金天海とは? わかりやすく解説

金天海

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/06 06:55 UTC 版)

金 天海(김 천해、きん てんかい 1899年5月10日 - 没年不明[注 1])は、在日朝鮮人左翼活動家。在日本朝鮮人連盟最高顧問。日本共産党中央委員。本名は金 鶴儀(김 학의、きん かくぎ)。 「天海」は僧名。大韓帝国(後の大韓民国慶尚南道蔚山郡出身。日本大学中退。


注釈

  1. ^ 1971年死亡説が書かれているが確な情報はない[1]
  2. ^ 朝鮮人学生として信用してもらう狙いがあった。
  3. ^ 1921年、東京で、在日朝鮮人留学生が、日本人社会主義者や無政府主義者の協力を得て、思想団体・黒濤会を組織した。その後、黒濤会は、共産主義系の金若水(本名は金科全)のグループと無政府主義系の朴烈(本名は朴準植)のグループに分裂した。
  4. ^ 1930年、五月女組は、愛知県北設楽郡三輪村川合から長岡までの約7kmの三信鉄道工事を落札した。
    朝鮮人労働者には賃金が滞りがちとなった。
    同年7月26日、朝鮮人労働者は、山中の桑畑に、砦を築いた。砦の前には川が流れていた。砦には、投石用の石やダイナマイトが運び込まれた
    同年7月29日、約600人の朝鮮人労働者が争議団を結成し、五月女組に「未払い賃金の即時支払い」「工事中での負傷者への治療費と日当の支払い」を求めて、ストライキに入った。
    新潟朝鮮労働組合は、朴広海を派遣して、ストライキの指導を任せ、争議団統制部長に据えた。高根光泰は、食料や雑貨を五月女組に納入していたが、朴広海に「ストライキで勝ったら、優先して自分のところに、売掛金8万円を払って欲しい」と申し出た。
    朴広海は、高根に、米350表と味噌と醤油を朝鮮人争議団に用意するように提案し、「ストライキに勝てば16万円を支払う」と返答した。高根は、了解し、米と味噌と醤油を運び込んだ。
    朴は、五月女組についていた朝鮮人監督らを花札に誘い、争議団の若者に朝鮮人監督と喧嘩をさせた。
    高根の若衆が喧嘩を止めている隙に、朴は米と味噌と醤油を高根から奪い、朝鮮人争議団の砦に運んだ。
    砦では、半鐘やマキビシ、パンク針が作られていた。朴は、川の橋に、行動隊を配置し、ダイナマイトを持たせた。朴は、国道入り口にあった天然記念物の杉の木に、「三信鉄道争議団」と書かれた赤旗を掲げた。
    同年7月30日、浜松市の航空隊が、争議団の砦を偵察した。
    同年7月31日午前4時30分、消防団や自警団や警察のトラック12台と警察官200人から300人ほどが、争議団の砦に到着した。
    朝鮮人争議団組織部長・金明植は、消防団と自警団に対して、「五月女組の賃金未払いで、地元から納入した野菜代金4万円を支払えない。ストライキに勝てば、4万円を支払えるが、負ければ野菜代は支払えない。争議に干渉しないで欲しい」と訴えた。消防団と自警団は撤退した。が、警官隊は、砦に突っ込み、朝鮮人争議団と乱闘となった。
    金奉達が警官にサーベルで斬られた。争議団は警官隊を追い返し、警察官18人を捕虜とした。争議団は、捕虜の警察官18人を裸にして、砦から追い出した。朝鮮人争議団は、地元農民と協力して、国道を封鎖し、砦で自給自足の生活を行なった。
    同年8月25日、警官隊1200人が朝鮮人争議団の砦を制圧し、朝鮮人300人を川合小学校に検束した

出典

  1. ^ 樋口雄一 2014, p. 133
  2. ^ 樋口雄一 2014, p. 11
  3. ^ 関貴星『楽園の夢破れて―北朝鮮の真相』全貌社、1962年
  4. ^ 李洋秀「凍土の北朝鮮に殺到した在日朝鮮人」北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会『生命と人権』第4巻p.67


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