パリ第2大学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/07 20:49 UTC 版)
概要
1970年にパリ大学が13の単科大学に再編された際に誕生した、法学・経済学・政治学を中心とした大学である。当時の正式名称はパリ法学・経済学・社会科学大学(Université de droit, d'économie et de sciences sociales de Paris)であったが、1990年に現在の名称に改称された。しかしその起源はパリ大学が設立された1257年まで遡り世界最古の大学の一つである。また、ソルボンヌの思想をもっとも受け継いだ伝統的な4校の内の一つである。キャンパスは5区と6区にまたがり多くの大学が存在するカルチエ・ラタンに存在する。学生数は約18,000人[1]。
フランス国内屈指の大学であり、特に法学と経済学に強みを持つ。
教育
法学、政治学、社会科学(メディアとコミュニケーション)、経営学、経済学を専門とし、5つの博士課程と25の研究センターを設置している。年間8,600人の学生に卒業証書を発行している(在学者18,000人のうち、3,000人の外国人学生を含む)。
取得できる学位には、17種の学士号、6種の専門学士号、24種の1年制修士号(M1)、87種の2年制修士号(M2)、41種の大学が独自に発行する卒業証明書(en:Diplôme universitaire、DU)、6種の高等大学卒業証明書(Diplômes supérieurs d'université、DSU)、3種の法学修士(LL.M.)、1種の経営学修士(MBA)、1種の工学修士(fr:Cursus master en ingénierie、CMI)がある。また、23の実習コースも存在する。
また、他のフランスの高等教育機関と学術協定を結んでおり、ソルボンヌ大学では5種類のダブルディグリー(芸術史と法律、歴史と法律、歴史とメディア、科学と法律、国際関係)に対応しているほか、ESSECでは2つの修士号を取得するダブルマスターが可能である。また、パリ・ドーフィン大学では経済工学の修士号、HECパリでは国際税務の修士号、INSEADでは国際ビジネス法のLL.M.を取得できる。パリ国立高等鉱業学校でも修士号の取得に対応している。また、パンテオン・ソルボンヌ大学と共同で3つの公法学の修士課程を設置している。
また、「コレージュ」(collège、詳細は「パリ第2大学#評価」を参照のこと)の法学、経済学、欧州弁護士(Juriste européen)、仏独法、仏英法、仏伊法などのプログラムや、キングス・カレッジ・ロンドン、マギル大学、オックスフォード大学などの外国の大学とのダブルディグリーなどのコースも用意されている。
2013年度からは、「Agor@ssas」というサイトを通じて、オンラインで法学の学位を提供している。
研究
設置している5つの博士課程と25の研究センターのうち3つは、フランス国立科学研究センターと連携している。
約270人の教員研究者、1,000人以上の博士課程の学生がおり、毎年120近くの論文が書かれている。研究に割り当てられる年間予算は約130万ユーロである。大学の公式ウェブサイトからアクセスできる学位論文のデータベースでは、修士課程などで執筆された学術論文を無料で閲覧することができる。
- ^ パリ第2 パンテオン・アサス大学/Université de Paris-II Université Panthéon-Assas フランス留学館、2022年1月1日閲覧
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