自然白金とは? わかりやすく解説

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しぜん‐はっきん〔‐ハクキン〕【自然白金】

読み方:しぜんはっきん

天然単体の状態で産する白金金属光沢のある銀白色超塩基性岩砂鉱床から産出


自然白金

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/12 23:09 UTC 版)

白金 > 自然白金
自然白金
分類 元素鉱物
シュツルンツ分類 1.AF.10
Dana Classification 1.2.1.1
化学式 Pt
結晶系 等軸晶系
へき開 なし
モース硬度 4.5 - 5
光沢 金属光沢
鋼灰色
条痕 灰白色
比重 純粋な白金であれば、20 ℃の時に、21.450[1]
文献 [2][3]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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自然白金(しぜんはっきん、native platinumplatinum)とは、白金を主成分とした元素鉱物である。白金は、箔や粒の形で産出する事例が多い。ナゲットは稀であり、結晶体を示す事例も稀である。

産出地

日本列島では北海道で産出した記録が残る。なお、自然白金に関する世界初の文書記録は、1500年代にスペイン人がコロンビア・リオピントの金砂鉱床から発見した時の物である。自然白金の重要な産地としては、南アフリカ共和国のブッシュベルト複合岩体とトランスパール、アメリカ合衆国モンタナ州のスティルウォーター複合岩体とアラスカ州のグッドニュースベイ、カナダのオンタリオ州、ロシアのノルリスクが挙げられる[4]

性質・特徴

自然白金の結晶系等軸晶系である。化学組成の主成分は Pt だが、多くの場合で不純物が混ざった状態で産出する。不純物としては、白金以外の白金族元素が少量含まれていたり、場合によっては、などの地球に多く含まれる元素や、なども少量含む。ところで、純粋な白金の密度を有効数字2桁で大雑把に言えば、21 (g/cm3)程度である。もちろん、白金の純度が高ければ、自然白金の密度も21 (g/cm3)に近付くものの、産出した自然白金の密度は、14 (g/cm3)から19 (g/cm3)程度である。純粋な白金の密度よりも低い理由は、白金よりも密度の低い不純物が混ざるために他ならない。

なお、ほとんどの自然白金とされる標本は、実際には「Isoferroplatinum[注釈 1]」という別の鉱物に分類されるようである。

自然白金グループ

  • 自然白金 - Pt /(Ir,Rh,Pd)、等軸晶系
  • 自然パラジウム - Pd /(Pt,Hg)、等軸晶系
  • 自然イリジウム - Ir /(Os,Rh,Ru)、等軸晶系

脚注

注釈

  1. ^ Isoferroplatinumとは、白金の他に、パラジウム、鉄、銅を主に含む合金として産出する鉱物である。

出典

  1. ^ 桜井 弘 『元素111の新知識』 p.316 講談社(ブルーバックスB1192) 1997年10月20日発行 ISBN 4-06-257192-7
  2. ^ 国立天文台 編『理科年表 2008年版』丸善、2007年、636頁。ISBN 978-4-621-07902-7 
  3. ^ 文部省 編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年。 ISBN 4-8181-8401-2http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi 
  4. ^ ロナルド・ルイス・ボネウィッツ著、青木正博訳『ROCK and GEM 岩石と宝石の大図鑑』誠文堂新光社 2007年 113ページ

参考文献

関連項目

外部リンク

  • Platinum (英語), MinDat.org, 2011年4月11日閲覧 (英語)
  • Platinum (英語), WebMineral.com, 2011年4月11日閲覧 (英語)
  • 福岡正人. “鉱物リスト”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2011年4月11日閲覧。



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