ガリバーの宇宙旅行 スタッフ

ガリバーの宇宙旅行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/19 23:49 UTC 版)

スタッフ

  • 製作:大川博
  • 企画:小野沢寛、籏野義文
  • 脚本:関沢新一
  • 原画監督:古沢日出夫
  • 音楽:冨田勲
  • 美術:横井三郎
  • 原画:大塚康生永沢詢、竹内留吉、月岡貞夫、小田克也、菊池貞雄、大田朱美、松原明徳、森康二
  • 動画:中谷恭子、倉橋孝治、宮崎駿、堰合昇、相磯嘉雄、柴田圭子、長尾雅子、黒沢隆夫、坂野隆雄、薄田嘉信、藤本芳弘、斉藤瑛子、花田玲子、阿久津文雄、石井基子、阿部隆、堀池義治、笠井晴子、富永勤、坂野勝子、草間真之介、村松錦三郎、竹内大三、長沼寿美子
  • 「地球の歌」美術:児玉喬夫
  • 背景:杉本英子、遠藤重義、土田勇、辻忠直
  • 演出助手:設楽博山口康男
  • 撮影:篠崎文男、林昭夫
  • 録音:石井幸夫
  • 編集:稲葉郁三
  • 効果:岩藤竜三
  • 記録:菅原節代
  • 製作進行:古沢義治
  • 彩色:渡部益美、中林伸子
  • トレース:風間和子、湯沢紀久子、入江三帆子
  • 特殊効果:山本千秋
  • 仕上検査:佐藤章二
  • 監修:山本早苗藪下泰司
  • 演出:黒田昌郎

挿入歌

全て、作詞:関沢新一/作曲:冨田勲。

  • 「遊園地の歌」
    • 歌:坂本九
    • 無人の遊園地で遊ぶテッド・大佐・マックの場面で流される。
  • 「ガリバー号マーチ」
    • 歌:西六郷少年少女合唱団、東京ルナ・アルモナコ
    • ガリバー博士一行が「ガリバー号」へ搭乗する場面で流される。
  • 「地球の歌」
    • 歌:坂本九
    • 歓迎会の席上、テッドが地球の事を教える場面で流される。3パートからなり、2パート目は地球の春夏秋冬を教える中、「住宅密集」「核兵器」「自動車の騒音公害」「過疎地の貧困」といった、時代を背景する歌詞が含まれている。
  • 「ロボットたちの歌」
    • 歌:ダニー飯田とパラダイス・キング
    • 科学者たちの過去を振り返る場面で流される。前半の「ロボット誕生」までは画面や曲は明るいが、後半、ロボット達がクーデターを起こす場面は一転、場面は暗くなり、曲も恐ろしくなる。

製作

1963年に『わんわん忠臣蔵』の少しあとに制作がスタート[3][4]。当初の公開予定は1964年12月だった[2]。『わんわん忠臣蔵』のLD(絶版)に収録された「東映動画スタジオニュース」では、『わんわん忠臣蔵』とともに本作の製作が映し出されている。

だが、東映動画がテレビアニメの制作を開始した影響を受け、制作作業が中断する[3][4]。そのため1964年は一本も新作アニメが公開されず、3月には『西遊記』のリバイバルとテレビアニメ『狼少年ケン』の再編集版を上映、その後も『少年猿飛佐助』と『ケン』の再編集や、『ケン』『少年忍者風のフジ丸』および他社のテレビアニメの再編集を加えた上映プログラムが組まれ、これらは東映まんがまつりにつながっていく[4]。本作の制作は1964年3月に再開され[5]、1965年公開となった。大塚康生は再開当初、本作と『ケン』の作業を掛け持ちする「つらい時期がだらだら続いた」と述べている[5]

宇宙人の形はチェスの駒をヒントとし、動きは『ひょっこりひょうたん島』のひとみ座にモデル人形を作成させ、フィルム撮影したものを参考とした(ロトスコープの変型)。

製作スタッフには、若き日の宮崎駿も参加しており、一介のアニメーター(動画)にすぎなかった宮崎は、人間味を感じられないロボットのまま迎えるエンディングに納得がいかず、「ロボットは実は人間だった」という演出を提案し、採用されている[5]。少女が眠りから目覚めるシーンの作画も宮崎が手がけている[6]。ロボットが暴れて壊すシーンなども担当しているが、後に「最悪の作品だと思っていますけど」と笑いながら評している[7]

脚本を手掛けた関沢新一は、当時東宝の専属であり東映制作である本作品への参加は契約違反にあたるものであったが、関沢は東宝の文芸部で「長編マンガを書きたい」と主張し、当時の東宝では制作していなかったアニメ映画に参加する代わりに東宝にもいい作品を書くという条件で承諾を得た[8]。文芸部で「東映で書く」と大っぴらに宣言したことで止めようもなかったという[8]

なお、次作『サイボーグ009』公開までは、再びテレビアニメのブローアップ版やリバイバル作品で間に合わせた。


注釈

  1. ^ オープニングクレジットでは「旗野義文」と表記。
  2. ^ オープニングクレジットでは「富田勲」と表記。

出典

  1. ^ a b c 杉山、1978年、p.193
  2. ^ a b 『アニメチラシ大カタログ 邦画編』勁文社、2000年、p.10
  3. ^ a b 大塚、2013年、pp.150 - 151
  4. ^ a b c 東映アニメーション、2006年、p.32
  5. ^ a b c d 大塚、2013年、pp.156 - 157
  6. ^ 日本テレビ『スタジオジブリ物語』2011年3月21日[出典無効]
  7. ^ ロッキング・オン「続・風の帰る場所」(宮崎駿、p.302)
  8. ^ a b 「関沢新一 長編インタビュー」 『モスラ/モスラ対ゴジラ』東宝出版事業室〈東宝SF特撮映画シリーズVOL.2〉、1985年1月1日、167-168頁。ISBN 4-924609-04-8 
  9. ^ 『ジャパコンSP 僕とアニメと大泉スタジオ』、2015年12月21日[出典無効]
  10. ^ 宮崎駿『折り返し点 1997~2008』岩波書店、2008年、p.480


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