カプコン バーサス エス・エヌ・ケイ ミレニアムファイト 2000
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/12 15:17 UTC 版)
ジャンル | 対戦格闘 |
---|---|
対応機種 |
アーケード(NAOMI) ドリームキャスト [DC] PlayStation [PS](PROのみ) |
発売元 | カプコン |
人数 | 1 - 2人 |
メディア |
GD-ROM1枚 [DC] CD-ROM1枚 [PS] |
発売日 |
2000年8月18日 [AC] 2000年9月6日 [DC] 2001年6月6日 [AC PRO] 2001年6月14日 [DC PRO] 2002年4月18日 [PS PRO] |
デバイス | 1レバー+4ボタン |
売上本数 | 206,243本 [DC][1] |
概要
カプコンとSNKのクロスライセンス契約によるプロジェクト「SNK VS. CAPCOM」の通算第3弾であり、カプコン製作の『CAPCOM VS. SNK』シリーズとしては第1作となる。製作発表当初は仮題が『SNK VS. CAPCOM(仮)』とされており、後に「CAPCOM」を前にした『CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000』というタイトルに決定した後も、公式サイトでは「SNK VS. CAPCOM from CAPCOM」とも表現されていた。
略称は主に「カプエス」だが、続編『CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』の発売後は区別のために「カプエス1」と呼ばれることも多い。
翌2001年にはバランスを調整した『カプコン バーサス エス・エヌ・ケイ ミレニアムファイト 2000 PRO』(カプコン バーサス エス・エヌ・ケイ ミレニアムファイト ツーサウザンド プロ)も発売されている。便宜上、本項目では初期版を『2000』、調整版を『PRO』と略記する。
家庭用ゲーム機へはドリームキャスト(『2000』『PRO』とも)とPlayStation(『PRO』のみ)へ移植された。なお、PlayStation版『PRO』はカプコン最後のPlayStation用の新作ソフトであった。
システム
操作は1レバー+4ボタン(パンチ・キックの弱・強)。1 - 4人のキャラクターでチームを構成し、チーム同士で勝ち抜き戦を行う。ラウンド終了後、敗れた側は次のキャラクターに交代し、勝った側は若干体力が回復した状態で引き続き戦う。相手チームの全員を倒した側が勝利となる。
- 通常投げと投げ抜け
- 相手近くでレバーを入れた状態に強パンチor強キックを入力すると『ストリートファイターZERO3』同様の掴みモーションが発生し、この時に相手が投げ間合いにいれば投げが発動する仕様となっている。投げが成立するまではわずかに予備動作が生ずるため、タイミング次第では相手の技に潰される。なお、パンチボタン投げとキックボタン投げでは前者の方が若干掴み判定の発生が速いという特徴がある。相手を掴めなかった場合、スカりモーションが発生して大きな隙が生ずる。
- 通常投げで掴まれてから投げに移行するまでのごく短い間に、受けた側が通常投げと同じコマンドを入力すると、投げ抜けが発生し、お互い間合いが離れて仕切り直しとなる。本シリーズでは昇龍拳の着地のスキなどで掴まれても、投げ抜けが可能となっている。ただし、空中投げとコマンド投げに対しては投げ抜けはできない。
グルーヴ(GROOVE)
グルーヴとは、異なるゲーム同士の対戦を実現するためのシステムである。プレイヤーはキャラクター選択前にCAPCOMグルーヴ・SNKグルーヴのどちらかを選択し、それによってキャラクターの特性が決定される。各グルーヴには以下の特徴がある。
- CAPCOMグルーヴ
- 攻撃などの行動によってスーパーコンボレベルゲージが徐々に溜まっていき、一定量溜まるとこれを消費してスーパーコンボという強力な必殺技を発動できる。溜まり具合によってレベルが1 - 3の3段階に分けられ、レベルが上がるごとに攻撃力と防御力が上がり、より強力なスーパーコンボが使用可能になる。スーパーコンボを使用する際にボタンの種類でレベルを指定可能(弱でLv1、強でLv2、弱強同時押しでLv3)。『ストリートファイターZERO3』のZ-ISMに近い。
- SNKグルーヴ
- エキストラゲージと呼ばれるゲージがあり、こちらは攻撃では溜まらない代わりにゲージ溜めという行動を取って任意に溜められる。これが上限まで溜まる(MAX状態)と、一定時間攻撃力がアップすると共に、ゲージを全て消費して超必殺技を発動できる。また、体力が一定以下になると常時超必殺技が使えるようになり、体力が一定以下かつエキストラゲージがMAX状態だとMAX超必殺技(Lv3スーパーコンボに相当)という、さらに強力な必殺技を発動できる。『ザ・キング・オブ・ファイターズ '98』のEXTRAモードに近い。
グルーヴはキャラクターの出自にかかわらず選択でき、例えばSNKグルーヴのリュウやCAPCOMグルーヴの京なども使用可能。選択したグルーヴによってキャラクターのイラストの画風が各社風のものに変化し、CAPCOMグルーヴのSNKキャラクターは西村キヌ・CAPCOMキャラクターはイケノ、SNKグルーヴのCAPCOMキャラクターは森気楼・SNKキャラクターはBENGUSがそれぞれイラストを担当している。また、PlayStation版『PRO』のみグルーヴに関係なく、CAPCOMキャラクターはSNK絵、SNKキャラクターはCAPCOM絵になる。
レシオ(RATIO)
各キャラクターにはその格を表すレシオ(英語で「比率」「割合」の意)と呼ばれる1 - 4の数値が設定されており、プレイヤーセレクトではレシオの合計が4になるようにメンバーを選択する。レシオの高いキャラクターほど攻撃力と防御力が高くなる。なお、レシオは合計が必ず4になるようにチームを組まなければならず、レシオの合計が4より少ない人数でチームメンバーを編成できない。
大まかな傾向としては、
- レシオ1 - 女性キャラクターなど線の細い身軽なイメージがあるキャラクター、設定上未熟とされるキャラクター
- レシオ2 - リュウ、ケン、京、テリー、リョウなどの主人公格や、その他原作のゲームでも一通りの技(主に飛び道具、突進技、対空技)を持つキャラクター
- レシオ3 - サガット、ベガやギース、ルガールなど原作のゲームでボスとして登場するキャラクター
- レシオ4 - 暴走キャラクター、豪鬼
となっている。
なお、隠し要素であるペアマッチモードでは全員のレシオが2に統一され、2人を選択する。
シークレットファクター
家庭用のオリジナル版(『2000』)において、シークレットファクター(隠し要素)を出現させるには、各モードをプレイして「VSポイント」を入手し、それをシークレットモードで支払い購入する必要がある。購入できるシークレットファクターは以下の通り。
- エキストラカラー
- 通常4種類のキャラクターカラーに、新規に4種類追加される。追加分はキャラクター選択時にボタン同時押しで選択可能。キャラクターごとにそれぞれ購入する。
- エキストラキャラクター
- 別性能の同名キャラクターが追加される。キャラクターごとに購入する必要があり、スタートボタンを押しながらキャラクターを選択すると使用できる。リュウ、八神庵はそれぞれ殺意の波動に目覚めたリュウ、ツキノヨルオロチノチニクルフイオリがエクストラキャラクターにあたる。
- シークレットキャラクターの豪鬼、モリガン、ナコルルおよび『PRO』追加キャラクターのダン、ジョーには存在しない。
- 乱入キャラクター
- CPU戦で、条件により豪鬼、モリガン、ナコルルが乱入してくるようになる。それぞれ個別に購入する。この3人をシークレットキャラクターとして購入するには、先に乱入キャラクターを購入しておく必要がある。
- エキストラステージ
- CPU戦専用のステージがVSモードとトレーニングモードで選択できるようになる。あらかじめそのステージをCPU戦で出しておく必要があり、それぞれ個別に購入する。
- ペアマッチモード
- 上記のペアマッチモードを選択できるようになる。
- キャラクターRATIOセレクト
- レシオを任意に振り分けられるモードを選択できるようになる。
- 懐かしのテーマ曲
- ステージごとのBGMがカプコン・SNKそれぞれの過去作のものになる。オプションモードで切り替え可能。
- シークレットキャラクター
- 豪鬼、モリガン、ナコルルがそれぞれ使用可能になる。
- RUN&DASH
- オプションモードでダッシュの仕様を変えられるようになる。通常は一定距離を進むDASHだが、RUNにすると方向キー入れ続けで走り続けるようになる。
- ^ 『週刊ファミ通』2018年12月6日号、KADOKAWA、2018年、45頁。
- ^ 身体の各所に独立する形で割り振られていないため、衣装の一部や四肢の先だけ何色にも変色させるといった細かい変更はできない。
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- ^ a b “Capcom vs. SNK Pro for PlayStation Reviews”. Metacritic. 2016年12月24日閲覧。
- 1 カプコン バーサス エス・エヌ・ケイ ミレニアムファイト 2000とは
- 2 カプコン バーサス エス・エヌ・ケイ ミレニアムファイト 2000の概要
- 3 エディットモード
- 4 評価
- 5 脚注
固有名詞の分類
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