ATU-BOD
ATU-BODは、試料水にN-アリルチオ尿素(ATU)を添加することにより硝化作用を抑制して測定したBODのことをいい、C-BODと表されることもあります。下水処理水などでは、硝化細菌が多量に繁殖していることがあります。このような試料について通常の方法でBODを測定すると、有機物の酸化に加え、アンモニアや有機態窒素の硝化による酸素消費量が加算されて高い値を示すことがあります。硝化反応は一般に有機物の酸化反応に比べて遅いため、硝化による酸素消費量(N-BOD)は窒素化合物の量だけでなく、硝化細菌の量にも大きく左右されます。ATU-BODはこうした影響をなくし、有機物のみによる酸素消費量をみるために用いられます。
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