ザ・ランブルフィッシュ ザ・ランブルフィッシュの概要

ザ・ランブルフィッシュ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/24 14:08 UTC 版)

ザ・ランブルフィッシュ
THE RUMBLE FISH
ゲーム:ザ・ランブルフィッシュ
ゲームジャンル 対戦型格闘ゲーム
対応機種 アーケード
PlayStation 2 (PS2)
Nintendo Switch (NSW)
PlayStation 4 (PS4)
Xbox One (XONE)
Steam
開発元 ディンプス
発売元 サミー
セガ(PS2版)
3goo(PS4/NSW/XONE/Steam版)
プレイ人数 1 - 2人
発売日 AC
2004年3月23日
PS2
2005年3月17日
NSW/PS4/XONE/Steam
2023年12月21日
レイティング CEROB(12才以上対象)
システム基板 ATOMISWAVE
ゲーム:ザ・ランブルフィッシュ2
ゲームジャンル 対戦型格闘ゲーム
対応機種 アーケード
Nintendo Switch
PlayStation 5
PlayStation 4
Xbox Series X/S
Xbox One
Steam
開発元 ディンプス
発売元 サミー
ディンプス(for NESiCAxLive
3goo(コンシューマ版)
プレイ人数 1 - 2人
発売日 AC
2005年3月28日
2012年8月7日(for NESiCAxLive)
コンシューマ版
2022年12月8日
レイティング CEROB(12才以上対象)
システム基板 ATOMISWAVE
Taito Type X2(for NESiCAxLive)
漫画
原作・原案など サミー(原案)
作画 橘茶茶
出版社 講談社
掲載誌 月刊マガジンZ
発表号 2004年7月号 - 2005年1月号
巻数 未単行本化
テンプレート - ノート
プロジェクト ゲーム漫画
ポータル ゲーム漫画

続編である『ザ・ランブルフィッシュ2』(THE RUMBLE FISH 2)についても併記する。

概要

サミーの新規IPによる2D対戦格闘ゲームで、同社製の業務用システム基板であるATOMISWAVE向けにリリースされた。

グラフィック面の特徴としてS.M.A.(スムースモデルアニメーション)と呼ばれる多関節表現が採用されており、ドット絵ながらキャラクターの滑らかな動作の表現や、攻撃により衣服等が破損するダメージ演出(パーツクラッシュ)などがある。

コンシューマへの移植については2005年に第1作のPlayStation 2版が発売されたのみで、『2』については長らく移植が行われない状態であったが2022年に3gooより現行家庭用プラットフォームへ移植されることが発表され、これが『2』の初移植となる[1]

システム

レバー + ボタンで操作。

ボタンはLp(弱パンチ)、Lk(弱キック)、Sp(強パンチ)、Sk(強キック)の4つに加え、本シリーズ特有のD(ダッジ)ボタンを加えた、5ボタンで操作する。

レバーを前後それぞれに二度入れることで可能なダッシュ及びバックステップと、レバーを下要素に入れた後、すぐに上要素に入れることで通常より高く長い距離を飛ぶハイジャンプ、相手の近くで→+Spを入力することで出るガード不能の投げ技があり、基本システムはオーソドックスな2D格闘ゲームである。

ガードクラッシュ
相手の攻撃をガードすると画面に表示されているガードゲージが減少していき、ガードゲージがゼロになると一定時間無防備になるシステム。
ランブルフィッシュシリーズは他の同ジャンルのゲームに比べてガードゲージの減少がかなり早く、またクラッシュ後の無防備時間も長い。
何もしないでいるとあっという間にクラッシュしてしまうため、後述するダッジやインパクトブレイクを使ってクラッシュを防いでいくのがランブルフィッシュシリーズ独特の駆け引きである。

応用システム

ラッシュコンボ
いわゆるチェーンコンボに類似したシステムで、通常技の硬直をキャンセルして上位の通常技に繋げ、通常技でのコンビネーションが出来るシステム。
弱→弱→強→強と、基本的に最高4段まで繋げることが出来る。ただし「1」のオービルはラッシュコンボが不可能であり、「2」のオービルは弱→強、バズウは弱→弱のルートしかできず、ミトは罪の構え中のみラッシュコンボが不可能となる。
また「2」のハザマはブーストダイブ中のみ、弱→弱→弱→強→強→強と最高6段まで繋げることが可能となる。
キャンセル猶予が非常に長いのがラッシュコンボの特徴であり、最速で出すだけでなく、猶予の長さを生かして相手の反撃タイミングをずらすことも出来る。
ダッジ
相手の攻撃をかわしつつ前進するシステム。
レバーをニュートラル、もしくは前後に入れつつDボタンを押すと、上半身無敵で前進するグラウンドダッジになり、レバーを下要素に入れながらDボタンを押すと、下半身無敵で前方に軽くジャンプするエリアルダッジになる。
ダッジ中に攻撃ボタンを押すと、「1」ならどのボタンを押しても専用の攻撃であるダッジアタックが出るのだが、「2」は押したボタンに対応した通常技が出るようになっている。
「2」ではこれに加え、ジャンプ中にDボタンを押すことで空中で一瞬無敵になるハイエアーダッジも搭載された。
リカバリー
ダメージを受け空中に浮いている状態でD以外のどれかのボタンを押すと、空中で体勢を立て直すリカバリーが取れる。
リカバリーを取る際にレバーを前後に入れておくと、その方向に落下方向を変えつつリカバリーを取ることができる。
グラウンドリカバリー
「2」で追加された新システム。いわゆる移動起き上がりで、ダウン中にレバー前後どちらかとDボタンを押すことでレバーを入れた方向へ移動しつつ起き上がる。
しかしグラウンドリカバリー中は常時投げに対し無防備であり動作終了際は打撃に対しても無防備な時間が存在する。その為相手にグラウンドリカバリーを取ることを読まれていると余計なダメージを受けてしまうリスクが存在する。
なお、いずれかのアーツでダウンを奪われると、そこからの起き上がり時はグラウンドリカバリーを取ることができない。

2種類のゲージ

オフェンスゲージ(OG)

オフェンスゲージは技をヒット・ガードさせると増加量が多く、基本的には「能動的に動いて溜める」ゲージである。従来の格闘ゲームで有効な「必殺技を出す」だけでは溜まらない。
オフェンシブアーツ(OA)
オフェンスゲージを消費して行う強力な必殺技。オフェンスゲージの消費量は「1」ならゲージ100%、「2」なら1本分(ボイドのスーパー スティール ヘッド、罪ミトのとびきりちょっぷは3本消費)である。
「1」のオフェンシブアーツは連続技に組み込んだ場合、ゲージを100%消費する割にはアドバンスドアタック(ゲージ50%消費)を使った連続技とさほど与えるダメージに差がなく、そのゲージ効率の悪さからあまり日の目を見る技ではなかった。しかし「2」ではこの反省を生かし、オフェンシブアーツとアドバンスドアタックのゲージ消費量が同量になり、またオフェンシブアーツでダウンを奪うと相手は一切リカバリーを取れない、といった特殊能力が付加され、「2」のオフェンシブアーツは「1」に比べ圧倒的に活躍の機会が増えた。
ジョルトアタック(JA)
オフェンスゲージを消費して行うガード不能の攻撃。オフェンスゲージの消費量は「1」ならゲージ100%、「2」なら1本分である。
出は遅いものの、ヒットさせた後は相手が一定時間無防備になり、そこに追撃を決めることができる。「1」は地上で無防備になった相手に追撃を決める形であった。「2」はジョルトアタックが相手にヒットすると特殊な吹っ飛び状態になり、ジョルトアタックの効果時間中は各種リカバリーが取れなくなるため、その間普段ではできないような空中コンボを決める事が出来る形に変更された。
「1」では空中の相手にジョルトアタックがヒットした場合は、追撃を決めることは不可能となる。(「2」では空中でも発動可。空中の相手にヒットさせないと追撃出来ない)
アドバンスドアタック(AA)
オフェンスゲージを消費して行う突進攻撃。移動距離は2、3キャラ分と短い。オフェンスゲージの消費量は「1」ならゲージ50%、「2」なら1本分である。
突進攻撃後は通常技や必殺技に繋げることができ、またアドバンスドアタック自体も通常技からキャンセルで出すことが出来る。通常技→アドバンスドアタック→通常技→必殺技といった流れの連続技が可能となり、連続技を強化することが出来る。アドバンスドアタックは攻撃判定の発生が非常に早く、インパクトブレイク後の攻防などにその発生の早さを生かして相手の反撃を潰すことも出来る。さらに、アドバンスドアタックは通常技の空振りキャンセルで出すことが可能な唯一の技であり、通常技の空振りの隙をアドバンスドアタックでフォロー、といった使い方も可能。
このようにアドバンスドアタックが活躍する局面は多く、ランブルフィッシュシリーズの攻撃面における最重要システムと言っても過言ではない。
インパクトブロウ(Iブロウ)
「2」で追加された新システム。インパクトブロウに対応した必殺技がヒットした瞬間にDボタンを押すことで発動し、相手が起き上がるまで相手の一切のリカバリー行動を使用不可能にするシステム。インパクトブロウをかけた技がガードされるとインパクトブロウ失敗となり、その場合もゲージは消費される。ゲージの消費量は1回のブロウにつき1本である。
一切のリカバリーを封印するので、相手を浮かせる技にインパクトブロウをかければ相手は空中でリカバリーを取ることが出来ず、その後の追撃が確定する。(かけたときの浮き方が低くなるので追撃の難度は高い)またグラウンドリカバリーも封印するので、インパクトブロウをかけた技のダウン後はグラウンドリカバリーをされる恐れは無く、より優位な起き攻めを展開できる。
対応している必殺技はキャラごとに異なっている(対応技がないキャラも存在する)ので、インパクトブロウを活用できるキャラもいれば、実戦では全くと言っていいほど活用できないキャラもいる。

ディフェンスゲージ(DG)

ディフェンスゲージは基本的に試合開始からの経過時間によって蓄積されるため、「受動的に溜まっていく」ゲージである。
ディフェンシブアーツ(DA)
DGを消費して行う強力な必殺技。DGの消費量は「1」ならゲージ100%、「2」なら2本分である。DAの性能は各キャラ毎に大きく異なり、無敵技、ガードキャンセル攻撃、食らい状態キャンセル攻撃、当て身投げなどが有るが、基本的に防御時の切り替えしに使い易い性能となっている。なおDGの増加量は、無敵技>ガードキャンセル>食らい状態キャンセルの順に多く、効果の高いDAを持つキャラほど増加量が低くなっている。
インパクトブレイク(IB)
相手の攻撃をガードした瞬間に対応するレバー方向+Dボタンを押すことにより、相手に硬直を与えることができる。消費量は「1」なら50%、「2」は1本分。与える硬直フレームはシングルIBの場合、空中技なら8F、地上技なら15Fである。成立すればその後反撃、回避などができるTRFの防御の要。発動には1~3本のDGが必要であり、ガード硬直中にDボタンを押す回数1~3によってIB、ダブルIB、トリプルIBとなり、相手に与える硬直は2倍、3倍に増加するが、ゲージ消費量も上がってしまう。上中段の攻撃には4+Dで、下段攻撃には1+DでIBを発動できる。上段攻撃を1+DでIBを行おうとしても失敗扱いとなりゲージが消費されてしまう。
弱攻撃、強攻撃、必殺技にIBを行っても効果が違う。弱攻撃はIB受付時間が短いためIBを行いづらいが、成功すれば防御側のガード硬直が11Fの為、攻撃側より4F有利(攻撃側がキャンセル不能な時間)になり、発生が4F以内の技なら確定反撃が可能である。しかし成功を確認してから攻撃を入力するのはほぼ不可能であり、相手の行動を読まなければならないとリスクが高い。
強攻撃はIB受付時間が長いため成功しやすいが、攻撃側に与える硬直と防御側のガード硬直共に15Fの為、フレーム的には完全五分の状況となる。攻撃側はIBされた後、ラッシュコンボ、必殺技、AA、OAなどでキャンセル出来、防御側はバックステップや弱攻撃など、全ての行動を取ることが出来る。IB発動側はその瞬間に反撃、回避などを、攻撃側は無敵技やAA、あるいはなにもしないなど、攻撃側も防御側も相手の行動を予測し、それに合わせた応手をする必要がある。
「2」では空中でも使うことが可能で、成功すれば相手の滞空時間を延ばせる。
クイックリカバリー(QR)
空中くらい状態時に攻撃ボタンを押すことにより、空中受身を取ることができるが、受身不能時間や高度制限などがある。しかしDボタンを押すことによりこれらの制限をなくし、すぐに受身を取ることができ、そのまま距離を置く、反撃に行くなど選択肢を増やすことができる。「1」なら50%、「2」は1本分で発動。なお制限を除くなどといったが、高度制限は低くなっているものの無くなっておらず、前述のOA、インパクトブロウなどにはQRができない。
ダブルインパクトキャンセル
NESiCA版から追加されたシステムで前述のダブルIBを必殺技でキャンセルできる。

両方のゲージを使うアクション

クリティカルアーツ(CA)
オフェンスゲージとディフェンスゲージ両方を最大まで溜めたときに両ゲージを全て消費することで出せる、絶大な威力を持つ必殺技。
両ゲージをこまめに消費していく展開が主となる本シリーズでは条件を満たすことが困難な上、連続技に組み込んだ際のダメージがさほど高く無かったために「1」ではほとんど使われなかった。だが「2」では連続技に組み込んだ場合でも、HIT数補正を無視して(基底ダメージ補正は受ける)大ダメージを与えられるという特殊効果があるため、一発でゲームの流れを変えられる技へと進化した。
ブーストダイブ(BD)
「2」から追加された新システムで、オフェンスゲージとディフェンスゲージをそれぞれ一本ずつ消費することで、キャラごとに異なるパワーアップ効果を一定時間得ることができる。得られる効果は各キャラそれぞれの項目を参照のこと。
得られる効果や効果時間がキャラごとに違うため、強力なブーストダイブを持つキャラもいれば、得られる効果と消費するゲージとの採算が釣り合わず、実戦での使用はとてもではないが推奨できないキャラもいる。
なお、発動中はオフェンスゲージとディフェンスゲージが一切溜まらなくなるというデメリットも存在している。いずれかのアーツを発動すると強制終了する。

パーツクラッシュ

各キャラクターには顔、胸などの部位に固有の「パーツ」が設定されており、各パーツにある一定以上のダメージを受けることでパーツの破損が起こり、該当部分のグラフィックが変化する。
基本的にはグラフィックが変化するのみであるが、一部キャラによってはパーツの有無によって出せるアーツが変化したり、技の性能が変化する。
特定のパーツの破損によってしか見ることのできない勝利ポーズ・勝利デモなども存在する。また、ガーネットの胸パーツ破損で胸の大部分が露出する、ベアトリスの身体パーツ破損でボンデージ調の下着が露出するといった演出もある。



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