卵胞形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/02 05:31 UTC 版)
ホルモン機能
生殖系関連の大部分として、卵胞形成は内分泌系に支配されている。5つのホルモンが卵胞形成を調節する正負のフィードバックの複雑な過程を担っている。これら五つは視床下部から分泌され、それぞれゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、エストロゲン、プロゲステロンという。FSHとLHは性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)と呼ばれている。
GnRHは下垂体前葉からのFSHとLH分泌を刺激し、それは後に卵胞成長の刺激効果を持つ(すぐにではない、胞状卵胞だけがFSHとLHに依存している)。顆粒膜細胞が胞状卵胞へ形成されるとエストロゲンの総量は激しく上昇する(顆粒膜由来のアンドロゲンが顆粒層細胞に芳香環化される)。
高濃度のエストロゲンは、興味深い事に、性腺刺激ホルモンへ逆の刺激効果を持つ。LHとFSHは著しく増加し始める。エストロゲンがより分泌されると、より多くLH受容体が顆粒膜細胞へ作られて、エストロゲンへ変わるアンドロゲンをより多く作るために顆粒膜細胞を刺激する。この正のフィードバックループはLHを急上昇させ、これが排卵を起こさせる。
排卵に続き、LHは黄体の形成を刺激する。エストロゲンのレベルは排卵後に負のフィードバックによって落ち、そのためFSHとLHの濃度の維持に役立つ。黄体から分泌されるインヒビンはFSH抑制に関わっている。
その内分泌システムは卵胞形成の間を通して13回の月経周期と一致しており、13回のLH急上昇が起きる。しかしながら、調整された酵素シグナルとホルモン受容体の時期特異的発現が卵胞成長が成熟前のLHの急上昇に反応しないようにしている。
- 卵胞形成のページへのリンク