BRエンジニアリング・BR1とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > BRエンジニアリング・BR1の意味・解説 

BRエンジニアリング・BR1

(BR Engineering BR1 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 22:31 UTC 版)

BRエンジニアリング・BR1
2019年 WEC スパ6時間レース
カテゴリー ルマン・プロトタイプ(LMP1)
コンストラクター BR エンジニアリング / ダラーラ[1]
デザイナー Luca Pignacca[2]
先代 BRエンジニアリング・BR01
主要諸元
シャシー カーボンファイバー コンポジット モノコック
サスペンション(前) Independent ダブルウィッシュボーン式サスペンション with adjustable dampers
サスペンション(後) Independent ダブルウィッシュボーン式サスペンション with adjustable dampers
エンジン AER P60B 2.4 L V6 ターボ
ギブソン GL458 4.5 L V8 NA
トランスミッション エクストラック 6速 シーケンシャルマニュアルトランスミッション
タイヤ ミシュラン
主要成績
チーム SMPレーシング
ドラゴンスピード
ドライバー ミハイル・アリョーシン
ジェンソン・バトン
ピエトロ・フィッティパルディ
ベン・ハンリー
ヘンリク・ヘドマン
マテヴォス・イサーキャン
イゴール・オルトツェフ
ヴィタリー・ペトロフ
ステファン・サラザン
レンガー・ヴァン・デル・ザンデ
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 2018年スパ・フランコルシャン6時間レース
備考 [3]
出走 優勝 表彰台
8 0 5
テンプレートを表示

BRエンジニアリング・BR1は、SMPレーシングドラゴンスピード英語版が使用し、BRエンジニアリングが製作した、スポーツプロトタイプレーシングカーである。[4]これは、FIA世界耐久選手権およびルマン24時間レースでのルマン・プロトタイプの2018年LMP1規定を満たすように設計された。BR1は、2018-19年のFIA世界耐久選手権の第1戦、スパ6時間レースでデビューした。

開発

SMPレーシングは、ダラーラ・P217で、2017年のヨーロピアンルマンシリーズのLMP2クラスに参戦していた。 2017年、ダラーラと共同でBRエンジニアリングとロシアの大学生とが新たなシャーシ、BR1を設計および製造した。[5]ミハイル・アリョーシンは、アラゴンでの最初のテスト中に、マシントラブルにより腕に怪我を負った。[5]バーレーンでの正式な発表に先立ち、マシンはキリル・レディギンヴィタリー・ペトロフヴィクトル・シャイタールセルゲイ・シロトキンによってもテストされた。[6]

レース戦績

2018-19年

2018-19年の世界耐久選手権のスーパーシーズンでは、3台のBR1が投入された。2台はSMPレーシングで、もう1台はドラゴンスピード英語版だった。2チームの車は、エンジンの選択が異なっていた。SMPは、AER製のP60B 2.4リッターV6ターボエンジンを使用した。ギブソン製のGL458 4.5リッターV8自然吸気エンジンを使用したドラゴンスピードは、レベリオン・レーシングR13で使用したものと同じエンジンだった。

スパ6時間でのデビュー戦は、ドラゴンスピードのドライバーであるピエトロ・フィッティパルディが、予選中の事故で両足を骨折した。車は電気系の問題を抱えていた為、オールージュを登っている時に車がコントロールを失い壁に衝突し、レースに参加できなかった。[7] SMPレーシングも#17が技術的な問題を抱えていた。だが#11は予選で5位だった。[8]レースでは、#17がオールージュの頂上で空中を飛ぶアクシデントが発生しリタイヤした。[9] #11は総合5位でフィニッシュした。

ル・マン24時間レース英語版では、ドラゴンスピードの#10 BR1がポルシェカーブの出口でクラッシュし、レース残り約7時間40分で、リタイアした。#17もポルシェカーブでアクシデントを起こし、リアに深刻なダメージを与えた。 マテヴォス・イサーキアンは再び走らせようとしたが、エンジンが修理不可能なほど損傷し、数メートル動かした後、再び車を止めた。#11はレースの早い段階でメカニカルトラブルが発生し、再びレース復帰したが、315周でリタイヤとなった。

シルバーストンでは、#11 SMPレーシングBR1でエンジントラブルが発生し、リタイアした。しかし2台のトヨタ・TS050ハイブリッドが失格となったため、#17は2台のレベリオン・R13に次ぐ総合3位でフィニッシュした。ドラゴンスピードの#10はメカニカルトラブルが起こり、総合25位、クラス4位だった。

富士スピードウェイでは、SMPの#17 BR1が右前輪外れた後、メカニカルトラブルが発生し、リタイヤした。一方#11は総合4位でフィニッシュした。ドラゴンスピードの#10もメカニカルトラブルを起こし、リタイヤした。

FIA 世界耐久選手権の戦績

チーム クラス No. ドライバー Rds. 1 2 3 4 5 6 7 8 Pts. Pos.
2018-19 ドラゴンスピード LMP1 10 ベン・ハンリー英語版 1-6,8 SPA
DNS
LMS
Ret
SIL
4
FUJ
Ret
SHA
6
SEB
Ret
SPA LMS
Ret
8.5 5位
ヘンリク・ヘドマン 1-3,6,8
ピエトロ・フィッティパルディ 1
レンガー・ヴァン・デル・ザンデ 2-3,5-6,8
ジェームス・アレン英語版 4-5
SMPレーシング LMP1 11 ミハイル・アリョーシン All SPA
5
LMS
Ret
SIL
Ret
FUJ
4
SHA
3
SEB
3
SPA
3
LMS
3
109 3位
ヴィタリー・ペトロフ All
ジェンソン・バトン 2-5
ブレンドン・ハートレイ 6
ストフェル・バンドーン 7-8
17 ステファン・サラザン All SPA
Ret
LMS
Ret
SIL
3
FUJ
Ret
SHA
NC
SEB
NC
SPA
4
LMS
Ret
イゴール・オルトツェフ英語版 All
マテヴォス・イサーキャン英語版 1-2,4-5
セルゲイ・シロトキン 6-8

脚注

  1. ^ Goodwin, Graham (2016年11月17日). “BR Engineering, Dallara & ART Grand Prix Combine For New For 2018 BR1 LMP1 L Programme”. dailysportscar.com (Dailysportscar). http://www.dailysportscar.com/2016/11/17/br-engineering-dallara-and-art-grand-prix-combine-for-new-for-2018-br1-lmp1-l-programme.html 2018年5月20日閲覧。 
  2. ^ “New age of Russian motorsport as BR1 LMP1 is revealed for 2018/19 WEC”. fiawec.com (FIA World Endurance Championship). (2017年11月17日). https://www.fiawec.com/en/news/new-age-of-russian-motorsport-as-br1-lmp1-is-revealed-for-2018-19-wec/5650 2018年5月20日閲覧. "The presentation of BR1 was attended by many VIPs including Boris Rotenberg, founder and head of BR Engineering; Pierre Fillon, President of the ACO; Gérard Neveu, FIA WEC CEO; Luca Pignaca, Dallara chief designer; Dmitry Samorukov, SMP Racing CEO; and Russian motorsport development program SMP Racing drivers: Mikhail Aleshin, Vitaly Petrov and Matevos Isaakyan." 
  3. ^ BR1”. www.brengineering.ru. BR Engineering. 2018年5月20日閲覧。
  4. ^ Smith, Luke (2017年11月17日). “DragonSpeed Confirms BR1 Gibson for WEC”. sportscar365.com (John Dagys Media). http://sportscar365.com/lemans/wec/dragonspeed-confirms-br1-gibson-for-wec/ 2018年5月20日閲覧。 
  5. ^ a b Dagys, John (2017年11月23日). “Dallara-Built BR1 a “Completely New” Car”. sportscar365.com (John Dagys Media). http://sportscar365.com/lemans/wec/dallara-built-br1-completely-new-car/ 2018年5月20日閲覧。 
  6. ^ Smith, Luke (2017年11月17日). “BR Engineering BR1 Unveiled”. sportscar365.com (John Dagys Media). http://sportscar365.com/lemans/wec/smp-racing-br1-unveiled-in-bahrain/ 2018年5月20日閲覧。 
  7. ^ Dagys, John (2018年5月4日). “Fittipaldi Airlifted to Hospital With Broken Legs”. sportscar365.com (John Dagys Media). http://sportscar365.com/lemans/wec/fittipaldi-airlifted-to-hospital-with-suspected-leg-fractures/ 2018年5月20日閲覧。 
  8. ^ Dagys, John (2018年5月4日). “Toyota Dominates Qualifying at Spa”. sportscar365.com (John Dagys Media). http://sportscar365.com/lemans/wec/toyota-dominates-qualifying-at-spa/ 2018年5月20日閲覧。 
  9. ^ Dagys, John (2018年5月9日). “Video Emerges of Isaakyan’s Wild Airborne Crash at Spa”. sportscar365.com (John Dagys Media). http://sportscar365.com/lemans/wec/video-emerges-of-isaakyans-wild-airborne-crash-at-spa/ 2018年5月20日閲覧。 

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  BRエンジニアリング・BR1のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「BRエンジニアリング・BR1」の関連用語

BRエンジニアリング・BR1のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



BRエンジニアリング・BR1のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのBRエンジニアリング・BR1 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS