ニコロ・パガニーニ 人物

ニコロ・パガニーニ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/23 07:36 UTC 版)

人物

  • 目つきが鋭く、また病弱だったためにやせていて肌が浅黒かった。その容姿も悪魔の伝説に貢献した。
  • 猛特訓の末に左手が柔軟になっていたことが彼の超絶技巧を可能にした。これは、マルファン症候群によるものという説があり、アイザック・アシモフはその著書において、悪魔的とまで言われた演奏技術は、マルファン症候群特有の指の長さや、関節のなめらかな動きがもたらしたものではないかとする見方を示している。しかし、パガニーニが中背だったという記録が残っている(絵画等には長身の人物として描かれているものもある)ことから、この説は考えにくいという説もある(ただし、マルファン症候群の罹患者は全て長身と言うのは俗説であり、身長はマルファン症候群と診断する際の必須の条件ではない)。
  • 青年時代には、恋愛と賭博を好み、ナポレオン1世の妹のエリーズ・ボナパルトポーリーヌ・ボナパルトと浮名を流した。賭博で大負けし、演奏会の前日に商売道具のヴァイオリンを巻き上げられたこともある。
  • 興行師としての才能もあり、木靴に弦を張って楽器として演奏しひともうけした後、金に困った女性を助けたなどの逸話もある。また演奏会にて、弾いている最中にヴァイオリンの弦が切れていき、最後にはG弦しか残っていなかったのに、それ一本で曲を弾ききったと言う逸話もある。しかしながら、弦が頻繁に、高いほうから都合よく順に切れていったこと、一番低いG弦は決して切れなかったこと(弦楽器は開放弦より低い音を出す事は出来ない)などから、パガニーニ本人がパフォーマンスの一環として、伸ばして鋭くした爪で演奏中に弦をわざと切っていたと言われている。
  • 自身の利益や金銭に執着する人物であったと言われる。高い評価や人気を得るにつれ、演奏会のチケット代は高額を要求するようになった。やがて偽造チケットも多く出回ったため、自ら会場の入口に立ち、チケットをチェックするほどの徹底ぶりであったと言われる。

  1. ^ 中野京子『中野京子と読み解く 名画の謎 対決篇』文藝春秋、2016年、84頁。ISBN 978-4-16-390308-8 
  2. ^ 『音楽と病 病歴に見る大作曲家の姿』、ジョン・オシエー著、法政大学出版局、ISBN 4-588-02178-8
  3. ^ Paloma Valeva (フランス語) https://palomavaleva.com/jean-baptiste-vuillaume-luthier-francais/
  4. ^ ロッキンf(立東社) 1986年3月号 87p
  5. ^ Leopold Auer, Violin Playing as I Teach It (1920)
  6. ^ (2859) Paganini = 1973 AT1 = 1978 RW1 = 1980 DU5”. MPC. 2021年10月2日閲覧。






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