G3型巡洋戦艦
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/25 01:20 UTC 版)
G3型巡洋戦艦(G3がたじゅんようせんかん)は、第一次世界大戦後に、日本とアメリカの艦隊拡張計画の報に接してイギリス海軍で設計された巡洋戦艦の艦級。同型4隻は、当時存在したあらゆる戦艦よりも大きく、速く、より重武装だった(ただし他国の計画の中にはより大きなものがあった)。巡洋戦艦に類別されたのは、同時に計画されたN3型戦艦と比較して高速でありながら、火力と装甲が下回っていたことによる。G3は16インチ(406 mm)砲9門を装備して32ノットの速力を発揮すると考えられたが、N3は高速をあきらめる代償として18インチ(457 mm)砲9門を搭載することになっていた。G3は一般には巡洋戦艦と呼ばれるが、実質的には高速戦艦であったと考えられている[1]。
注釈
- ^ (訳注)英文は「主砲が艦橋構造物と機関スペースの前に集中して(the concentration of the main battery forward of the bridge and engineering spaces)」となっており、あたかもネルソン級のような外観であると述べているが、通説は次の段落に書かれているように1、2番砲塔と3番砲塔の間に艦橋構造物がある形態である。それを前提とすれば「タンカーのような外観」は不適切かもしれない。
- ^ 前部に主砲等を集中させた配置で作られたネルソン級戦艦2隻は、タンカーとの類似をあげつらわれ、イギリス艦隊支援部隊(Royal Fleet Auxiliary)の給油艦がいずれも「-ol」で終る名前を持っていたことから「ネルソル(Nelsol)」・「ロドノル(Rodnol)」とあだ名された
- ^ この主砲配置は後にフランスのダンケルク級やリシュリュー級でも採用された。しかしそれらのフランス艦はいずれも主砲塔を2基しか持たなかったので、他の設計上の制約により可能なかぎり間隔をあけて配置することができた。
- ^ G3の装甲スキームの実物大モックアップが作られ、実弾射撃試験に使用された。
出典
- 1 G3型巡洋戦艦とは
- 2 G3型巡洋戦艦の概要
- 3 キャンセル
- 4 参考資料
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