劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト
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登場人物
本作品オリジナルの登場人物のみ記述。
- ミナ
- 記憶喪失の巧(隆)と暮らす少女。亡くなった靴職人の父親の跡を継いで居住区の市場で靴屋を営んでいる[12]。言葉遣いは男勝りで[12]、ガサツでズボラと自認しているが心優しい性格の持ち主で、木場たち3人のオルフェノクにも友好的だったが、そのために近所の商人たちからは陰湿な嫌がらせを受けている[13]。
- 記憶を取り戻した巧の「なぜ自分は隆としての記憶もあるのか」との問いには、「昔から友達がいない自分のため、父が巧の記憶を知り合いの医師に頼んで「ミナの幼馴染」とすり替えたものだった」と説明している。巧が仮面舞踏会で記憶を取り戻してしまったことで彼を拒絶するが、彼の優しさに心を開き、元々は巧が所持していたファイズブラスターを託す。しかし、ファイズギアを奪おうとした水原の銃撃から巧をかばい絶命する。
- 企画書時の名前は「ユリ」であった[3]。
水原 ()- 人間解放軍の戦闘面を仕切るリーダー[12]。20歳[13]。白いバンダナがトレードマーク。勇猛果敢な戦士であり、彼に同調する仲間も少なくない一方、覇権をオルフェノクから奪還すべく、身勝手で無責任な言動や手段を厭わない強硬的な手段が目立つため[12]、真理とは反目している。同様にファイズギアを渡すよう、要求した巧からも「小学校時代、自分を勝手に班長に任命したクラスメイトに似ている」と嫌味を言われている。
- メサイアコンプレックスが非常に強く、自分の手で救世主伝説を成すために帝王のベルトやファイズギアを欲している[14]。
- 記憶を取り戻した巧からファイズギアを盗んで殺害しようと企むが、巧をかばったミナを誤って射殺。ファイズギアを強奪して逃亡するも、ファイズギアを奪還するために後を追ってきた木場に現場を見とがめられ、変身を試みるが叶わず、そのことを木場に指摘されて逆上。手榴弾で不意打ちを食らわせるが、この際に吹き飛んだホースオルフェノクの魔剣が腹部を貫くという、自業自得の形で死亡する[13]。その一部始終を1人の解放軍兵士が見ていたことが、後に木場たちが解放軍から追放されるきっかけとなる。
野村 ()- 人間解放軍の武器開発担当を務める科学者。新型弾頭のスパイラル弾など対オルフェノク用の兵器を幾つか開発しているが、いずれも実用レベルには至っていない。
- 物語後半では服用することにより、ギア不適合者の普通の人間が変身を一度だけ可能とするドリンク薬 変身一発を開発。これを飲んだ啓太郎をカイザに変身させることに成功する。変身後に啓太郎が死ぬという当初の予測に反して、ベルトが灰化・消滅した。困惑する啓太郎に対して「世の中甘くないな。変身一発は一発でお終い。なんてな!」と笑って済ませている。
- レオ / 仮面ライダーサイガ
- 村上直轄の用心棒的存在でスマートブレイン親衛隊を務める東洋系の外国人の青年。仮面ライダーサイガに変身する。勇治たち人間に味方するオルフェノクの始末を委ねられていた。感情を表に出さず無口で「変身」以外は常に英語を話す。高い能力を持つ上級のオルフェノク[15]であるが、劇中では人間態で登場。この姿でも人差し指先を伸長させた使徒再生の触手を使うことができる。首背筋にスマートブレインのロゴのタトゥーが施されている[15]。
- 仲間のオルフェノクを躊躇わず殺害するなど、クールかつ冷徹な性格で相手に対して指を差すなど挑発的な態度を取ることが多い[注釈 4]。
- 人間解放軍との戦闘では「天のベルト(サイガギア)」の力を駆使し、カイザ=草加雅人を難なく打ち破ってみせた。その後は真理をさらい、スマートブレインの闘技場に乗り込んだファイズ=乾巧と交戦。激闘の末にサイガスラッシュを繰り出そうとするが、真理にファイズエッジを手渡されたファイズに受け流された挙げ句、カウンターのスパークルカットで胴を両断され、サイガギアごと灰化、死亡した。
- 小説『S.I.C. HERO SAGA MASKED RIDER 555 EDITION -ロスト・ワールド-』では、部隊長同様のライオンオルフェノクが正体とされ、“レオ”の名もこれに由来するとされている。
- スマートブレイン社 大幹部[15]
- 村上よりさらに高位の立場にある、スマートブレイン社のトップメンバー[15]。劇中では3人が登場。
- 社長室の中空に浮かぶ顔のみの映像を介して、村上たちに指示を出すが実際に姿を現すことはなく、その実体については最後まで触れられることはない[15][17]。
注釈
- ^ a b c d ノンクレジット
- ^ これは、前作『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』同様、テレビシリーズで使用していたオートバジンやサイドバッシャーのデータが、精度や画像の大きさの関係から劇場のスクリーンには対応できないため作り直したことによるもの[3]。
- ^ ディレクターズカット版では「SEE YOU AGAIN !」。
- ^ レオ役のピーター・ホーは、「唯の悪役では無く、ネイティブアメリカンが闘いを聖なる物と考えるように、闘いをスポーツのように捉えており、その中で自分自身を発見している人物」と解釈している[16]。
- ^ テレビシリーズでは登場しないが、放送開始直前のジャンクションにも登場しており、ファイズ(ブラスターフォーム)・カイザ・デルタと睨み合う描写がある。
- ^ 帝王のベルトは、劇場版の前日譚『MASKED RIDER 555 EDITION - ロスト・ワールド-』では、スマートブレインに回収されたデルタのベルトを基に造られたとされている。
- ^ レオ役のピーター・ホーもこのデザインを気に入っており、「悪役には見えない」と語っている[16]。
- ^ 設定上は無限に延びる。
- ^ a b c d e f g 役名未表記。
出典
- ^ 2003年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
- ^ 「白倉伸一郎東映プロデューサーインタビュー」『仮面ライダ-555超全集』 上巻、小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2003年8月、87頁。ISBN 4-09-101491-7。
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- ^ a b テレビマガジン特別編集 2004, p. 91
- ^ 白倉伸一郎(総合監修)『仮面ライダーマガジン』 Summer '10、講談社〈講談社MOOK〉、2010年、66頁。ISBN 978-4-06-379461-8。
- ^ a b 超解析 2016, p. 77, 「INTERVIEW 田﨑竜太[監督]」
- ^ a b 仮面俳優列伝 2014, pp. 101–111, 「第2章 昭和から平成へ仮面の下のイノベーション 09 押川善文」(東映ヒーローMAX vol.38掲載)
- ^ “新作『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』制作決定!半田健人・芳賀優里亜が想いを明かし、井上敏樹・田崎竜太・白倉伸一郎も登壇したイベントの模様をレポート!”. 電撃ホビーウェブ (KADOKAWA). (2023年5月6日) 2023年5月7日閲覧。
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