走れメロス
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『走れメロス』(はしれメロス)は、太宰治の短編小説。自分が処刑されることになると承知の上で友情を守ったメロスが、人の心を信じられない王に信頼することの尊さを悟らせる物語。
注釈
- ^ 太宰の書く「古伝説」(上述)とはこれを指す。
- ^ あるいは『寓話 Fabulae』第257章「友情でお互い同士結ばれた者」とも[12]。
- ^ ギリシア語で「壁」「市壁」を意味する。このモイロスがドイツ語圏でメーロスとなった[11]。
- ^ 元々シチリア島南西岸の町セリヌスから派生した形容詞で、その出身者という意味を込めていると思われる[13][14]。
- ^ 1世紀の共和政ローマの独裁官ウァレリウス・マクシムスによる『著名言行録』(全9巻)のうち第四巻七節「友情」 Dē amicitiā [22]、原文と訳の抜粋:Damon et Phintias...mutua culturum benevolentia... ダモンとピンシアスは...同等の好意を育む...[21][23][24]。
- ^ 滝口 (2013), pp. 76–78の1 - 7のうち、1のディオドロス・シケロス(Diodorus of sicily)『世界史断片』(前1世紀)および2のキケロ 『義務論』De Officiis 3.44-45(前1世紀)。3のウァレリウスも、異なる「ピンシアス」とカナ表記するが、上で注記したように原文には“Phitias”とあるので変異はない[24]。
- ^ 「走れメロス」音楽祭実行委員会の主催[39]。地元音楽関係者、弘前ペンクラブや弘前読書人倶楽部有志らにより構成。
出典
- ^ a b 長谷川 (1967), p. 535.
- ^ 角田 (1983), pp. 11–13.
- ^ 佐野 (2021), p. 142.
- ^ 杉田 (2001), p. 289.
- ^ 「走れメロス」『太宰治全集4』、筑摩書房 1998年 303頁(石橋 (2013), p. 15、注1引き)
- ^ 石橋 (2013), pp. 15, 18.
- ^ 石橋 (2013), p. 19.
- ^ 滝口 (2013), p. 75。小栗「註解」を角田 (2001), p. 136より孫引きで再掲。
- ^ a b 五之治 (1999), pp. 39–59.
- ^ 滝口 (2013), pp. 75–76.
- ^ a b 杉田 (2001), p. 297.
- ^ 滝口 (2013), pp. 78–79.
- ^ 杉田 (2001), p. 298.
- ^ a b c d e f g h i 杉田 (2002), p. [要ページ番号].
- ^ a b 杉田 (2001), pp. 288, 297.
- ^ a b 滝口 (2013), p. 79.
- ^ 杉田 (2001), pp. 292, 300.
- ^ Guerber (2010).
- ^ “Friedrich Schiller, Damon und Pythias, 1799” (ドイツ語). NETZFIT. 2021年9月29日閲覧。
- ^ a b c 杉田 (2001), p. 323.
- ^ a b c 滝口 (2013), p. 76.
- ^ 杉田 (2001), p. 296.
- ^ (ラテン語) Factorum et dictorum memorabilium libri IX/Liber IV#Ext., ウィキソースより閲覧。 著名言行録 第4巻 Ext. 1.
- ^ a b Valerius Maximus, IV, 7, ext. 1893, p. 172.
- ^ 杉田 (2001), p. 288以降、杉田 (2002), p. [要ページ番号]
- ^ “Damon and Pythias” (英語). Encyclopedia Britannica. Encyclopædia Britannica, Inc.. 2022年9月12日閲覧。
- ^ “Damon and Pythias”. 英辞郎 on the WEB. アルク. 2023年10月2日閲覧。
- ^ 小学館『プログレッシブ英和中辞典』第4版. “Damon and Pythias”. コトバンク. 2023年10月2日閲覧。
- ^ 赤い鳥の本 ; 第9冊
- ^ 『デイモンとピシアス』:新字新仮名 - 青空文庫
- ^ 檀 (1949), p. 134.
- ^ 小野 (2001), pp. 56–57.
- ^ 檀 (1949), pp. 111–134.
- ^ 寺山 (1975).
- ^ 中村 (2021), p. 41, 「走れメロス」「無神経さをメロスに与えることによって、最初から一つの滑稽譚の様相を見せている」として、「走れメロス」を辛辣に批評したのは寺山修司であった。「妹の結婚に兄がいなければならぬというのも、説得力の乏しい理由」であり、それは「ある種の思い上がり」で、「このエゴチストの道化の頭を去来しているのは、ひたすら、自分のことばかり」「卑劣漢」で、ここに信頼・友情・反抗・正義・感動などを読み取るのは「極めて困難である」と寺山はいう。.
- ^ 窪田 2020.
- ^ a b 『すべてに一生懸命で憎めないキャラクターの‘高校生メロス’が登場! 手越祐也さんが‘走れメロス’衣装で出演 大塚食品 「マッチ」新CM 6月18日(土)から全国の各放送局にて放映開始』(プレスリリース)大塚食品、2011年6月17日 。2022年9月10日閲覧。
- ^ a b “手越祐也扮する“高校生メロス”「マッチ」新CM、今度は親友の海水パンツから逃げる!”. クランクイン!. ブロードメディア (2012年5月25日). 2021年9月29日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 川村昇一郎 (2017年2月23日). “「走れメロス音楽祭」を開催したい。太宰ファンのみなさまご協力ください!”. CAMPFIRE(キャンプファイヤー). CAMPFIRE. 2021年9月29日閲覧。
- ^ “25日、弘前市で「走れメロス音楽祭」”. Web東奥. 東奥日報社 (2017年6月22日). 2017年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月11日閲覧。
- ^ 「「走れメロス」音楽で表現」『陸奥新報』陸奥新報社、2017年6月27日。2021年9月29日閲覧。
- ^ “村田一真「メロスの全力を検証」< 2013年度 塩野直道記念 第1回「算数・数学の自由研究」作品コンクール 最優秀賞「塩野直道賞 中学校の部」受賞作品 < 過去の受賞作品”. 一般財団法人 理数教育研究所 Rimse. 2021年9月29日閲覧。。
- ^ 「「走れメロス」は走っていなかった!? 中学生が「メロスの全力を検証」した結果が見事に徒歩 検証した村田少年「メロスはまったく全力で走っていないことが分かった」。」『ねとらぼ』アイティメディア、2014年2月6日。2021年9月29日閲覧。
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