かそれ以上の高級酒のための方法であり、麹造りに要する時間は丸2日以上、だいたい50時間で、おおかた以下のような順番で作業が行われる。
  1. 種切り 35℃近くの蒸し米を薄く敷き詰め、(ふるい)から種麹(たねこうじ)、すなわち粉状の黄麹菌を振りかけていく。終わると米を大きな饅頭のように中央に集めて布で包む。
  2. 切り返し 種切りから8 - 9時間経つと、黄麹菌の繁殖熱により水分が蒸発し米が固くなっているので、いったん広げて熱を放散させたうえで、ふたたび大きな饅頭にして包む。
  3. 盛り 翌日あたりになると黄麹菌の活動が盛んになり、米の温度も上昇が著しい。そこで大きな饅頭を解き、麹蓋(こうじぶた)またはもろ蓋と呼ばれる小さな箱に米を約1.5kgから2.5kgずつ小分けにしていき、この箱を決められたスペースに積み重ねて管理する。麹蓋に米を盛りつけることからこの工程を盛りと呼ぶ。
  4. 積み替え 盛りから3 - 4時間経つと再び米が熱を持ってくるので、麹蓋を上下に積み替えて温度を下げる。
  5. 仲仕事(なかしごと) ふたたび熱を散らすために米を広げて温度を下げる。
  6. 仕舞い仕事(しまいしごと) また熱を散らすため、米を広げる。これで米の熱を散らす作業は終わりという意味から仕舞い仕事と呼ぶのだが、実際上はこれが最後ではない。
  7. 最高積み替え 仕舞い仕事のあとも米の温度はさらに上がる。温度が最高になったときに、最後の温度調整のために麹蓋の上下積み替えを行う。温度が最高になったときに行うので最高積み替えという。この後も何回か米の温度を見て、適宜に積み替えをして温度を下げる作業が続く。
  8. 出麹(でこうじ) 50時間ほど経過した頃になると、を焼いたような香ばしい匂いがしてくる。これが麹ができたサインとなる。こうなったら麹室から麹を出す。
箱麹法
箱麹法(はここうじほう)は、蓋麹法から「3. 盛り」以降を簡略化する手法で、麹蓋の代わりに米を約15kgから30kgずつ麹箱に盛る。一枚に盛れる量が増えるため省スペース、省力化になる。
床麹法
床麹法(とここうじほう)は、麹蓋や麹箱を用いずに、麹床(こうじどこ)などと呼ばれる、米に黄麹を振りかける台で米の熱を放散させて造る方法である。普通酒を中心とした酒質に用いられる。
機械製麹法
機械製麹法(きかいせいぎくほう)は、機械を用いて麹を大量生産できる方法。手間がかからず生産コストは抑えられるが、できる酒質には限界があるので、高級酒には適さないとされる。普通酒を中心とした酒質に用いられる。最近では若い杜氏の小さな蔵での少量高品質の酒用への取り組みが注目されている。人の手が入ることによる雑菌混入が引き起こす酸度の予期せぬ上昇を抑えるというメリットがあり、少ない人員でより効率的に麹の生育状況を厳密に管理できることに加え、同時にデータの収集・蓄積も出来る。今まで経験頼りでムラのある作業ではない、正確無比な狙い通りの麹が造れることから、積極的に小規模な機械製麹機によるプレミアム日本酒造りが行われている。

酒母造り

酵母を増やす工程のこと。杜氏・蔵人言葉では「立て」(もとだて)という。

酵母にはブドウ糖アルコールに変える働き、すなわち発酵作用があるものの、酒蔵で扱うような大量の米を発酵させるためには、微生物である酵母が一匹や二匹ではまったく不十分で、米の量に見合っただけの大量の酵母が必要となる。

こうした状況の中で酒蔵では、アンプルに入っている少量の優良酵母を特定の環境で大量に育てることになる。このように大量に培養されたものを酒母(しゅぼ / もと)または(もと)という。

作業としては、まず(もとおけ)と呼ばれる高さ1mほどの桶もしくはタンクに、麹と冷たい水を入れ、それらをよく混ぜる。これを水麹(みずこうじ)と呼ぶ。桶は、最近では高品質のステンレス鋼など表面を琺瑯(ほうろう)加工した金属製タンクが使われることが多いが、醸造器としてはあくまでも「桶」と呼ばれる。一方で、酒母造りの前後の工程に使われる甑や樽を含めて、木製道具を使い続けたり、復活させたりする酒蔵もある[43]

そのあと水麹に醸造用乳酸と、採用すると決めた酵母を少量だけ入れる。採用する酵母は、多種多様な清酒酵母から、造り手が目指す酒質に適すると考えるものが通常は一種類だけ選ばれるが、その酵母があまりにも強い特性を持つ場合などには、それを緩和するためにもう一種類の酵母をブレンドして入れることも多い。

上記のものに蒸し米を加えると酒母造りの仕込みは完成する。あとは製法によって2週間から1ヶ月待つと、仕込まれた桶の中で酵母が大量に培養され酒母すなわちの完成となる。

酒母造りの場所は、酒母室(しゅぼしつ)もしくは(もとば)と呼ばれ、雑菌野生酵母が入り込まないように室温は5℃ぐらいに保たれている。しかし麹室に比べると管理の厳重さを必要としないので、酒蔵によっては見学者を入れてくれる所もある。酒母室の中では、酵母が発酵する小さな独特の音が響いている。

酒母造りの際には、タンクの蓋は開け放しの状態になるから、空気中からタンク内にたくさんの雑菌野生酵母が容易に入り込んでくる。そのため硝酸還元菌や乳酸菌を加え、乳酸を生成させることによって雑菌や野生酵母を死滅させ駆逐することが必要となる。この乳酸を、どのように加えるかによって、酒母造りは大きく(きもとけい)と速醸系(そくじょうけい)の2つに分類される。

生酛系

生酛系(きもとけい)の酒母造りは現在大きく生酛山廃酛(やまはいもと)に分けられる。

生酛
生酛(きもと)とは、現在でも用いられる中で最も古くから続く製法で、乳酸菌を空気中から取り込んで乳酸を作らせ、雑菌や野生酵母を駆逐するものである。酒母になるまでの所要期間は約1か月。所要期間が長いのは、工程が多く手間が掛かるのと、醗酵段階も完全醗酵させるからである。現在でも時間や労力が掛かるので敬遠される傾向にあるが、成功すればしっかりとした酒質となるため、伝統の復活のために取り組んでいる酒蔵も増えてきている。主な工程は以下の通り。
米、麹、水を桶(タンク)に投入 > 山卸 > 温度管理 > 酵母添加 > 温度管理 > 酒母完成
しかし、腐造や酸敗のリスクが大きかったことから明治42年(1909年)に国立醸造試験所(現在の独立行政法人酒類総合研究所)によって山廃が開発された。次項参照。
山廃酛
山廃酛(やまはいもと)とは、生系に属する仕込み方の一つで山卸廃止酛(やまおろしはいしもと)の略である。この方法で醸造した酒のことを 山廃仕込み(やまはいしこみ / -じこみ)あるいは単に山廃(やまはい)という。おおざっぱに言えば、生酛造りの工程から山卸を除いたものとなるが、単に山卸を省略したものではなく、関連するその他の細部の作業もいろいろ異なる。「山卸」とは米と麹と水を櫂で混ぜる作業のことで「酛すり」ともいう。

速醸系

速醸系(そくじょうけい)は、雑菌や野生酵母による汚染を防止するために必要な乳酸を人工的に加える製法。現在造られている日本酒のほとんどは速醸系である。

速醸
明治43年(1910年)に考案された。仕込み水に醸造用の乳酸を加え、十分に混ぜ合わせた上で、掛け米と麹を投入して行われる。後述の高温糖化酛と区別するために普通速醸とも呼ばれる。所要期間は約2週間。工程は以下の通り。
米、麹、水、乳酸を混ぜる > 酵母添加 > 温度管理 > 酒母完成
高温糖化酛
酒母造りの最初の段階を高温(55℃から58℃程度)にすることで糖化を急速に進行させる方法。甘酒の製法と同じ原理である。所要時間は約1週間。生酛系や普通速醸では酒母を10℃以下まで冷却する必要があるのに対し、高温糖化酛は20℃程度まで下げられればよいので、西日本や九州等、冬場の気温が比較的高い地域での酒母造りに向いているとされる[44][45]。工程は以下の通り。
お湯に米、麹を加え糖化 > 乳酸を混ぜる > 酵母添加 > 温度管理 > 酒母完成

その他

菩提酛や煮酛などがある。

菩提酛
菩提酛(ぼだいもと)は、米や水などの環境中から乳酸菌を取り込むという意味では生酛系に近く、酒母を仕込む時点で仕込み水に乳酸が含まれているという面からは速醸系に近い。
煮酛

醪(もろみ)造り

材料(酒母、麹、蒸米、水)を3回に分けてタンクに入れて醪を作り発酵させる。

(もろみ)とは、仕込みに用いるタンクの中で酒母、麹、蒸米が一体化した、白く濁って泡立ちのある粘度の高い液体のことである。醪造りは、単に「造り」とも呼ばれる。「一麹、二、三造り」というときの「造り」はこれを意味している。造りを行う場所を仕込み場(しこみば)という。

醪造りの工程においては、麹によって米のデンプンが糖に変わり、同時に、酵母は糖を分解しアルコール(と炭酸ガス)を生成する。この同時並行的な変化が日本酒に特徴的な並行複発酵である。

醪を仕込むとき、三回に分けて蒸米と麹を加える。この仕込み方法は段仕込みもしくは三段仕込みと呼ばれ、室町時代の記録『御酒之日記』にも既に記載がある。もし蒸米と麹とを全量、一度に混合して発酵を開始させると、酒母の酸度や酵母密度が大きく下がり、雑菌や野生酵母の繁殖で醪造りは失敗しやすくなる。段仕込みは、発酵環境を安定させ雑菌の繁殖を防ぎつつ酵母を増殖させ、その状態を保ちつつ酵母のアルコール発酵の材料である糖を米麹や蒸米の状態で最終投入量まで投入できる仕込み方法である。これにより酵母が活性を失うことなく発酵を進められるため、醪造りの最後にはアルコール度数20度を超えるアルコールが生成される。これは醸造酒としては稀に見る高いアルコール度数であり、日本酒ならではの特異な方法で、世界に誇れる技術的遺産といえる。

なお段仕込みの1回目を初添(はつぞえ 略称「添」)、踊りと呼ばれる中一日を空けて、2回目を仲添(なかぞえ 略称「仲」)、3回目を留添(とめぞえ 略称「留」)という。20 - 30日かけて発酵させる。

泡の状貌
温度計もセンサーもなかった時代から、杜氏や蔵人たちは醪(もろみ)の表面の泡立ちの様子を観察し、いくつかの段階に区分けすることによって、内部の発酵の進行状況を把握してきた。この醪の表面の泡立ちの状態を(泡の)状貌(じょうぼう)といい、以下のように示される。
  1. 筋泡(すじあわ) 留添から2 - 3日ほど経つと生じてくる筋のような泡で、醪の内部での発酵の始まりを告げる。
  2. 水泡(みずあわ) 筋泡からさらに2日ほど経った頃。カニが口から吹くような白い泡。醪の中の糖分は頂点に達している。
  3. 岩泡(いわあわ) 水泡からさらに2日ほど経った頃。岩のような形となる泡。発酵に伴って放熱されるので温度上昇も著しい頃である。
    転覆 留添から5日くらいで、仕込みタンク上面を覆う泡全体の上下が反転することがある[46]
  4. 高泡(たかあわ) 岩泡からさらに2日ほど経った頃。留添から通算すると1週間から10日前後。岩泡全体が盛り上がりを見せる。化学的には発酵が糖化に追いつこうとしている状態。泡あり酵母泡なし酵母の区別は、この高泡の有無で決められることが多い。
  5. 落泡(おちあわ) 留添から12日前後経った頃。泡の盛り上がりが落ち着いてくる。化学的には発酵が糖化に追いついた状態。
  6. 玉泡(たまあわ) さらに2日ほど、また留添から通算で2週間ほど経った頃。詳しくは大玉泡中玉泡小玉泡に分けられる。泡は玉の形になってどんどん小さくなっていく。小さければ小さいほど発酵はだいぶ落ち着いてきている。
  7. (じ) さらに5日ほど、または留添から通算3週間近く経った頃。玉泡が小さくなりきって、今度は消えていく。発酵も終盤に近いことを示す。だが、どの段階で「醪造り」の全工程の終了とみなすかは、杜氏の判断に任されている。目的とする酒質によっては、このまま何日か時間を置いたほうがよく、また吟醸系の場合はさらにその状態を持続させることが好ましいとされるからである。
近年、泡なし酵母が多く開発されてきたが、今日でも泡あり酵母を使った醸造では、仕込みタンクの中で日々刻々と上記のような状貌の推移を見ることができる。

アルコール添加

上槽の約2日前から2時間前にかけて、30%程度に薄めた醸造アルコールを添加していくこと。

「アルコール添加」または略して「アル添(アルてん)」という語感から、工業的に何か不純な添加物を加えるかのようなイメージをもたれることが多い(参照:当記事内『美味しんぼ』)が、古くは江戸時代柱焼酎という技法に遡る、伝統的な工程の一つである。次のような目的がある。

  1. 防腐効果 現在のアルコール添加の起源である江戸時代の柱焼酎は、酒の腐造を防ぐため焼酎を加える技法であった。かつては防腐効果がアルコール添加の最も重要な目的であった。衛生管理が進んだ現代では、こうした意味合いは薄れてきている。シェリーポートワイン等の酒精強化ワインも、同じ目的でアルコール添加を行っている。
  2. 香味の調整 現在のアルコール添加の目的の第一はこれである。適切なアルコール添加は、醪からあがった原酒に潜在している香りを引き出す。特に吟醸系の酒の香味成分は、水には溶けないものが多く、それを溶かし出すためにアルコール添加が必要となる。そもそも吟醸酒自体が、アルコール添加を前提として開発された酒種であった(参照:日本酒の歴史#吟醸酒の誕生)。吟醸酒を生産する酒蔵では、アルコール添加は酒質を高めるために必須と考えているところが多い。
  3. 味の軽快化 現在のアルコール添加の目的の第二。醪(もろみ)の中には、発酵の過程で生成されたが多く含まれており、これらを放置しておくと、完成した酒が、良く言えば重厚、悪く言えば鈍重な味わいになる。ここでアルコール添加を行っておくと、それらが調整される。また純米酒はその性質上、多かれ少なかれ酸味が飲んだ後に残る。アルコール添加により酸味が抑えられ、飲み口がまろやかになる。さらに、現代の食生活では旨み・油が多用され、飲料としては軽快な味わいのものが求められるようになってきたために、酒の切れ味を良くするために、アルコール添加が活用されている側面もある。
  4. 増量 三増酒の全盛時代には、酒の量を水増しするために行われた。「『アル添』という工程が、一般的に悪いイメージを持たれるのには、主にそうした前の時代の負の遺産である」と言い訳されることもあるが、「実際に『アル添』された酒は、臭みが増す」との声もある。

添加するアルコールの原料を日本国内産の酒米に限り、品質の高さやトレーサビリティをアピールする取り組みもある[47]

上槽

造り酒屋の玄関に吊るされた杉玉

上槽(じょうそう)とは、醪(もろみ)から生酒(なまざけ)を搾る工程である。杜氏の判断で「熟成した」と判断されたへ、アルコール添加副原料が投入され、これを搾って、白米・米麹などの固形分と、生酒となる液体分とに分離する。杜氏蔵人言葉では搾り(しぼり)、上槽(あげふね)ともいう。

なお、固形分がいわゆる酒粕(さけかす)になる。原材料白米に対する酒粕の割合を、粕歩合(かすぶあい)という。

上槽を行う場所を上槽場(じょうそうば)または槽場(ふなば)という。多くの場合は、「ヤブタ式」などの自動圧搾機で搾られるが、「佐瀬式」などの槽搾りを採用する酒蔵もある[48][49]。大吟醸酒のように繊細な酒は、醪に掛かる圧力が小さい袋吊り遠心分離などの方法で搾られる[50]

搾りだされた酒が出てくるところを槽口(ふなくち)という。

また酒蔵では、その年初めての酒が上槽されると、軒下に杉玉(すぎたま)もしくは酒林(さかばやし)を吊るし、新酒ができたことを知らせる習わしがある。吊るしたばかりの杉玉は蒼々としているが、やがて枯れて茶色がかってくる。この色の変化がまた、その酒蔵の新酒の熟成具合を人々に知らせる役割をしている。

滓引き

滓引き(おりびき)とは、上槽を終えた酒の濁りを取り除くために、待つことを指す。槽口(ふなくち)から搾り出されたばかりの酒は、まだ炭酸ガスを含むものも多く、酵母、デンプンの粒子、タンパク質、多糖類などが漂い、濁った黄金色をしている。この濁りの成分を(おり)といい、これらを沈澱させるため、酒はしばらくタンクの中で放置される。滓引きによる効果は、単に濁りをとることに留まらず、余分な蛋白質を除去することで、瓶詰後の温度変化や経時変化によって引き起こされる蛋白変性での濁りの予防や、後工程となる濾過の負担軽減へも影響を及ぼす。

滓引きを施した上澄みの部分を「生酒」(なましゅ)という。「生酒」(なまざけ)とは別の概念なので注意を要する。

完成酒を生酒(なまざけ)や濾過(むろかしゅ)に仕立てる場合などは異なるが、大多数の一般的な酒の場合、上槽から出荷までには二度ほど滓下げを施すことが多い。第一回目の滓引きを行ったあとの生酒(なましゅ)にも、まだ酵母やデンプン粒子などの滓が残っているのが普通で、雑味もかなりあり、これらを漉し取るために濾過の工程が必要となってくる。

近年では、消費者の「生」志向に乗じて、滓引き以降の工程を施さず「無濾過生原酒」として出荷する酒蔵も現れてきている。

なお、滓引きと混同されやすいものに「滓下げ」という用語があるが、滓引きとはまた別の概念なので注意を要する。

濾過

濾過(ろか)とは、滓下げの施された生酒(なましゅ)の中にまだ残っている細かい滓(おり)や雑味を取り除くことである。液体の色を、黄金色から無色透明にできるだけ近づける目的もある。なお、この工程をあえて省略して、無濾過酒として出荷する場合も多い。

  1. 活性炭濾過 生酒(なましゅ)の中に、粉末状の活性炭を投入して行われる濾過を炭素濾過(たんそろか)もしくは活性炭濾過(かっせいたんろか)ともいう。この活性炭粉末を、酒蔵では単に(すみ)と呼ぶ。基本的には一般家庭の冷蔵庫などで使われる脱臭炭や、煙草フィルターに入っている黒い粉末と同じものである。生酒(なましゅ)に活性炭を投入し、取り除きたい成分や色をその炭に吸着させて沈澱させる。その後に不要成分ごと炭を脱去する。活性炭を投入するといっても、単に投げ入れるだけではなく、活性炭の種類や加える量によって取り除ける成分や色が異なるところにこの工程の難しさがある。このように、炭加減(すみかげん)が大変に微妙であることから、地酒の本場では蔵人の間で炭屋(すみや)と呼ばれる、この工程だけの専門家が多く存在した。活性炭をあまり入れすぎると酒は澄んでくるが、味も色も香りも全て無化して面白くも何ともない完成酒になってしまう。かつては生酒(なましゅ)1キロリットルにつき炭1キログラムを投入する、通称「キロキロ」が目安とされていたが、現在では活性炭の使用量は減少傾向にあり、使用しないことも増え、炭屋なる専門職は減少傾向にある[51]。また活性炭を使用してから他の方法で濾過する場合も多いので、「活性炭の使用」の有無と「濾過」の有無は、違う話である。
  2. 珪藻土濾過 精製された珪藻土の層を用いた濾過を行い、夾雑物を、そして活性炭濾過を行ったあとであれば活性炭そのものを取り除く。珪藻土とは珪藻類の化石で、非常に小さな孔を多数持つ形状をしており、色の元となる物質、雑味物質、香り物質もある程度除去する。この濾過技術の進歩は、活性炭の使用減少の一助ともなっている。
  3. 濾紙による濾過 特殊な濾紙を用いて濾過をする場合もある。
  4. フィルター濾過 最近とみに増加してきた。カートリッジ式のフィルターを用いて濾過する方法。カートリッジ式なので取り替えが可能で、手軽さがメリットである。特に生酒(なまざけ)として出荷する場合は、高精度な(0.22 - 0.5μm程度の)濾過を行うことで火落ち菌を含む微生物を除去することがある[52]

槽口(ふなくち)から搾られたばかりの日本酒は、たいてい秋の稲穂のように美しい黄金色をしている。かつての全国新酒鑑評会では、酒に色がついた出品酒を減点対象にしていた時代があった。いきおい、酒蔵はどこも懸命に活性炭濾過で色を抜き、水のような無色透明の状態にして出荷することが多かった。

いわゆる「清酒」という言葉から一般的に連想される無色透明な色調は、そのような時代の名残りともいえる。現在では、雑味や雑香はともかく色の抜去は求められなくなってきたので、色のついたまま流通する酒が復活し、自然な色のついた酒の素朴さを好む消費者も増えてきている。

火入れ

火入れ(ひいれ)とは、醸造した酒を加熱して殺菌処理を施すこと。火当て(ひあて)ともいう。火入れされる前の酒は、まだ中に酵母が生きて活動している。また、麹により生成された酵素もその活性を保っているため酒質が変化しやすい。また、乳酸菌の一種である火落菌が混入している恐れもある。これを放置すると酒が白く濁ってしまう(火落ち)。そこで火入れにより、これら酵母・酵素・火落菌を殺菌あるいは失活させて酒質を安定させる。これにより酒は常温においても長期間の貯蔵が可能になる。しかし、あまり加熱が過ぎれば、アルコール分や揮発性の香気成分が蒸発して飛んでしまい酒質を損なう。そのため、これも加減が難しく、62℃ - 68℃程度で行われる[53]。なお、65℃の温度で23秒間加熱すれば乳酸菌を殺菌できることが知られている[54]。吟醸酒などは香りが飛ばないように瓶詰めしてから火入れすることもある。(瓶燗火入れ)

火入れの技法は、室町時代に書かれた醸造技術書『御酒之日記』にも既に記載され、平安時代後期から畿内を中心に行われていたことが分かる。これはすなわち、西洋における細菌学の祖、ルイ・パスツール1866年パスチャライゼーションによる加熱殺菌法をワイン製造に導入するより500年も前に、日本ではそれが酒造りにおいて一般に行われていたことになる[注釈 2]

明治時代に来日したイギリス人アトキンソンは、1881年に各地の酒屋を視察して「酒の表面に“の”の字がやっと書ける」程度が適温(約130°F(55℃))であるとして、温度計のない環境で寸分違わぬ温度管理を行っている様子を観察し、驚きをもって記している。

火入れと「生酒」の関係
火入れをしていない酒は「生酒」「無濾過生原酒」などとして人気がある。そういう「生」系の酒は瑞々しく、香りも若やいで華やかであり、また残存する微発泡感はのど越しもよい。火入れをするとそれらの酒の繊細さが失われるため、保存管理さえ徹底されていれば「生酒」には火入れした酒にはない味わいがある。
従来は低温での保存、流通を管理するのは難しく「生酒」が市場に出るのはまれだった。保存管理が行き届くようになった近年は「生酒」が市場に出回るようになり、日本酒の中で「生酒」が新しい楽しみ方の一つとなっている。
ただし、日本酒は火入れをしなければ劣化が早く、すぐに生老ね香を発するため、生酒は特に正しい保存管理をしなければならない。
また「生」系の酒の味は荒々しく、貯蔵・熟成を経た酒が持つ旨みやまろみ、深みに欠けるため、従来通りの火入れの工程を経た酒も日本酒としての魅力を失うわけではない。
「生酒」をめぐる表示問題
生貯蔵酒(なまちょぞうしゅ)や生詰酒(なまづめしゅ)に仕立てる場合などを除いて、大多数の一般的な酒の場合、上槽から出荷までの間に火入れは二度ほど行われる。すなわち、1回目は貯蔵して熟成させる前、2回目は瓶詰めして出荷する直前である。特に1回目の火入れは、成分に落ち着きを与え、その先の貯蔵中にどのように熟成していくかの方向性を左右する。これを分かりやすくチャートにすると以下のようになる。

上槽滓下げ1回目濾過1回目火入れ1回目貯蔵・熟成滓下げ2回目濾過2回目割水火入れ2回目瓶詰め出荷

  • 生貯蔵酒 火入れ1回目をしない。杜氏蔵人言葉では「先生」(さきなま)、「生貯」(なまちょ)などという。
  • 生詰酒 火入れ2回目をしない。杜氏蔵人言葉では「後生」(あとなま)などという。
  • 生酒(なまざけ) 火入れ1回目も2回目もしない。杜氏蔵人言葉では「生生」(なまなま)、「本生」(ほんなま)などという。
  • 原酒 滓下げ1回目を施された上澄み部分の酒のこと。
以上のような前提の中で、生貯蔵酒や生詰酒は、少なくとも1回は火入れをしていて本当は「生」ではないわけだから、「生」を名称に含めるのは妥当ではない、という議論がなされている。
また、「生」好みの消費者心理を利用し、生貯蔵酒や生詰酒の「生」の字だけを大きく、あるいは目立つ色彩でラベルに印刷し、その他の文字を小さく地味に添えるなどして、あたかも生貯蔵酒や生詰酒が「生」の酒であるかのようにイメージを演出して流通させている蔵元もある。一方では、吟醸酒や純米酒の中には「生詰」と表示しているだけでも、本当の生酒(なまざけ)、いうならば「生生」も流通されるようになってきた。

貯蔵・熟成

熟成の概要

熟成(じゅくせい)とは、貯蔵されている間に進行する、酒質の成長や完成への過程をいう。上槽滓下げのあと、無濾過生酒として出荷するために、濾過火入れを経ないものもあるが、そうでない製成酒は通常それらの工程を経た後に、さらに酒の旨み、まろみ、味の深みなどを引き出すためにしばらく貯蔵される。

熟成による具体的な変化は、

  1. 色調 - 黄緑色 → 褐色 → 赤褐色 → 黒赤色。
  2. 香り - 黒糖香 → 蜂蜜香 → キャラメル香 → 老酒香。
  3. 味濃醇化 - 味幅の拡がり、苦味の増加、五原味の調和。
  4. 触感 - 丸ろやかさ、滑らかさの増大。
  5. 物性 - オリの生成。

とされている[55]

吟醸系の酒は、香りや味わいを安定させるために、半年かそれ以上、熟成の期間を持たせるものも多い。しかし、いちいち古酒古々酒といった表示をするのは、吟醸の品格からして無粋であるというような感覚から、そういった表示はラベルにされないのが通常である。

非吟醸系であっても、本醸造酒純米酒では、酒蔵のある風土の自然条件、仕込み水の特徴、杜氏が目的とするコンセプトなど様々な理由から、長期間貯蔵して熟成させるものがある。

熟成のメカニズム

火入れを経過させない酒においては発酵が止まっておらず、調熟作用(ちょうじゅくさよう)といって、アミノ酸分解や糖化により風味の自然調和が続いている。そのため、調熟作用によって最終的にその酒の持ち味を生み出している銘柄では、すぐに出荷せず貯蔵・熟成させるのは、欠かすことのできない工程の一部である。一般的に完全醗酵させた純米酒は熟成がゆっくりと進み、劣化しにくい。不完全醗酵の製成酒は、アルコールに分解されていない成分が多く含まれるため、酒質の変化は早いが劣化しやすいと言われている。

熟成の原因は、大きく分けて外部から加わる熱や酸素になどによる物理的要因と、内部で起こるアミノ酸を初めとする窒素酸化物アルデヒドなどによる化学的原因とに分かれるが、具体的な理論に関しては未解明な部分が多い。たとえば、廃坑や廃線になったトンネルなど或る特定の場所で貯蔵すると、いくら温度や湿度など科学的に条件を同じにしても、他の場所で貯蔵するよりもあきらかに味がまろやかになる、といった例がある[56]。化学的原因を詳しく見ると、保存中にアミノ酸やタンパク質等の窒素化合物は、残存している糖分に作用してメイラード反応(アミノカルボニル反応)を起こし褐変化を起こす。一方、酵母が生成する含硫黄アミノ酸(硫黄化合物)[57] を由来とする揮発性硫黄化合物は香気特性を悪化させるジメチルジスルフィド(DMDS)、ジメチルトリスルフィド(DMTS)、メチルメルカプタン、メチオナールなどの物質の増加の原因となる[58]

全ては原料米に依存するが、タンパク質は精米歩合を高くした原料を使う事で減少させる事が可能であるが、硫黄は、原料米含有成分が大きく影響を及ぼしている。

食との相互補完

滋賀県鮒寿司のように、その地方の基本的食品がある一定の期間の貯蔵・熟成を経てから食べられる土地などにおいては、食品が熟成する時間と同じだけの時間が、酒質の完成にももとよりかかるように醸造される酒もある。つまり食と酒を同じ時期に仕込み、同じ年月を隔てて同時に食べるわけである。こういった熟成は、まさに食文化の基礎にある相互補完という地酒の原点を物語るものである。

新酒、古酒・秘蔵酒

日本酒は、毎年7月から翌年6月が製造年度と定められており、通常は製造年度内に出荷されたものが新酒と呼ばれる。 しかし最近は、上槽した年の秋を待たず6月より前に出荷する酒に「新酒」というラベルを貼って、ひやおろしから差別化して新鮮さをアピールする酒が増えたために、「新酒」の定義に混乱が生じつつある。

冬から春にかけては「しぼりたて」「新酒」「生酒」などとして、フレッシュさを売り物にする酒蔵や酒販店、飲食店も多い[59]。新酒の鮮度を強調した売り方としては、酒蔵や酒販店でつくる日本名門酒会が1998年から、立春の2月4日に合わせて「立春朝搾り」の出荷を始めている。未明から上槽と瓶詰めを行い、蔵によっては縁起物として近隣の神社で無病息災や家内安全の祈祷をしてから出荷する。2018年は34都道府県の43蔵元が参加し、約31万本を搾る予定である[60]

逆に製造年度内でなく、貯蔵期間を経た後に出荷・提供する日本酒を熟成酒古酒古々酒または秘蔵酒と呼ぶこともある。酒がメイラード反応により[16]褐色に変わるまで長期保管したり、赤ワインシェリーを入れていた樽に入れて香りを移したりする酒造会社もある。酒販店や飲食店が仕入れた日本酒を寝かせて古酒にするケースもある。蔵元によっては、西洋のワインにおけるヴィンテージという考え方を導入し、ラベルに酒の製造年度を明記している。熟成することによって味に奥行きが出るように造るこうしたヴィンテージ系日本酒は、熟成期間の長いものでは20 - 40年間にも及ぶ[61]。酒造会社などでつくる長期熟成酒研究会は「満3年以上蔵元で熟成させた、糖類添加酒を除く清酒」を熟成古酒と定義している[62]

大古酒

大古酒(だいこしゅ / おおこしゅ)という語に関して、現在のところ明確には定義されていない。しかし概して「大」が付くにふさわしい、桁違いの熟成が求められる。1968年(昭和43年)に開封された元禄の大古酒のように279年まで行かなくとも、熟成期間100年を超した年代ものは一般に大古酒と呼ばれる。

ひやおろし

ひやおろしとは、冬季に醸造したあと春から夏にかけて涼しい酒蔵で貯蔵・熟成させ、気温の下がる秋に瓶詰めして出荷する酒のことである。その際、火入れをしない(冷えたままで卸す)ことから、この名称ができた。醸造年度を越して出荷されるという意味では、本来は古酒に区分されることになるが、慣行的に新酒の一種として扱われる。

割水

割水(わりみず)とは、熟成のための貯蔵タンクから出された酒へ、出荷の直前に水を、より正確には加水調整用水を加える作業をいう。「加水調整」あるいは単に「加水」とも呼ばれる。ちなみに焼酎の製造過程では、まったく同じ工程を「和水」(わすい)と呼んでいる。

この工程の目的は、酒のアルコール度数を下げることにある。醪(もろみ)ができた直後には、ほとんどの酒が並行複発酵により20度近いアルコール度数となっている。アルコール度数の高いほうが腐敗の危険が少ないので、貯蔵・熟成もこの20度近いアルコール度のまま行われるため、出荷するときには目的とするアルコール度数まで下げる必要がある。(「低濃度酒」参照。)

いっぽう、割水をしないで、醪ができた時点のアルコール度のまま出荷した酒のことを原酒という(ただし、アルコール度数の変化が1%未満の加水は認められている)。原酒というと、一般的にはその酒の元となった醪や酵母を使った本源的な酒、あるいは何かどろっとした濃いエキスのような酒がイメージされるようであるが、実際はそういうものではない。ただ、割水をしていない分、一般酒よりもアルコール度数が高く、比較して濃厚であることは確かである。

ブレンド

複数の蔵元が製造した酒を混ぜたブレンド日本酒が販売されることもある。新型コロナウイルス感染症の影響で日本酒需要が減少した2020年以降に各地で企画された[63][64]

瓶詰め・出荷

こうして割水など最後の調整を果たした酒は、洗瓶用水で洗浄された瓶の中へ瓶詰めされて出荷され、各自の蔵元がそれぞれ独自に切り拓いている流通販路に乗る。

製法の用語・表現

現在は使われていない、歴史上の製法にかかわる表現を含む。

「歩合」

「 - 歩合(ぶあい)」で終わる用語には、次のものがある。

「仕込み」「造り」

学問的・専門的にではなく、あくまでも一般的な理解のためという前提で補足すると、日本酒の製法という文脈に限っては、

「仕込む」=「造る」、「仕込み」=「造り」

というように、ほぼ同義語として考えてよい。

「 - 仕込み」または「 - 造り」で終わる用語には、次のものがある。

「酛」「酒母」

学問的・専門的にではなく、あくまでも一般的な理解のためという前提で補足すると、日本酒の製法という文脈に限っては、

  • 「酛(もと)」=「酒母(もと/しゅぼ)」

はほぼ同義語として考えてよい。

「 - 酛」または「 - 酒母」で終わる用語には、次のものがある。

  • 菩提酛(ぼだいもと)
  • 煮酛(にもと)
  • 高温糖化酛(こうおんとうかもと)または「高温糖化酒母」
  • 速醸酛(そくじょうもと)
  • 中温速醸酛(ちゅうおんそくじょうもと) または 「中温速醸酒母」
  • 山廃酛(やまはいもと)または「山卸廃止酛」
  • 生酛(きもと)

その他

以上の分類に当てはまらない用語には、次のものがある。


注釈

  1. ^ 日本をニッポンと読んで、ニッポン酒の略。
  2. ^ 中国ではパスツールより700年以上前の代の1117年政和7年)に序文が書かれた醸造技術書『北山酒経』の中に、「」という表現が見られ、加熱殺菌を意味する「煮酒」の技法が記載されている。しかし同書が室町時代頃までに日本にもたらされたか否かについては定かでないので、日本の火入れの技法が中国大陸から伝来したものか、日本が独自で辿り着いたのかについては、現在まだ分かっていない。

出典

  1. ^ a b c 日本経済新聞社・日経BP社. “初出荷で表彰 日本人が米国で挑む超我流SAKE造り|グルメクラブ|NIKKEI STYLE” (日本語). NIKKEI STYLE. 2021年6月14日閲覧。
  2. ^ 酒税法2条1項は「酒類」について、「アルコール分1度以上の飲料…をいう。」と定義している。
  3. ^ お酒の分類と製造過程 アサヒビール(2020年9月21日閲覧)
  4. ^ 酒税法施行令2条は「清酒の原料として定める物品」として、アルコール、焼酎ぶどう糖その他財務省で定める糖類、有機酸、アミノ酸塩、清酒を定める。
  5. ^ この政令で定める物品の重量の合計は、米と米こうじの重量の50%を超えないものに限られる(酒税法3条7号ロ)。
  6. ^ 酒税法上は「その他の醸造酒」(3条19号)、構造改革特別区域法では「酒税法第3条第19号に規定するその他の醸造酒(米…、米こうじ及び水又は米、水及び麦その他の財務省令で定める物品を原料として発酵させたもので、こさないものに限る。)」(28条1項2号)、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律施行規則では「濁酒」(11条の5、「米、米こうじ及び水を原料として発酵させたもので、こさないもの」)と定義される。
  7. ^ 飲み口軽やか 日本酒に酔う/アルコール度数、通常の半分も 酒蔵、伝統守り新機軸続々」『日本経済新聞』夕刊2017年10月5日
  8. ^ 〜アルコール度数5度!爽やかな泡が心地よい、ほんのり甘い発泡性清酒が登場〜松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒 新発売 宝酒造ニュースリリース(2011年6月7日)
  9. ^ 日本経済新聞社日経BP社. “「純米大吟醸」なのに、そう名乗らない日本酒のなぜ?|MONO TRENDY|NIKKEI STYLE” (日本語). NIKKEI STYLE. 2020年10月3日閲覧。
  10. ^ 食品産業新聞社. “〈トーク〉剣菱酒造・白樫政孝社長 ブレンドが生む安定の味、どんな料理とも相性70点超を目指す” (日本語). 食品産業新聞社ホームページ. 2020年10月3日閲覧。
  11. ^ 普通酒・一般酒とはどのような酒ですか?「特撰」「上撰」「佳撰」の違いを教えてください。
  12. ^ 清酒の製法品質表示基準を定める件(平成元年11月22日国税庁告示第8号)
  13. ^ 玄米の検査規格「醸造用玄米の品位」農林水産省生産局農産部穀物課米麦流通加工対策室(2020年9月21日閲覧)
  14. ^ 「清酒の製法品質表示基準」の概要”. 国税庁. 2012年5月2日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年6月18日閲覧。
  15. ^ 育種酵母による吟醸酒製造試験 Sake Brewing with Hybrid Yeast Strains (PDF)
  16. ^ a b c 【くらし探検隊】ヴィンテージ日本酒 探ってみた*酸味やとろみ 個性の幅に驚き『日本経済新聞』2020年11月21日土曜別刷りNIKKEI+1(11面)
  17. ^ 「灘の酒用語集」灘酒研究会発行 1997年 p256
  18. ^ 『J.S.A SAKE DIPLOMA Second Edition』一般社団法人日本ソムリエ協会、2020年3月1日、96頁。
  19. ^ 「awa酒協会」公式サイト”. 一般社団法人「awa酒協会」ホームページ. 2017年4月14日閲覧。
  20. ^ 酒類の地理的表示一覧|国税庁”. www.nta.go.jp. 2020年10月3日閲覧。
  21. ^ 「清酒」と「日本酒」について”. 国税庁. 2020年10月3日閲覧。
  22. ^ 日本酒ときどき「和らぎ水」日本酒造組合中央会(2018年1月16日閲覧)
  23. ^ 水割り、湯割り、ハイボール、みぞれ酒:日本酒の飲み方 日本伝統文化スタイル(2018年1月16日閲覧)
  24. ^ a b 酒のしおり(令和2年3月)|国税庁”. www.nta.go.jp. 2020年5月20日閲覧。
  25. ^ a b 清酒製造業の概況(平成30年度調査分)|国税庁”. www.nta.go.jp. 2020年5月20日閲覧。
  26. ^ 第10条 製造免許等の要件|国税庁”. www.nta.go.jp. 2020年5月20日閲覧。
  27. ^ a b c 社説(5/17):輸出用の日本酒製造/新制度生かし 需要取り込め” (日本語). 河北新報オンラインニュース (2021年5月17日). 2021年6月14日閲覧。
  28. ^ 謎の「ボタニカル日本酒」、500ml入り3000円でも売れるワケ(2ページ目) - 日経クロストレンド(2018年11月06日)2020年9月21日閲覧
  29. ^ 戦後初、日本一新しい日本酒の「酒造会社」誕生秘話 フォーブス日本版(2020年7月15日配信)2020年4月14日閲覧
  30. ^ 輸出用清酒製造免許の取得をご検討の方へ|国税庁”. www.nta.go.jp. 2021年6月14日閲覧。
  31. ^ 只見の日本酒世界へ 「ねっか」に輸出用製造免許 全国初の交付 : ニュース : 福島 : 地域” (日本語). 読売新聞オンライン (2021年5月29日). 2021年6月14日閲覧。
  32. ^ 【近ごろ都に流行るもの】おいしい水道水/酒造りに最適!?浄水器も多様化産経新聞』朝刊2018年2月19日(東京面)2020年9月21日閲覧
  33. ^ 硬水と軟水 京都府保健環境研究所(2020年9月21日閲覧)
  34. ^ 第5巻 品質管理”. 菊正宗. 2020年10月3日閲覧。
  35. ^ 鉄 | 灘の酒用語集”. www.nada-ken.com. 2020年10月3日閲覧。
  36. ^ 三増酒の出来るまでの経緯と純米酒復活に至るまでの流れ【Vol.1】「合成酒と三増酒の登場」と「満州国とアルコール添加酒」 | 日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」” (日本語). SAKETIMES | 日本酒をもっと知りたくなるWEBメディア (2015年4月8日). 2020年10月3日閲覧。
  37. ^ 第3条 その他の用語の定義|国税庁”. www.nta.go.jp. 2020年10月3日閲覧。
  38. ^ 酒蔵見学で気をつけてほしい3つのポイント 菊の司酒造きくつかこらむ(2016年8月31日)2017年12月16日閲覧
  39. ^ 酒蔵と納豆 萩野酒造(2014年11月1日)2020年9月21日閲覧
  40. ^ 原料|日本酒なんでもFAQ|日本酒の学校|菊正宗~生酛(生もと)で辛口はうまくなる。~”. 2020年10月3日閲覧。
  41. ^ 削られた部分は米粉、あるいは飼料用に転用されて再利用されている。
  42. ^ しかし、これらの雑味の中には調理に有効な旨味成分も多く含まれていることから、料理酒用として醸造される日本酒の中にはあえて雑味を残す醸造方法をとっているものもある。どちらを使えばいい?「料理酒」と「清酒」の【5つの違い】家のコトで役立つ 東京ガスくらし情報サイト ウチコト 2019年7月31日閲覧
  43. ^ 剣菱酒造(兵庫県神戸市)や新政酒造(秋田市)など『読売新聞』朝刊2017年12月15日「日本酒が面白い(3)自作米と湧き水 伝統の味/おけ、樽…木製道具の良さ再発見」
  44. ^ 高温糖化酒母 | 灘の酒用語集”. www.nada-ken.com. 2020年10月3日閲覧。
  45. ^ 【日本酒用語解説】「速醸」について ─ 高温速醸とは? | 日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」” (日本語). SAKETIMES | 日本酒をもっと知りたくなるWEBメディア (2016年4月12日). 2020年10月3日閲覧。
  46. ^ 河野裕昭 写真集『大吟醸』1995年、p.112
  47. ^ 男山本店など大吟醸 国産米で醸造アルコール 高い品質アピール」『日本経済新聞』朝刊2018年4月23日(新興・中堅Biz面)2018年4月27日閲覧
  48. ^ 薮田式自動醪搾機|薮田産業株式会社”. www.yabuta.co.jp. 2020年10月3日閲覧。
  49. ^ 片山酒造初搾り!佐瀬式とは?-日光ブランド情報-日光ファン~日光LOVEな方のファンサイト” (日本語). 日光ファン~日光LOVEな方のファンサイト. 2020年10月3日閲覧。
  50. ^ 獺祭について 遠心分離システム紹介”. 旭酒造株式会社. 2010年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月14日閲覧。
  51. ^ 秋山裕一「吟醸造りと品評会の歴史から (その1)」『日本醸造協会誌』第94巻第7号、日本醸造協会、1999年、 542-547頁、 doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.94.542ISSN 0914-7314NAID 1300043064442020年10月3日閲覧。
  52. ^ 精密ろ過 | 灘の酒用語集”. www.nada-ken.com. 2020年10月3日閲覧。
  53. ^ 「食品工場探訪」日本酒の蔵元[リンク切れ]東京都健康安全研究センター
  54. ^ 野白喜久雄ほか『改訂醸造学』1993年3月 ISBN 978-4-06-153706-4
  55. ^ 西谷尚道「日本酒復権への展望(II) 日本酒の品質多様化の展望」『日本醸造協会誌』2002年 97巻 4号 p.240-246, doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.97.240
  56. ^ 協同組合福岡銘酒会「協同組合福岡銘酒会、旧国鉄遊休トンネル活用による熟成酒開発」『日本醸造協会誌』1996年 91巻 12号 p.845-848, doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.91.845
  57. ^ 協同組合福岡銘酒会「小野文一郎、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の含硫アミノ酸合成について」『日本醸造協会誌』2009年 104巻 2号 p.90-97, doi:10.6013/jbrewsocjapan.104.90
  58. ^ 奥田将生「原料米の窒素及び硫黄化合物が清酒貯蔵後の香気変化に及ぼす影響」『日本醸造協会誌』2010年 105巻 5号 p.262-272, doi:10.6013/jbrewsocjapan.105.262
  59. ^ 冬の究極の愉しみ。季節限定の日本酒「しぼりたて」とは?KURANDホームページ(2018年1月19日閲覧)
  60. ^ 「立春 新酒で祝う/2月4日に搾って出荷」『読売新聞』朝刊2018年1月19日(くらし面)
  61. ^ 【トレンド】日本酒、熟成のプレミアム 時を経て色づく味の深み『日本経済新聞』夕刊2018年4月2日(くらしナビ面)
  62. ^ 熟成古酒とは長期熟成酒研究会(2018年5月5日閲覧)
  63. ^ 「富山ブレンド」16の酒蔵が乾杯 限定販売開始 朝日新聞デジタル(2020年12月12日配信)2021年4月14日閲覧
  64. ^ 「ブレンド日本酒、花盛り 新潟の蔵元がタッグ、定番化も」日経MJ』2021年4月14日フード面(同日閲覧)
  65. ^ 計量単位規則 別表第一 項番2、比重、「日本酒度」の欄 「物質の質量のその物質と十万千三百二十五パスカルの圧力、四セルシウス度の温度の下において同一の体積を有する水の質量に対する比の値の逆数から一を減じた値の千四百四十三倍」
  66. ^ 蝶谷初男『うまい日本酒に会いたい そのために知っておきたい100問100答』ポプラ社、2004年、p145。ISBN 4-591-08389-6
  67. ^ 蝶谷初男『うまい日本酒に会いたい そのために知っておきたい100問100答』ポプラ社、2004年、p176。ISBN 4-591-08389-6
  68. ^ 増田晶文「第4章 うまい日本酒を呑ませる処」『うまい日本酒はどこにある?』草思社、2004年9月30日、第1刷、162ページ。ISBN 4-7942-1347-6
  69. ^ Oke to taru : wakiyaku no Nihon shi』Kazuko Koizumi, 小泉和子、Hōsei Daigaku Shuppankyoku、Tōkyō、2000年、Shohan、68,76。ISBN 4-588-32121-8OCLC 44582740
  70. ^ 緒方 敏郎 (1937). “近世に於ける酒樽の經濟的段階 (承前)”. 日本釀造協會雜誌 32巻8号: p.882-887. 
  71. ^ Oke to taru : wakiyaku no Nihon shi』Kazuko Koizumi, 小泉和子、Hōsei Daigaku Shuppankyoku、Tōkyō、2000年、Shohan、107-108頁。ISBN 4-588-32121-8OCLC 44582740
  72. ^ 特別企画:清酒メーカーの経営実態調査 帝国データバンク 2017年12月21日
  73. ^ 酒のしおり・酒類業者の概況・全国市販酒類調査の結果”. 国税庁. 2012年7月14日閲覧。
  74. ^ アジア14都市における和食・日本酒・緑茶の浸透度(経験度) 博報堂【Global HABIT レポート 2015年 Vol.1】 2016年6月1日閲覧
  75. ^ “タイ、日本酒需要増で競争激化 100社超進出、生存かける老舗蔵元”. Sankeibiz. (2016年3月8日). http://www.sankeibiz.jp/macro/news/160308/mcb1603080500001-n1.htm 2016年6月1日閲覧。 
  76. ^ “外国人観光客増の波及効果でリポート=日銀”. Reuters. (2014年10月20日). http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKCN0I912D20141020 2014年10月20日閲覧。 
  77. ^ 世界でじわり“日本酒ブーム”10年で対米輸出2倍、酒蔵も建設 New Sphere 2013年12月23日
  78. ^ 2017年の清酒の輸出は金額・数量共に過去最高、8年連続で過去最高更新」食品産業新聞社WEBニュース 2018年2月1日
  79. ^ society/articles/000021696.html?r=rss2&n=20140218192654 日本酒の輸出が過去最高に 初の“100億円突破”テレビ朝日2014年2月18日
  80. ^ 2020年(令和2年)の酒類の輸出動向について 国税庁
  81. ^ 最近の日本産酒類の輸出動向について 国税庁
  82. ^ ワインの世界市場:中国が新たな世界秩序の台頭をけん引」NewSphere 2017年6月1日
  83. ^ 焦点:スコッチウイスキー、EU離脱で「うまみ」増すか ロイター 2018年2月24日
  84. ^ アメリカ西海岸における 清酒(日本酒)市場の動向と輸出環境について (PDF) 全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会、2016年3月(2019年7月9日閲覧)
  85. ^ 「SAKEの未来」『日本経済新聞』朝刊2017年10月1日(NIKKEI The STYLE)
  86. ^ ロンドン初の酒蔵!イギリス人夫妻の”ビール好き”から”SAKE好き”に至った道”. SAKETIMES. 2021年6月14日閲覧。
  87. ^ アメリカの日本酒ブームを牽引する起業家たち 田酒造・迫義弘さん(前編):朝日新聞GLOBE+” (日本語). 朝日新聞GLOBE+. 2021年6月14日閲覧。
  88. ^ 酒器で彩どる日本酒の世界
  89. ^ 稲保幸『日本酒15706種』誠文堂新光社、2007年、p31。ISBN 978-4-416-80797-2
  90. ^ 京都府観光ガイド松尾大社お酒の資料館
  91. ^ 別冊『酒の神々 上巻』 菊正宗酒造株式会社文化事業部 編集発行 2001年 p14
  92. ^ 日本酒読本 日本酒造組合中央会 発行 1996年 17p
  93. ^ 卒業生の蔵元紹介 東京農業大学「食と農」の博物館(2020年9月21日閲覧)
  94. ^ 【そこが聞きたい】日本酒学研究会 発足/新潟大学経済学部長 澤村明氏「ツーリズムへ発展期待」『毎日新聞』朝刊2019年5月21日(オピニオン面)2020年9月21日閲覧
  95. ^ 清酒王国・新潟県で誕生した「日本酒学」─ 産官学の連携が日本酒の未来をつくる | 日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」” (日本語). SAKETIMES | 日本酒をもっと知りたくなるWEBメディア (2021年3月12日). 2021年3月17日閲覧。
  96. ^ 「大学日本酒部/日本酒サークル」って何? (1) - 東京農業大学日本酒サークル「酒仙会」” (日本語). SAKE Street | プロも愛読の日本酒メディア. 2021年3月17日閲覧。
  97. ^ 日本酒「究」2400本発売 原料は県立大産の酒米、酵母” (日本語). 秋田魁新報電子版. 2021年3月24日閲覧。






日本酒と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

日本酒のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



日本酒のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの日本酒 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2022 GRAS Group, Inc.RSS