補因子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/08 08:58 UTC 版)

生化学の分野において補因子(ほいんし、cofactor)とは、酵素の触媒活性に必要なタンパク質以外の化学物質である[1]。
補因子は「補助分子、またはイオン」であると考えられ、生化学的な変化を助けている。ただし、水や豊富に存在するイオンなどは補因子とはみなされない。それは、普遍的に存在し制限されることが滅多にないためである。この語句を無機分子に限って用いている資料もある[2][3]。
補因子は2つのグループに大別できる。1つは補酵素(ほこうそ、coenzyme)で、タンパク質以外の有機分子であり、官能基を酵素間で輸送する。これらの分子は酵素とゆるく結合し、酵素反応の通常の段階では解離される。一方、補欠分子族(ほけつぶんしぞく、prosthetic group)はタンパク質の一部を構成しており、常時結合しているものである。
アポ酵素とホロ酵素

クリックで拡大と説明
補因子を伴わない酵素はアポ酵素と呼ばれ、一方補因子を伴った完全な活性を持つ酵素をホロ酵素と呼ぶ。
-
アポ酵素 + 補因子
- 補因子のページへのリンク