スチューデント化された範囲
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/23 03:14 UTC 版)
統計学において、qで表わされるスチューデント化された範囲(スチューデントかされたはんい、英語: studentized range)は、標本標準偏差によって正規化された標本中の最大と最小データ間の差である。名称は「スチューデント」という筆名を使用したウィリアム・ゴセットに因む。スチューデント化された範囲は1927年にスチューデント(ゴセット)によって導入された[1]。この概念は後にニューマン(1939年)[2]、コイルス(1952年)[3]およびジョン・テューキーによっていくつかの未発表覚書中で議論された。その統計分布は「スチューデント化された範囲分布」であり、これはテューキーの範囲検定、ニューマン=コイルス法、ダンカンのステップダウン手順といったシングルステップの多重比較手順のために使われる[4]。
解説
スチューデント化された範囲(ほとんどの場合、変数qによって表わされる)の値は、数字のN(0, 1) 分布からの無作為標本x1, ..., xnと、全てのxiと独立している別の確率変数sに基づいて定義することができる。νs2は自由度νのχ2分布を持つ。次に、
- Pearson, E.S.; Hartley, H.O. (1970) Biometrika Tables for Statisticians, Volume 1, 3rd Edition, Cambridge University Press. ISBN 0-521-05920-8
- John Neter, Michael H. Kutner, Christopher J. Nachtsheim, William Wasserman (1996) Applied Linear Statistical Models, fourth edition, McGraw-Hill, page 726.
- John A. Rice (1995) Mathematical Statistics and Data Analysis, second edition, Duxbury Press, pages 451–452.
- Douglas C. Montgomery (2013) "Design and Analysis of Experiments", eighth edition, Wiley, page 98.
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