1枚だけ残された原稿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 08:16 UTC 版)
「与謝野晶子訳源氏物語」の記事における「1枚だけ残された原稿」の解説
このようにして「一枚残らず焼失した」はずの「源氏物語講義」であるが、後に以下のような事情から小林天眠の元に1枚だけ残された原稿が存在する事が明らかにされた。1915年(大正4年)5月11日付小林雄子宛与謝野晶子書簡において「前に送った源氏物語講義の原稿が一枚抜け落ちていたことを発見した。原稿の端に振ってある番号のところに挟み込んで欲しい」旨書き送っている。これに対して天眠が生前に『與謝野晶子書簡集』の編纂に参加した際、この書簡に「このとき送られてきた原稿は抹消や書き直しが多いため、全部書き直してそれを送ったのにそのことを忘れてしまい、送り忘れたと勘違いしたのではないか」と注しており、『天眠文庫蔵 与謝野寛・晶子書簡集』にこのとき送られた原稿の写真と翻刻が掲載されている。この一枚が残されたことによってこの「源氏物語講義」がどのようなものであったかが明らかになった。
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