頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物の意味・解説 

頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 16:03 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
『頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物』
フランス語: Fleurs sur un fond jaune
英語: Still Life with Head-Shaped Vase and Japanese Woodcut
作者ポール・ゴーギャン
製作年1889年
種類油彩、キャンバス
寸法72 cm × 93 cm (28 in × 37 in)
所蔵テヘラン現代美術館英語版テヘラン

頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物』(あたまのかたちをしたかびんとにっぽんのはんがのあるせいぶつ、: Fleurs sur un fond jaune, : Still Life with Head-Shaped Vase and Japanese Woodcut)は、ポール・ゴーギャン(1848-1903)が1889年に描いた静物画である[1][2]

2016年現在は、イランテヘラン現代美術館英語版が所蔵している[3]

歴史

1888年から1889年頃、ゴーギャンは日本の木版画である浮世絵に熱中していた[2]。「リンゴと水差しのある静物」などの背景に描かれていた浮世絵が、この「頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物」にも描かれている[2]。なお、この絵の中に描かれている浮世絵は、歌舞伎俳優を描いたものである[2]

この油絵の以前の所有者は、ヨーゼフ・ローゼンザフト英語版というホロコーストから辛くも生き延びたユダヤ人ないしユダヤ系ポーランド人(のちに米国へ移住)であった。1945年4月15日にベルゲン=ベルゼン強制収容所から解放されたのちに、生国から強制移住させられたユダヤ人たちのためのコミュニティ "Sh'erit ha-Pletah" の指導者となった彼が1975年の9月に亡くなると、後には膨大な美術品のコレクションが残された。しかしながらこれらは、美術品の購入に関連した負債(一説によると贅沢な暮らしを支えるためにかかった費用とも)を解決するために売却せざるを得なかった。1976年にサザビーズで行われた競売の結果、ローゼンザフトのコレクションは丸ごとすべて、テヘラーン現代美術館が購入することとなった[4]。同コレクションは今でもすべて残っており、同美術館で最も古くからあるコレクションの一つとなっている[4]。1976年の競売では、「頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物」に140万USドルの値がついた。2015年現在の価値に換算すると4500万USドルに相当する[4]

マフムード・シャーロウィーがテヘラン現代美術館の館長を務めていた時には、ワシントンD.C.ナショナル・ギャラリーロンドンテイト・モダーンが本作を借りる申し入れを行ったが、いずれも断られている[3]

脚注

参考文献等一覧




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物」の関連用語

頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの頭のかたちをした花瓶と日本の版画のある静物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS