超越
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/23 23:16 UTC 版)
超越(ちょうえつ) とは、通常の存在の次元を超越する状態や性質を指し、より高次の次元や現実のレベルに存在することを意味する。哲学や神学においては、物質的・人間的経験の限界を超えて存在する存在、力、原理を表し、従来の理解を超えた影響や存在感を示す。
概要
神学や哲学(形而上学)で用いられる概念としての「超越」(transcendence)は、例えば神が現実世界の外にあるとか対象が人間の意識とは独立に存在するという考え方である。対義語は「内在」(immanence)。スコラ哲学においてはアリストテレスの10範疇の内に包摂されない存在の属性の事をさし、またカントは可能的経験を超える物、すなわち感性的な直感の対象となり得ないものを超越と考えたほか、ヤスパースは現存在から実存に飛躍することをさし、哲学は超越することにほかならないとした。
関連項目
参考資料
- 哲学事典(平凡社、ISBN 978-4-582-10001-3)
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