ドン・キング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/11 09:17 UTC 版)
金銭トラブル
モハメド・アリ
1982年、キングはモハメド・アリからラリー・ホームズと対戦した時のファイトマネーのうち110万ドルが未払いだとして告訴されると、アリの旧友であるエレミヤ・シャバスに助けを求めた。現金5万ドルが入ったスーツケースと訴訟の取り下げを約束させる書類を渡し、入院中のアリを訪ねて、5万ドルを渡し書類にサインをもらって来るよう頼んだ。病気を患い金が必要だったアリは5万ドルを受け取り、訴訟の取り下げだけでなくアリのプロモート権をキングに与えると書かれた文書にもサインをしてしまう。この事を聞いたアリの弁護士は、なんの相談もなくアリがたった5万ドルのために訴訟を取り下げてしまったことに涙した[2]。
ラリー・ホームズ
ホームズはキングが陰のマネージャーとしてファイトマネーの25%を搾取していたのを含め合計で1000万ドルをだまし取られたとして以下のことを訴えた、ケン・ノートンとの試合では契約した金額は50万ドルだったが受け取ったのは15万ドル、アーニー・シェーバースとの試合では契約は20万ドルだったが受け取ったのは5万ドル、他にモハメド・アリとの試合では200万ドル、テクス・カッブとの試合では70万ドル、レオン・スピンクスとの試合では25万ドル低く支払われたという。ジェリー・クーニーとの試合について200万〜300万ドルの未払いがあるとしてキングを告訴した。
ホームズは示談金15万ドルを受け取り、今後キングについてのネガティブな情報を公表しない事に合意をした[2]。
ティム・ウィザスプーン
キングから独占契約を結ばなければボクシング界から追放すると脅され、弁護士の同席を許されないまま4枚の"奴隷契約書"に署名をした。1枚目はドン・キングを独占プロモーターとする契約書、2枚目は“表向きの偽物の”契約書でキングの継息子カール・キングをマネージャーに迎え33%の報酬を支払うとした契約書、3枚目が”本当の”契約書でカール・キングをマネージャーに迎え、ほとんどのボクシング・コミッションが定めた上限を超える50%の報酬を支払うとした契約書、4枚目は完全に白紙の契約書であった。 ラリー・ホームズとの試合では15万ドルが約束されていたが、カール・キングの報酬50%とWBCの認可手数料を天引きされ、受け取ったのは5万2750ドルだけであった。グレグ・ペイジとの試合では25万ドルが保証されていたが、トレーニング経費、スパーリングパートナー代、キングの家族と友人達の飛行機チケット代と試合観戦チケット代を天引きされ、受け取ったのは4万4460ドルだった。明記されていたトレーニング費の10万ドルも支払われなかったばかりか、アリが無料で使ってよいと言ってくれたジーアレイクにあるキャンプ地の代わりに、オハイオ州にキングが所有するキャンプ地を使うことを強制され、キャンプ地利用料として1日150ドルをしっかりと徴収された。この試合でもカール・キングは50%の報酬を受け取ったがドン・キング・プロモーションズは33%しか受け取っていないと虚偽の報告をした。HBOが170万ドルを支払ったフランク・ブルーノとの試合では50万ドルを受け取ることになっていたが、キングの天引きとカール・キングが27万5千ドル受け取った後、ウィザスプーンが実際に受け取ったのは9万ドルであった[2]。
1987年、ウィザスプーンはキングに対して2500万ドルの損害賠償訴訟を起こし、最終的に示談金100万ドルを手にした[6]。
マイク・タイソン
マイク・タイソンは10年以上に渡って数百万ドルをだまし取られてきたとしてキングに対して1億ドルの訴訟を起こし、1400万ドルの示談金を手にした[9]。
テリー・ノリス
1996年、テリー・ノリスはキングがノリスのマネージャーと共謀してファイトマネーを低く抑えたとして告訴した。2003年、キングが750万ドルを支払うことで示談に落ち着いた[10]。
クリス・バード
2006年、クリス・バードがキングを契約違反で告訴。契約解除で示談となった。
- ^ ドン・キング・プロダクション公式サイトによるプロフィールより。IMDbでは1932年12月6日生まれとなっており生年月日については諸説ある。
- ^ a b c d e Jack Newfield (1995). Only in America: The Life and Crimes of Don King. William Morrow. ISBN 9780974020105
- ^ http://www.boxingscene.com/?m=show&opt=printable&id=63220#ixzz2NI0JIjb8
- ^ a b c d e “Don King - A Prison Education”. 2013年6月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “Only in America”. ESPN.com. 2013年6月5日閲覧。
- ^ a b “Sports of The Times;'Trickeration' Trial Of Promoter Don King2”. NYTimes.com (1995年10月15日). 2013年6月5日閲覧。
- ^ “Sports of The Times;'Trickeration' Trial Of Promoter Don King1”. NYTimes.com (1995年10月15日). 2013年6月5日閲覧。
- ^ “Report: King liable for Jones’ failed drug test”. Fight.News (2014年10月2日). 2014年10月27日閲覧。
- ^ “Tyson gets $14 million, but won't see it”. NBCSports.com (2004年6月27日). 2013年6月5日閲覧。
- ^ “BOXING; King to Pay $7.5 Million To Norris”. NYTimes.com (2003年12月11日). 2013年6月5日閲覧。
- ^ Sports Graphic Number 222号 p.24
- ^ Vanes Martirosyan Inks Promotional With Don King Boxing Scene.com 2017年3月16日
- ^ saac Ekpo, Rafael Mensah Train With McKinley, Praise Don King Boxing Scene.com 2018年3月19日
- ^ Don King backing Ekpo and Mensah Fightnews.com 2018年3月19日
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