世界海賊口調日 世界海賊口調日の概要

世界海賊口調日

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/19 14:42 UTC 版)

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世界海賊口調日の創設者である、「キャップン・スラッピー」(Cap'n Slappy)と「オル・チャンバケット」(Ol' Chumbucket)

例として、この記念日の参加者は友人に会った時「Hello」ではなく「Ahoy, matey!」と挨拶をする。海賊の黄金時代のロマンチックな視点をモチーフにしており、また空飛ぶスパゲッティ・モンスター教信者のための記念日にもなっている[3]。年によっては9月の第3土曜日に定められているソフトウェアの自由の日(Software Freedom Day)と重なる場合も有る。

歴史

サマーズによると、この日はスポーツによる負傷の結果によって生じた唯一の記念日とされていて、サマーズとバウアによるラケットボールの試合中、痛みによって生じた「Aaarrr!」という叫びからこのアイデアが生まれたという。その試合は1995年6月6日に行おうとしたがこの日はD-デイであることから、容易に覚えられると言う理由でサマーズの前妻の誕生日を選んだ[1][4]

2人間での最初の内輪による冗談のつもりで2002年に2人はシンジケートユーモアコラムニストであるデイブ・バリー英語版に記念日を発案したという手紙を送ったことで記念日が普及したとしている[5]。バリーはこのアイデアに賛同しこの記念日を広めていった[5]。バリーのコラムで多数のメディアに取り上げられ記念日は現在世界中に広まっており、バウアとサマーズは自身のウェブサイトで書籍やTシャツといった関連グッズを販売している。世界中に広まったという成功の一部は創造性と「バイラル」の成長による記念日を始める努力においてアイデアやトレードマーキングの制限の無さに起因している[6]

バウアとサマーズの新たな名声を確立したのは2006年9月18日に放送されたABCのワイフ・スワップ英語版と言う番組の2006年シーズンプレミアエピソードでバウアの妻であるトリと共に「海賊一家」役で出演したことによるものである。さらにバウアは2008年6月26日に放送されたジェパディ!にて「オレゴン州オールバニの作家兼海賊」として出演した[7]

義足やオウム宝の地図英語版が海賊を連想させるものとして広まったのはロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説「宝島」によるものでありこの作品はパロディ的な海賊文化に重要な影響を与えた[8]。2008年では記念日の一環として海賊言葉バージョンとなった記念日公式サイトを紹介したFacebook[9]を使った数多くのゲームやウェブサイトにイースター・エッグが仕込まれていた[10]

言語的背景

海賊の演技で知られる俳優のロバート・ニュートン英語版による1950年のディズニー映画「宝島」や1954年のオーストラリア映画「ロング・ジョン・シルバー英語版」でのジョン・シルバー役や1952年の映画「Blackbeard the Pirate[11]での主人公役はこの記念日において「守護聖人」とされる[1]ドーセットで生まれ、コーンウォールで教育を受けたニュートンはウェストカントリー方言英語版がネイティブでありこの方言がジョン・シルバーや黒髭の演技で使われており、これが標準的な「海賊アクセント」の起源という主張がいくつかある[12]

典型的な海賊の唸り声である「Arrr!」(または「Rrrr!」もしくは「Yarrr!」)が最初にフィクション作品に登場したのは早くて1934年の映画「宝島英語版」に出演したライオネル・バリモア[12]ジェフリー・ファーノル英語版の小説「Adam Penfeather, Buccaneer」でも使用する登場人物がいる[12]。しかし、普及し広く思いださせるのは1950年のディズニー映画「宝島」でロバート・ニュートンによるものであり、「rrr」の唸りが海賊を連想させているのは周辺から労働者が押し寄せるイングランドウェスト・カントリー英語版の主要港から来ていると推測される。一般のウェストカントリー方言や特有のコーニッシュ方言はイギリスの航海方言に大きな影響を与えている[13][14]。また、コーンウォールが舞台であるギルバート・アンド・サリヴァンオペレッタペンザンスの海賊」でもこの唸りが出てくるが、当初の演劇では「arrr」は使われず、海賊は「Hurrah」や「pour the pirate sherry」では「rrr」を多用した言葉を使用している[15]


  1. ^ a b c Avast! No lubbers today, ye scurvy bilge rats!”. Highbeam.com (2003年9月19日). 2012年11月3日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2009年11月1日閲覧。
  2. ^ The Original Talk Like A Pirate Day Web site, by John Baur and Mark Summers.
  3. ^ Henderson, Bobby. The Gospel of the Flying Spaghetti Monster. 2006. ISBN 0-8129-7656-8, p.124.
  4. ^ The KBIM Pat & Brian Show. Beyond Investigation Magazine. KBIM Webcast, Orange, California. 2007年9月19日放送. 該当時間:40
  5. ^ a b Dave Barry, "Arrrrr! Talk like a pirate—or prepare to be 'boarded'". September 8, 2002.
  6. ^ Interview with the Founders, Andrew Warner, Sept. 19. 2008.
  7. ^ J! Archive – Show #5494, aired 2008-06-26
  8. ^ David Cordingly英語版 (1995). Under the Black Flag: The Romance and Reality of Life Among the Pirates. ISBN 0-679-42560-8
  9. ^ Siegler, MG (2009年9月19日). “Once Again, Facebook Owns 'Talk Like A Pirate Day' On The Web”. TechCrunch. 2012年9月20日閲覧。
  10. ^ 12seconds wants everyone to talk like a pirate; more invites for all”. VentureBeat (2008年9月19日). 2012年9月20日閲覧。
  11. ^ Blackbeard, the Pirate (1952) on IMDB
  12. ^ a b c Bonanos, Christopher (2007年6月5日). “Did Pirates Really Say "Arrrr"? The origin of Hollywood's high-seas slang.”. Slate. Washington Post Newsweek Interactive Co. 2007年9月16日閲覧。
  13. ^ West Country dialects: Information from”. Answers.com. 2010年6月28日閲覧。
  14. ^ "R!?". Language log, September 19, 2005.
  15. ^ sript アーカイブ 2012年10月2日 - ウェイバックマシン, from The Pirates of Penzance アーカイブ 2012年8月14日 - ウェイバックマシン at the Gilbert and Sullivan Archive


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