パタゴニアヒバ 人間との関係

パタゴニアヒバ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 07:37 UTC 版)

人間との関係

歴史

ヨーロッパ人によるパタゴニアヒバの発見は、チャールズ・ダーウィン1834年にイギリス王立海軍船ビーグル号で探検を行った際の同行者によるもので、このために学名の属名部分 Fitzroya はビーグル号船長ロバート・フィッツロイ(Robert FitzRoy)への献名となっている[9]

利用

木材

建造物のタイルに用いられたアレルセ材。チリのダルカウェ(Dalcahue)にて。
住宅の外壁用タイルに用いられたアレルセ材。チリのアチャオ(Achao)にて。

パタゴニアヒバの材は頑丈で長持ちし、軽く、多くの人により求められ17世紀半ば以来活発に伐採が行われてきた[7]。その結果起こったことに関しては#保全状況を参照。

材の肌目は精で比重は低いものの強靭で、音の共鳴が良く、耐久性も大きい[8]。用途としては建築、室内装飾、鉛筆、楽器、葉巻箱英語版が挙げられる[8]

観賞用

パタゴニアヒバは1849年に植物収集家ウィリアム・ロブ(William Lobb)が栽培を始め、やがて公園や庭園に植栽できるようになった[9]。自生地では大樹となるが、植栽されたものは小型で枝が密なイトスギのような樹形となる[9]

栽培を行う場合、肥沃で保水性があり、且つ水はけの良い土壌を好み、冷たい風を防げる陽の当たる場所で育つ[4]。耐寒性も持つ[4]。繁殖方法は、春に普通に蒔くか無加温フレーム内に箱蒔きし、ミストあるいは低い底熱つき挿し床で夏遅くか秋に半熟枝を挿し木する[4]


  1. ^ Stevens (2001-).
  2. ^ The Plant List (2013).
  3. ^ a b c Folch (2009).
  4. ^ a b c d e f g h i j k ブリッケル (2003).
  5. ^ 杉本 (1987).
  6. ^ a b c d e f g h i j Premoli et al. (2013).
  7. ^ a b c d e f g h IUCN (2014).
  8. ^ a b c 熱帯植物研究会 (1996).
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m ラッセル (2017).
  10. ^ Appendices (CITES). 2019年2月2日閲覧。
  11. ^ The CITES Appendices (CITES). 2019年2月2日閲覧。


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