排出器官 分類群に独自の構造

排出器官

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 06:20 UTC 版)

分類群に独自の構造

いくつかの分類群では、その群だけに見られる独自の排出器がある。代表的なものにマルピーギ管がある。

マルピーギ管

昆虫類の場合、腎管由来と思われる付属肢基部のものもあるが、排出器の主力はマルピーギ管である。これは消化管のやや後方につながる細長い管状の器官で、二本程度のものから数十本を持つものもある。形は単純な管であるが、体内側の半分が上管といい、体液中から尿酸カリウムを吸収する。消化管側を下管といい、ここで尿酸を結晶化して直腸へ送る。

他に多足類もこれを持っている。鋏角類にもこれに類する基節腺があるが、発生的な起源は異なるようである。

生殖系との関連

脊椎動物の場合、泌尿器系と生殖系は結び付いて泌尿生殖器系と呼ばれる。これは体腔内に口を開き、体外に出口を持つ排出系が体腔内で形成されて体外に出る必要のある生殖細胞の通り道として転用されたことに基づくと考えられる。同様の例が他の動物にも見られる例がある。

参考文献

  • 吉川秀男・西沢一俊(代表),『原色現代科学大事典 7-生命』,(1969),学習研究社
  • 古澤潔夫,『生物学一般』,(1974),芦書房
  • 白山義久編集;岩槻邦男・馬渡峻輔監修『無脊椎動物の多様性と系統』,(2000),裳華房
  • 岡田要,『新日本動物図鑑』,(1976),図鑑の北隆館

  1. ^ Little, Colin; Little, Honorary Research Associate Colin (1983-12-15) (英語). The Colonisation of Land: Origins and Adaptations of Terrestrial Animals. Cambridge University Press. ISBN 978-0-521-25218-8. https://books.google.co.in/books?id=tfs8AAAAIAAJ&pg=PA118&redir_esc=y 


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