カラーコンタクトレンズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/02 22:50 UTC 版)
調査
製品評価技術基盤機構が眼科医への聞き取り調査によって平成20年7月にまとめた「視力補正を目的としないカラーコンタクトレンズに関する調査報告書」によれば、おしゃれ用カラーコンタクトレンズの使用により生じた眼障害報告は167件で、眼障害を引き起こす原因の多くは、誤ったお手入れの仕方や装用時間などの使い方に関する理解が不十分であることも明らかになった。
■報告された眼障害(167件)
- 「角膜炎」 46件(27%)…(症状)角膜の炎症。目痛、充血、かすみ、異物感など
- 「角膜びらん」 45件(27%)…(症状)角膜の剥がれ。目痛、充血、かすみ、異物感など。
- 「角膜潰瘍」 24件(14%)…(症状)角膜に発生する潰瘍。目痛、充血、流涙など。
- 「角膜浸潤」 21件(13%)…(症状)角膜の炎症。目痛、充血、異物感など。
- 「結膜炎」 17件(10%)…(症状)結膜の炎症。かゆみ、目脂、充血など。
- 「角膜浮腫」 08件(5%) …(症状)角膜のむくみ。かすみ、視力低下など。
- 「角膜上皮剥離」05件(3%) …(症状)角膜の剥がれ。目痛、充血、流涙など。
- 「その他」 01件(1%)
これら障害の原因について、
- 「不明」51件(30%)が最も多いが、原因と考えられる要因が報告された障害のうち、
- 「手入れ不足」 42件(25%)
- 「長時間装用」 16件(10%)
- 「使用方法を理解していない」 16件(10%)
- 「装用したまま就寝」 6件(3%)
- 「無理な装用」 6件(3%)
これらのように、その多くは使用方法の問題により生じたものであった。
その一方で、
- 「品質が悪い」 21件(13%)
- 「着色剤の剥げ落ち・漏出」 7件(4%)
といった、いわゆる品質の問題と考えられる原因もあった。
おしゃれ用カラーコンタクトレンズが眼障害を生じた要因として、使用者が視力補正用コンタクトレンズの使用経験が少なく、また、おしゃれ用カラーコンタクトレンズの購入時にコンタクトレンズが有する危険性(ハザード)の説明が行われていない実態が明らかとなっている。そのため仕様前には専門医の指示をあおいだり、使用上の注意をよく読んで、適切なケアをすることが重要になる。
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