LDA_(化学)とは? わかりやすく解説

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リチウムジイソプロピルアミド

(LDA_(化学) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/14 00:28 UTC 版)

リチウムジイソプロピルアミド
Lithium diisopropylamide
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.021.721
PubChem CID
日化辞番号
  • J224.914F
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
性質
LiN(CH(CH
3
)
2
)
2
モル質量 107.1233 g/mol
外観 無色の固体
密度 0.79 g/cm3
水と反応する
酸解離定数 pKa 36 (THF)[1]
危険性
労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性
腐食性
関連する物質
関連物質 超強塩基英語版
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

リチウムジイソプロピルアミドlithium diisopropylamide, LDA)は強力な塩基であり、プロトンの引き抜きに用いられる。化学式 LiN(CH(CH3)2)2 で表される構造を持つ。イソプロピル基のかさ高さのため求核性が低いことを特徴とする。

調製

LDA を反応に用いる常法では、テトラヒドロフラン (THF) 溶液中、ジイソプロピルアミンに対して1モル当量n-ブチルリチウム(普通はヘキサン溶液)を ドライアイス/アセトン浴 (あるいはドライアイス/メタノール浴、−78 ℃)のもとに加えた後、反応混合物を15分かけて 0 ℃まで温め、 in situ で LDA溶液を調製し、続く反応で用いる[2]

THF 溶液中の LDA ダイマー。金はリチウム原子、青は窒素原子、赤は酸素原子。リチウム上に THF 分子が配位している

LDA は構造が徹底的に検討されている化合物である。固体状態ではポリマー[3]を、THF 溶液中では2量体[4]を形成することが知られている。

脚注

  1. ^ Evans pKa Table
  2. ^ 実施例: Enders, D.; Pieter, R.; Renger, B.; Seebach, D. (1978). “Nucleophilic α-sec-aminoalkylation: 2-(Diphenylhydroxymethyl)pyrrolidine”. Organic Syntheses (英語): 113.{{cite journal2}}: CS1メンテナンス: 複数の名前/author (カテゴリ)
  3. ^ Barnett, D. R.; Mulvey, R. E.; Clegg, W.; O'Neil, P. A. (1991). “Crystal structure of lithium diisopropylamide (LDA): an infinite helical arrangement composed of near-linear nitrogen-lithium-nitrogen units with four units per turn of helix”. J. Am. Chem. Soc. 113: 8187–8188. doi:10.1021/ja00021a066. 
  4. ^ Williard, P. G.; Salvino, J. M. (1993). “Synthesis, isolation, and structure of an LDA-THF complex”. J. Org. Chem. 58: 1–3. doi:10.1021/jo00053a001. 

関連項目




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