アスキーネット 特徴

アスキーネット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/09 14:09 UTC 版)

特徴

運営者であるアスキーがパソコン関連出版社であり、技術系利用者の割合が比較的多かったとされる。掲示板においては、管理者が積極的に運営を行うのではなく利用者が自治的な利用を行っていた。

利用者層によるものか操作性に由来するものか理由は定かではないが、飾り気がなく冗長性を排した書き込みが好まれた。

練習用掲示板(junk.test)

アスキーネットの通常の掲示板では年単位でログが残されていたのと較べ、junk.testでは週に一度、後には月に一度書き込みが全消去され、過去ログも残されないという運用がされ、利用者にはいわゆる「なんでもありの場所」として認識されていた。2chと比較されることも多いが、すべてのユーザーが固定IDを持ち、数百名がコミュニケーションをとる構造は、mixiに代表されるソーシャルネットワークにも類似していた。そのため「なんでもあり」とはいえ、利用者同士のオフラインでの人間関係の範疇に収まっていた。

また、ここで発祥したソフトウェアや「ネタ」が他のパソコン通信ホスト等へ広がることもありjunk.testはアスキーネットを象徴する掲示板の一つとなっていた。

1987年にX68000が発表された時、あるユーザーが「30万円預けてくれれば手に入れてあげる」と周りのユーザーを勧誘し百数十万円を集め持ち逃げをする事件が発生した。警察沙汰にはならなかったが、被害者が加害者を暴行する事態に至り、すでにネット社会の問題点が顕在していたと言える。

関西センター

兵庫県南部地震後、災害時のバックアップを目的に開設された。ただし、サービス終了までに実際に稼動したのはアスキーネットに機器障害が発生した時のみである。

その他

  • グループステージ「メディア国勢調査」"census.people.media"の調査によれば、サービス停止直前である1997年8月24日のID数は19,026であった。
  • サービス終了後、掲示板のログが会員の希望者先着2,000人にCD-ROMで配布された。

  1. ^ アスキーネットが8月でサービス終了”. INTERNET Watch (1997年5月2日). 2012年9月3日閲覧。


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