ダビデ像 (ミケランジェロ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/25 01:45 UTC 版)
レプリカ
ダビデ王による統治3000年を記念してこの像の複製をフィレンツェ市からエルサレムへ寄贈しようという話が持ち上がったことがある。しかし、この提案はエルサレム内において大きな反発を生むこととなった。全裸の像を卑猥なものとみなす宗派が断固として拒絶すべきと主張したのである。結果として、衣装をまとった別の像を贈呈するという妥協案が採られることとなった。
実物大のレプリカは、ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館にあるプラスターのものから、オーストラリアのリゾート地サーファーズ・パラダイス (Surfers Paradise) にあるショッピングモールの中央飾りに至るまで、世界中に数多く存在する。サウスダコタ州スーフォールズやフィラデルフィア美術館や、日本の美ヶ原高原美術館、滋賀県希望が丘文化公園の青年の城にもレプリカがある。またインドのプネーにあるプネー大学当局ビルにもレプリカが置かれている。これは、インドが独立を勝ち取ったさいのイギリス人の置土産である。
著作権
2014年、アーマライト社が自社製品 (AR-50) のポスターに、銃器を背負うダビデ像をモチーフとしたポスターを製作。イタリア政府などによりイメージを損ねるとして猛抗議が行われた。この中で、ダビデ像の著作権はイタリア政府にあり、商業利用は認められないという見解が出されている[2]。
著作権の有効期間に関する詳細は、著作権の有効期間を参照のこと。
脚注
参考文献
- John Pope-Hennessy (1996). Italian High Renaissance and Baroque Sculpture. London: Phaidon.
- Kleiner, Fred S.; Christin J. Mamiya (2001). Gardner's Art Through the Ages. Fort Worth: Harcourt College.
- ヴァレリオ・グァッツォーニ『彫刻家ミケランジェロ』(森田義之・大宮伸介訳、岩崎美術社)
- ジョルジョ・ヴァザーリ『ルネサンス彫刻家建築家列伝』(森田義之訳、白水社)
関連項目
- イチジクの葉 - 外性器を隠す必要があった場合、取り外し可能な葉が作られた。
注釈
出典
- ^ “Honoring Agnese Parronchi”. ArtWatch International (2004年12月9日). 2014年4月3日閲覧。
- ^ “ミケランジェロの傑作がライフルで武装?! イタリア文化観光相が激怒の理由”. 産経新聞. (2014年3月21日) 2014年3月22日閲覧。
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