バベルの図書館 考察

バベルの図書館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/02 21:33 UTC 版)

考察

バベルの図書館に収蔵される本の冊数は以下の計算によって算出可能である。

これにより、1,834,097桁の数字となることが判明している。[1]

また、web上にバベルの図書館を構築する試みが行われている[2][3][4]

与えた影響

  • ウンベルト・エーコ薔薇の名前』の図書館のイメージはここで派生し、またその登場人物である盲目の元図書館長ホルヘ・ダ・ブルゴスはボルヘス自身がモデルであるとされる。

叢書

ボルヘス自身の編纂による同名の『バベルの図書館』叢書が順次刊行された。ボルヘスは序文も執筆している。

日本では、1988-1992年に国書刊行会で訳書が刊行された。全30巻。新編(2012-2013年)は全6巻。

  1. 『アポロンの眼』(ギルバ−ト・K・チェスタトン富士川義之訳)
  2. 『無口になったアン夫人』(サキ中西秀男訳)
  3. 『人面の大岩』(ナサニエル・ホーソーン酒本雅之竹村和子訳)
  4. 『禿鷹』(フランツ・カフカ池内紀訳)
  5. 『死の同心円』(ジャック・ロンドン井上謙治訳)
  6. 『アーサー・サヴィル卿の犯罪』(オスカー・ワイルド矢川澄子小野協一訳)
  7. 『ミクロメガス』(ヴォルテール、川口顕弘訳)
  8. 『白壁の緑の扉』(H・G・ウェルズ小野寺健訳)
  9. 『代書人バートルビー』(ハーマン・メルヴィル酒本雅之訳)
  10. 聊斎志異』(蒲松齢中野美代子訳)
  11. 盗まれた手紙』(E・A・ポー富士川義之訳)
  12. 『ナペルス枢機卿』(グスタフ・マイリンク種村季弘訳)
  13. 『薄気味わるい話』(レオン・ブロワ英語版田辺保訳)
  14. 『友だちの友だち』(ヘンリー・ジェイムズ大津栄一郎・林節雄訳)
  15. 千夜一夜物語バートン版』(由良君美訳)
  16. 『ロシア短篇集』(レフ・トルストイ他、川端香男里望月哲男・金澤美知子訳)
  17. 『声たちの島』(ロバート・ルイス・スティーヴンソン高松雄一・高松禎子訳)
  18. 『塩の像』(ルゴーネス牛島信明訳)
  19. 悪魔の恋フランス語版』(ジャック・カゾット渡辺一夫平岡昇訳)
  20. 『アルゼンチン短篇集』(内田吉彦訳)
  21. 『輝く金字塔』(アーサー・マッケン南條竹則訳)
  22. 『パラケルススの薔薇』(J・L・ボルヘス鼓直訳)
  23. 『ヴァテック』(ウィリアム・ベックフォード私市保彦訳)
  24. 『千夜一夜物語・ガラン版』(井上輝夫訳)
  25. 『科学的ロマンス集』(C・H・ヒントン、宮川雅訳)
  26. 『ヤン川の舟唄』(ダンセイニ卿、原葵訳)
  27. 『祈願の御堂』(ラドヤード・キプリング土岐恒二・土岐知子訳)
  28. 『死神の友達』(ペドロ・アラルコン桑名一博訳)
  29. 『最後の宴の客』(ヴィリエ・ド・リラダン、釜山健・井上輝夫訳)
  30. 『逃げてゆく鏡』(ジョヴァンニ・パピーニ英語版河島英昭訳)

  1. ^ Borges' Number”. Michael Bulmer. 2020年8月27日閲覧。
  2. ^ The Library of Babel”. libraryofbabel.info. 2020年8月27日閲覧。
  3. ^ 空想上の「バベルの図書館」を再現したサイト「The Library of Babel」、Hon.jp、2015年5月6日。
  4. ^ 「バベルの図書館」を再現したWebサイト公開、カレントアウェアネス・ポータル(国立国会図書館)、2015年5月12日


「バベルの図書館」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「バベルの図書館」の関連用語

バベルの図書館のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



バベルの図書館のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのバベルの図書館 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS