ロッジア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/22 00:55 UTC 版)
ブルネレスキがフィレンツェのオスペダーレ・デッリ・インノチェンティ(捨子保育院)のファサードにロッジアを配したものが有名である。
概要
ロッジアをポルチコの代わりに使うこともある。この形態は、単に突出しないポルチコまたは壁面に開口部があって出入り口の役目を果たしているものと見ることができる。
時には、主階(ピアノ・ノービレ)のロッジアの上にさらにロッジアを配することもあり、これを「ダブル・ロッジア (double loggia)」と呼ぶ。ロッジアの上にペディメントを配することで、ファサードにおいてロッジアを強調することもある。
ロッジアとポルチコの主な違いは、建物の機能配置内での役割である。ポルチコは外から中に入ることが可能で、小さな建物でも玄関前に屋根を伸ばして柱で支えればポルチコとなる。ロッジアは基本的に内側からしかアクセスできず、一種の休憩所になっている。従って、主に上流階級の邸宅や公共建築によく見られる。
現代では小さく装飾的な夏の別荘で、涼しい風と眺めを楽しむ場所としてロッジアを配することがある。そのような建物はイタリア建築の典型であり、特に17世紀に人気を博した。ローマにはそのような建物が多い。
例えば、ローマのヴィラ・ファルネジーナがあるが、この建物では内部にあるフレスコ画の損傷や劣化が進みがちなため、柱の間にガラスを入れて保護している[2]。
またロシアでは、アパートの突出していないバルコニーをロッジアと呼ぶ[3]。
ギャラリー
捨子保育院
イタリア、フィレンツェ
設計:ブルネレスキブオンコンシーリョ城
イタリア、トレントカーネギーメロン大学の"the Cut"
アメリカ合衆国、ペンシルベニア州
中庭がロッジアで囲まれている。シドニー・オペラハウス
オーストラリア、シドニー
2006年にロッジアが追加された(写真右下)
注釈
出典
- ^ 『伊和中辞典』(第2版)小学館、1999年3月20日、871頁。ISBN 4-09-515402-0。
- ^ 阿部美寿穂 (2014年9月11日). “ラファエロの美しいフレスコ画が圧巻、ヴィッラ・ファルネジーナ。”. 地球の歩き方ホームページ. 地球の歩き方メディアパートナーズ. 2019年5月2日閲覧。
- ^ Balcony improvements, Pro-Remont home improvement site (in Russian)
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