ガス警報器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/18 23:03 UTC 版)
付加機能
ガス警報器にはガス漏れや不完全燃焼、火災発生時に警報を発する他に、外部機器を接続することでガス会社や警備会社に自動的に通報したり、ガスメーターに接続することで自動的にガスの供給を停止する機能や、部屋の温度や湿度を常時監視し、熱中症や空気の乾燥の注意喚起メッセージを流す機能、電源表示灯に高輝度白色LEDと光を拡散させるカバーを用い、かつ調光機能も備えることで常夜灯としての機能等を持った製品もある。
設置位置や維持管理・注意点
設置位置
空気より軽いガス(ほとんどの都市ガス)の場合、検知部が天井面から30cm以内かつ燃焼器具から8m以内になるように設置する。空気より重いガス(LPガスと一部の都市ガス)の場合、検知部が床面から30cm以内かつ燃焼器具から4m以内になるように設置する。なお、下記のような場所には設置してはならない。
空気より軽いガスの場合
- ガス器具からの排気や湯気・油煙等が直接かかる場所
- ドア付近など風通しの良い場所
- 空気吹き出し口から1.5m以内の場所
- 周囲温度が-10℃以下又は50℃以上になるおそれのある場所
- 電源にAC100Vを使うものにあっては、浴室内や水しぶきのかかる場所
空気より重いガスの場合
- 出入口付近や換気口の空気吹出し口から1.5m以内の外気が流通する場所
- 床面に20cm以上の段差があり、低い方にガス器具がある場合、床の高い方の区域
- 床面と棚板等で仕切られている壁面、又ガス器具と警報器との間に、間仕切があり漏洩ガスの流れを妨げる場所
- 周囲温度が-10℃以下又は40℃以上になるおそれのある場所。
- 電源にAC100Vを使うものにあっては浴室内及び水しぶきが散る場所
維持管理
ガス警報器には有効期限がある(警報器本体に有効期限が記載されたシールが貼ってある)ので、期限が切れたものは交換する必要がある(たいていのガス会社は有効期限をコンピュータに入力して一括管理するので、交換時期が近付くと連絡が入る)。 また、月に一度は点検口より付属の試験ガスを認識させ、正しく動作することを確認する。
その他注意点
- ガス警報器が鳴り出した場合、うるさいからといって即座に電源プラグを抜く(天井設置型の場合はベースから本体を取り外す)行為は危険である。もし本当にガス漏れであった場合、プラグを抜くことで発生した電気火花でガスに引火し爆発する恐れがあるためである。また、明らかに誤作動で鳴ったと分かった場合は抜いても特に危険はないが、抜いたまま放置すると異常を検知できなくなる他、集中監視方式の場合はプラグを抜くと管理室等の受信機に異常表示が出る。近年の製品は、警報器本体に警報停止スイッチが付いており、誤報の場合はそれを押すことで音を止める事が出来る。
- ガス警報器は、基本的に可燃性ガスを検知する仕組みであることから、ガス漏れや不完全燃焼以外の原因でも作動することがある。例えば、警報器付近で缶スプレーを使用した場合(噴射剤として可燃性ガスが使われている為)や酒やみりんを使った調理の湯気(アルコールは可燃性物質である)が誤作動の原因として挙げられる。また、警報器の直近で放屁した場合も作動する(ABCテレビ『探偵!ナイトスクープ』で行われた実験による;屁には可燃性ガスであるメタンが含まれる為)。
メーカー
関連項目
- ^ a b c d “ガスセンサとは ~ガスセンサの検知原理~”. 2016年2月2日閲覧。
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