プロクター・アンド・ギャンブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 02:25 UTC 版)
概要
1837年にローソク業者のウィリアム・プロクターと石鹸業者のジェームス・ギャンブルの共同出資[注釈 1]により設立された。洗剤や化粧品などの一般消費財を製造販売する企業で、世界最大の一般消費財メーカーである。ホームケア製品、紙製品(パンパース)、化粧品(マックスファクター)、ヘアケア製品(ヴィダルサスーン、パンテーン、h&s、ハーバルエッセンス)、ヘルスケア製品(歯磨剤 Crest)など多数の事業を保有し、世界180カ国以上で事業展開している。世界でも収益性の非常に優れた企業として知られている。マーケティングに極めて力を入れる企業として知られ、社内でのブランド・マネジャー相互の競争はきわめて激しいという。ビジネス誌フォーチュンにて、「社員の能力」が業種を超えて世界ランキング第1位に選ばれており、人材輩出企業としても評価が高い。P&Gのブランド戦略は、MBAのケーススタディの題材としてもよく取り上げられる。
日本法人本社は神戸市にある。日本市場での展開は、世界各国のP&G系列商品を全てP&G日本法人で取り扱っているわけではなく、商品の種類、ブランドによっては別会社がディーラーとなっている場合もある。
紙・パルプ業界でも有名な企業で、2015年現在、紙・パルプ関連売上高において世界第2位の規模を持つ[2]。
買収した企業
- リチャードソン・ヴイックス(英: Richardson-Vicks)社(医薬品・日本では日本ヴイックスとして営業していた) - 1985年買収
- マックスファクター社(化粧品・現在同社の化粧品事業と一部家庭用品事業を担う) - 1991年買収
- クレイロール(英: Clairol)(米医薬品大手ブリストルマイヤーズ・スクイブの化粧品事業。但し、シーブリーズは資生堂に売却された)
- アイムスカンパニー(英: Iams)(ペットフード・日本ではアイムスジャパンとして営業していた) - 1999年買収
- ウエラ(ヘアケア用品・日本法人はウエラジャパンとして営業していた) - 2003年買収
- ジレット社(替刃式剃刀のジレット、電気製品のブラウン、乾電池のデュラセル) - 2005年買収
売却した事業
日本市場における事業売却はP&Gジャパン#歴史を参照。
- クレアラシル (2000年に英: ブーツ・ヘルスケアに売却後、同社ごと英国レキットベンキーザーに買収される)
- プリングルズ (2012年にシリアル食品大手の米国ケロッグ社に売却)
- 医療用医薬品 (2009年に米国ワーナー・チルコット社に売却)
- 一般用医薬品 (2011年にイスラエル・テヴァ製薬産業のOTC事業と統合し、PGTヘルスケアを設立)
- アイムス、ユーカヌバなどのペットフード事業(2014年にペットフード大手の米国マースに売却)
- マックスファクター、ウエラなどの化粧品・美容関連事業(SK-II、オレイを除く)(2015年にコティに売却)
注釈
- ^ ウィリアムとジェームスの妻同士が姉妹の関係にあったのが、事業を始めるきっかけとなった。
出典
- ^ a b “Annual Report 2020 (Form 10-K)” (PDF). Procter & Gamble. U.S. Securities and Exchange Commission. 2020年10月21日閲覧。
- ^ “製紙産業の現状 世界の主要企業”. 日本製紙連合会. 2017年7月28日閲覧。
固有名詞の分類
アメリカ合衆国の化学工業メーカー |
インターナショナル・フレバー・アンド・フレグランス アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド プロクター・アンド・ギャンブル ダウ・ケミカル デュポン |
オハイオ州の企業 |
テラーク・インターナショナル・コーポレーション ロウズ・シネプレックス・エンターテインメント プロクター・アンド・ギャンブル ディボールド カイザー=フレーザー |
アメリカ合衆国の医薬品メーカー |
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