准将
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/18 10:26 UTC 版)
准将(じゅんしょう)は、軍隊の階級の一。北大西洋条約機構の階級符号では、OF-6に相当する。最下級の将官あるいは最上級の佐官に区分され、少将の下、大佐の上に位置する。国によっては存在しないこともある。英語では陸軍や空軍の場合、通常佐官級准将はブリガディア(brigadier)、将官級准将はブリガディア・ジェネラル(brigadier general)と呼称するが、空軍の場合イギリス連邦方式 (Commonwealth system)ではエアー・コモドール(Air commodore)と呼称し、またフランス革命方式の呼称を使用する国では旅団将軍 (Brigade general)と呼称する。ただし、チリやメキシコの様に旅団将軍を少将位とし、その下位に准将位としてBrigadierないしBrigadier generalが置かれている国もある。なお海軍の場合、同格とされるコモドール(commodore)は、その職制から通常日本語では代将と呼称されることが多く、少将や下級少将を准将相当官とにしたり、ドイツ連邦海軍やデンマーク海軍などのように「Flotilla admiral」と独自の呼称とするなど国によってその表現はまちまちである。陸海空軍でそれぞれ呼称が異なる准将を総称しOne-star rankと呼ぶこともある。准将は伝統的に置かない軍もある。そのような国では上級大将・上級中将を将官に置く場合がある。また、少将から大将までの三階級制を採って尚且つ上級大佐ないし佐官級准将の無い国では外国軍准将を少将待遇とするケースがあり、また他国軍と共同作戦を行う場合、補職などによる階級調整が行われる。
注釈
- ^ 1992年までのアメリカ空軍では航空団司令を大佐職とし、准将は航空師団長を務めていた。
- ^ 厳密には大将から大元帥は階級ではなく地位や称号である。
- ^ ロベール仏和大辞典 小学館 321頁 brigadier ⑦歴史 1988年12月10日。 本書は、brigadier des armées du Roiを代将とし、少将と大佐の間の階級と記載されており、général de brigade~d'arméeを少将~上級大将と和訳。
- ^ a b 1793年2月21日に廃止。その後復古王政から七月王政時代にかけて復活するも、完全に廃止。
- ^ a b 1916年制定。
- ^ かつてダルラン提督に与えられたamiral de la flotteという元帥位の階級があったが、現在は廃止されている。
- ^ 各兵科筆頭将官に対する称号。
- ^ 1793年にgénéral en chefに改称。1812年に廃止されるも1814年に再び制定され、1848年に完全に廃止された。
- ^ 当時major-généralは参謀総長を意味する言葉として使用。
- ^ 1佐(一)、1佐(二)、1佐(三)のうちの最上位。
- ^ 特にPKF等で旅団規模の部隊の派遣に支障を来すことが予想される。[要出典]
- ^ 一説には将補を准将位とする内局案と1佐(一)を准将位とする制服組案の対立が原因と云われている。[要出典]
- ^ 英訳はRear Admiral Lower Half。
出典
- ^ ルネ・シャルトラン 著、稲葉 義明 訳『ルイ14世の軍隊 : 近代軍制への道』新紀元社、2000年。ISBN 978-4-88317-837-7。 p 11
- ^ 『軍装・服飾史カラー図鑑』103頁。「著」・辻元よしふみ、「イラスト」・辻元玲子 イカロス出版 2016年8月10日。
- ^ 『軍装・服飾カラー図鑑』124および125頁。「著」・辻元よしふみ、「イラスト」・辻元玲子 イカロス出版 2016年8月10日。
- ^ 『知っておきたい現代軍事用語【解説と使い方】』78頁。「著」・高井三郎、「発行」・アリアドネ企画、「発売」・三修社、2006年9月10日。
- ^ ロベール仏和大辞典1495頁 maréchal ⓷古語 1988年12月10日。
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