サーチュイン遺伝子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/03 10:25 UTC 版)
サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子または長生き遺伝子、抗老化遺伝子とも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びるとされる。サーチュイン遺伝子の活性化により合成されるタンパク質、サーチュイン(英語 Sirtuin)はヒストン脱アセチル化酵素であるため、ヒストンとDNAの結合に作用し、遺伝的な調節を行うことで寿命を延ばすと考えられている。この様なサーチュインの作用メカニズムはマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテのグループが1999年に見出した[1]。酵母のSir2遺伝子がヒストン脱アセチル化酵素であることを見出し、この酵素の作用が代謝や遺伝子サイレンシング、加齢に関与していることを示唆した[2]。
- ^ ガランテ教授寄稿文「21世紀の健康長寿」日本エイジマネージメント医療研究機構(2007)
- ^ Imai et al., Nature,403(6771):795-800(2000)
- ^ Kaeberlein M et al., Genes Dev, 13(19):2570-80(1999)
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- ^ Burnett C et al., Nature,477(7365):482-5(2011)
- ^ Howitz et al., Nature,425(6954):191-6(2003)
- ^ Baur et al., Nature,444(7117):337-42(2006)
- ^ 『長寿遺伝子が寿命を延ばす』NHK「サイエンスZERO」 取材班+今井眞一郎(2011.10) pp72-74
- ^ Gao et al., Nature,466(7310):1105-9(2010)
- ^ Kim et al., EMBO J,26(13):3169-79(2007)
- ^ "Therapeutic indications for SIRT1 activation"
- ^ Miline JC et al. Nature, 450(7170):712-6(2007)
- ^ Pacholec M et al. J Biol Chem. 12;285(11):8340-51(2010)
- ^ NY times, Jan,10,2011 "Doubt on Anti-Aging Molecule as Drug Trial Stops"
- ^ 日経サイエンス 2006年5月号 特集:長寿の科学 「長生き遺伝子」の秘密を探る
- ^ 実験医学 2010年12月号 サーチュイン研究の最前線
- 1 サーチュイン遺伝子とは
- 2 サーチュイン遺伝子の概要
- 3 レスベラトロールとの関係
- 4 関連書籍
サーチュイン遺伝子と同じ種類の言葉
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