太陽の黙示録の登場人物 再生特区日本

太陽の黙示録の登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/02 03:27 UTC 版)

再生特区日本

既に舷一郎達と共感した人々

雲井竜児(くもい りゅうじ)
日本再生特区医療セクター長。元北日本反政府ゲリラ「海峡同盟」関東支部責任者。北海道旭川市出身。
大震災時には医師の父と共に多くの被災者らの治療に当たっていたがいつまでたっても救援物資が入手出来ず、多くの人々の命を救えなかった。やがてを支配している統治グループ「七星会」の存在と彼らの救援物資の横流しの実態を知り、非合法を承知の上で救援物資入手のため、闇物資の密輸に関わる。そのことを父から咎められるが、後に彼の心情を理解して七星会の国家犯罪を国連に告発しようとした父が抹殺され、それ以降は闇物資の運び屋を経て海峡同盟に加わった。
宗方の暗殺計画を試みるも舷一郎の活躍により阻止され、彼の説得もあって中止する。また、公文の命令で北海道へ向かう舷一郎・羽田・張・恵理を尾行し舷一郎が祖父の拓磨と共に董藤らに捕らえられたところを助け出すも拓磨の救出には敢え無く失敗する。その後は舷一郎の護衛として行動を共にすることが多くなる。七星会失脚後は海峡同盟が孫市と周の私兵と化している現状に疑問を覚え脱退した。舷一郎達の南日本への密航に際しては、海峡同盟時代に安全な航路を熟知していた関係で、密航船の航路を指示した。
元々医師であった父を尊敬して自らも医師を目指す学生であったこともあり、優れた頭脳を有する。海峡紛争時には南日本当局の極秘回線に割り込み、宗方との連絡を可能とした。また、銃の扱いに天性の才能があったのか初めて手にしたリボルバーで、相手が近距離で雲井に油断していたこともあってたった1発の銃撃で殺したこともある。そのリボルバーは舷一郎との初遭遇時も使用していたが、舷一郎に独自行動をさせるべく片桐達と共に公文に銃口を向けた結果、その件へのペナルティーで取り上げられたのか以降は自動式拳銃を使用。
2020年では舷一郎の進める「第3の国」建国のため、羽田達と共に海外避難民との交渉役を担う。日本再生特区建設後は医療従事者の経験から医療セクター長を務める。
名前の由来は趙雲(字は子龍)。ちなみに趙雲は劉備に仕える前は公孫瓚の家臣だった。
坂巻五郎
#その他(南日本)を参照。

韓国海猫島日本人避難民キャンプ

葛城亮(かつらぎ りょう)
海猫島日本人避難民キャンプ(해묘도일본인피난민캠프)を率いる「伝説のリーダー」にして、優れた頭脳を持つ技術者。
自身や日本人技術者の技術を元手に韓国企業と連携し、キャンプを韓国における生産工場地帯に発展させ、韓国政府からの支援金打ち切りに関係なく経済的に自立出来る基盤を築いた。しかし、本来韓国社会のお荷物である日本人避難民が経済的に成功したことへの反発や、韓国裏社会からの利益要求を拒否したことに対する武力行使を考慮して、外部の人間には自らが「伝説のリーダー」であることを隠し、最愛の妻明子やキャンプ長の荻森を影武者に立てるようになった。
そんな中、海猫島にやって来た舷一郎が明子と荻森が自身の影武者であることを見抜き、500万人の日本人避難民を救いたいと訴える姿を別室で隠しカメラの映像越しに見、舷一郎達の前に姿を現す。そして、舷一郎に対して行動の無計画さや宗方や孫市を簡単に信用する人を見る目の無さ、舷一郎の行動の失敗により関わった人間が危機に陥ると批判した。しかし、舷一郎の中に自分には無い、やらねばならないと思ったことを実行に移す「人間力」があることを感じ、その点には好感を抱いていた。そして、舷一郎の前に姿を現し、自分の頭の中に日本人避難民を救う方法があると語った。韓国企業の名を借りて北日本に入国してグレイ・シティに移動した後、南北不可侵領域であるグレイ・シティを日本人避難民が生きる場所である「第3の国」とすることを明かし、現地で自給自足を行う切り札である不死鳥(フェニックス)の存在を明かした。
それから2年後の2020年、不死鳥を用いての稲の栽培試験や重村との出会いを経て、グレイ・シティを舷一郎に任せて自らは羽田達を率いて海外避難民との交渉に乗り出し、ポルトガルリスボンにやって来た宗方の様子を観察。かつて宗方の記事にあったわずかな手がかりだけで宗方の外出先を探り出して接触し、宗方がグレイ・シティを「第3の国」として認めることを承知の上で独断でDデイの情報を明かした。
名前の由来は諸葛亮で、舷一郎が荻森、明子を経て3人目に亮と出会う場面は「三顧の礼」を髣髴とさせる。
葛城明子(かつらぎ あきこ)
葛城亮の妻。
普段は夫亮を支えているが、表向きのリーダーである荻森が「伝説のリーダー」では無いと気付かれた場合はその相手に対して、亮の影武者として対面し、交渉をする。亮に愛と信頼を寄せ、彼が海猫島に必要不可欠な存在と思っている。
舷一郎と荻森の交渉現場である店でウェイトレスを装って舷一郎達と接触後、荻森が「伝説のリーダー」でないと見破った舷一郎に亮の影武者として対面し、舷一郎の訴える日本人避難民500万人を救う事に協力することで、未だ問題を抱える海猫島日本人避難民キャンプが危険なことになるとして拒否の姿勢を貫く。そして、舷一郎から別れ際の握手を求められるがこの握手で自分が技術者ではなく、「伝説のリーダー」でもないことを見破られ、亮が出てくる事態となった。その後、一見物別れに終わった亮と舷一郎の交渉を見て亮が舷一郎に惹かれている事を指摘していた。その予想通り亮は舷一郎の下へ赴き、彼女に「私の星と巡り会えた」と告げる事になる。離れ離れになったが、劇中での描写を見る限り2人の関係に特に問題は無い模様。
名前の由来は諸葛亮の字である、孔明。
荻森(おぎもり)
海猫島日本人避難民キャンプのキャンプ長を務める技術者。
震災以前は研磨工場の工場長を経営しており、その頃から海外の企業とも付き合いがあったため自然とキャンプ長となる。しかし実際は「伝説のリーダー」を求めてやって来る外部の人間に対して、自らがそうだと答える表向きのリーダーとしての、亮の影武者。「難民救済センターの柳田」と偽名でやって来た舷一郎の素性を見抜いた上で、自分が「伝説のリーダー」であると答えるが影武者であることを見抜かれる。そのため、明子の元へと案内するがそこでも明子が影武者であると見抜かれ、亮が自ら姿を現すことになる。
中山(なかやま)
亮の部下である技術者。
技術者としては優秀な部類であり、新製品開発や生産ラインの調整など重要な分野で亮を支える存在。亮が舷一郎に不死鳥の存在を明かした時、そのサンプルであるバラを植えた鉢植えを通信映像を介して見せた。その後、グレイ・シティの亮や舷一郎達と合流し、不死鳥による稲の栽培試験に関わる。

新たに舷一郎達と共感した人々

重村太一(しげむら たいち)
富士山近郊の流民キャンプを束ねる日本人。貧富格差の激しい南日本や管理社会である北日本を嫌い、各地を流離っていた。
舷一郎達が富士山近郊の栽培試験場から稲を盗んだ犯人を追った末に、遭遇した張本人。草一本生えない土地で、食料のあるところから盗んで食う生活を送っていたが、舷一郎や亮によって盗んだ稲を進呈され、涙して食べた。その後は舷一郎達と協力して農地や食糧確保に尽力する。そして、帰国した亮より羽田の下で警備隊を編成するよう命じられ、羽田の部下となった。
滝沢正道(たきざわ まさみち)
欧州日本人避難民派遣会社「ユーロ・テンポラリー」代表取締役で、日南子の父。震災以前は東京都の目黒川近くに在住。
大震災の時、妻と家を失う中娘日南子を抱いて裏の目黒川に飛び込んで、火の海と化した街から逃れた。その後は日本人避難民としてベルギーに渡り、苦労を重ねてヨーロッパ社会の中で信用を勝ち取り、現在の地位と財産を築いた。それ故、被災した己が過去に戻りたくないという思いが強く、目黒川の中で抱きしめた日南子を手放そうとしなかった。そういう思いから「第3の国」建国への協力を求めにやって来た羽田の提案に反対するが、日南子が被災者という殻の中から抜け出して日本へ帰ることを望み、なおかつ彼女が羽田に恋をしているのを目にするに至り、18年間守り続けてきた彼女をようやく手放した。その後は自らが裏から支えている避難民ギルドを介して、羽田達へ松島文吉に関する情報を伝えたり、グレイ・エリアが収穫期を迎えるまでの間に帰還民が必要とする半年分の食料を送るよう手配した。
滝沢日南子(たきざわ ひなこ)
正道の娘で、彼の秘書。
大震災の時父正道に抱かれて火の海に呑まれた街から逃れ、正道と共に日本人避難民としてベルギーへと渡った。以降は正道の手伝いをしているが、彼とは対照的に望郷の念が強く、反対されてもなおその思いを抱き続けた。そんな中やって来た羽田に恋心を抱き、自分を連れて帰るように訴えるも「あなたを嫌いではないが、それでは正道への礼を欠き、スジが通らない」と断られた。そして正道が決めた婚約者との会食当日、「礼儀を守る羽田は決して動かないから、私から飛び込むしかない」と気付いて正道や婚約者に婚約解消を告げると会食の席を立って飛び出した。そこで自分を待っていた羽田と出会い、なおかつ正道が羽田に自分を託すのを見届けた。

その他(再生特区日本)

武部(たけべ)
重村率いる流民キャンプの一員で、重村とは10年来行動を共にしてきた。稲泥棒を追ってきた舷一郎達を仲間と共に発見し、重村の下へと連行した。重村が舷一郎達と協力関係を結び、亮の意を受けて警備隊を編成したからはその隊員となる。しかし実は、南日本在住の弟が海峡紛争に対し戦争反対を叫んだ件で当局に逮捕され、収監されたことで南日本の工作員となり、人質となった弟を救おうと密かに舷一郎達の情報を南日本の福岡と海峡区へ送信していた。そして、南日本に向けた不審な送信記録に日南子が気付いたのがきっかけとなって、あえて重要な情報を公開することで工作員にリアクションを起こさせて燻り出そうと考えた亮の罠にはまり、ノートパソコンで情報を送信しようとした現場を確かな証拠として羽田と重村に押さえられ、反逆罪で逮捕されるか、送信のキー操作を止めるべく撃ち殺されるかという選択を迫られる。だが、代表者である舷一郎が流血を望まないという打算と、情報を送信しなければ弟が死ぬという恐れから送信を強行しようとして、重村に頭部を拳銃で撃たれて絶命した。
死後、回収されたノートパソコンの中にあった文面に「M資源」の記述があったことから、舷一郎達はM資源の存在を知ることとなった(M資源の存在については、亮や海猫島の開発スタッフによって推測されていた)。







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