ファミリー・プロット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/05 12:58 UTC 版)
備考
脚本
本作の脚本はヴィクター・カニングによる1972年の小説『階段』(邦訳:1974年・立風書房)を原作としてアーネスト・レーマンが執筆したものである。レーマンは当初、本作の脚本を劇的でダークなものにしようとしていたが、監督のアルフレッド・ヒッチコックからはライトなコメディとして執筆するよう要求され続けた。結果として完成したレーマンの脚本は1977年のエドガー賞を受賞している。
配役
ヒッチコックは当初、アダムソン役としてバート・レイノルズやロイ・シャイダー、ジョージ役としてアル・パチーノやエドワード・フォックス、フラン役としてフェイ・ダナウェイやキャサリン・ロス、ブランチ役としてビヴァリー・シルズやゴールディ・ホーンの起用をそれぞれ検討させられていた。シビル・シェパードもフラン役での出演を希望していたことを自伝で明かしている。
ジョージ役を演じたブルース・ダーンにとって、ヒッチコック作品に出演するのは本作で3作目となった。1964年1月に放映された『ヒッチコック劇場』の一篇で主人公の隣人役を演じたのに加え、同年7月に公開された『マーニー』では不運な船乗りを演じている。
音楽
本作はジョン・ウィリアムズが音楽を担当した唯一のヒッチコック作品である。この頃、ウィリアムズはスティーヴン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』の作曲家としてアカデミー作曲賞を受賞したばかりだった。ヒッチコックはウィリアムズに対し、暗い場面には軽快な音楽をあてるべきだと主張するとともに、「ウィリアムズさん、殺人は楽しいものであり得るのですよ」とのアドバイスを告げたという。
本作のオリジナルサウンドトラックは公開時には発売されなかった。ウィリアムズやヒッチコック作品のコンピレーションアルバムにテーマ曲が収録されることはあったものの、完全版のオリジナルサウンドトラックが発売されたのは公開から34年後の2010年のことだった。
衣裳
本作の衣裳デザインはイーディス・ヘッドが担当している。1954年公開の『裏窓』以降、多くのヒッチコック作品で衣装デザインを担当してきたヘッドにとって、本作はスタッフとして携わる11作目のヒッチコック作品となった。
- ^ クレジットなし。“Family Plot (1976) - Full Cast & Crew” (英語). IMDb. 2012年4月28日閲覧。
- ^ “Family Plot (1976)” (英語). IMDb. 2011年7月14日閲覧。
- ^ “Family Plot (1976) - Financial Information” (英語). The Numbers. 2020年10月22日閲覧。
- ^ “Family Plot (1976)” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年10月22日閲覧。
- ^ “Family Plot Reviews” (英語). Metacritic. 2020年10月22日閲覧。
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