胡應麟とは? わかりやすく解説

胡応麟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/28 07:09 UTC 版)

胡 応麟(こ おうりん、胡應麟、1551年 - 1602年)は、中国代の学者。は元瑞または明瑞。少室山人、時羊生と号する。

生涯

南京の官であった胡僖の子として蘭谿(現在の浙江省金華市蘭谿市)に生まれる。幼少より詩を善く書き、万暦4年(1576年)に挙人となる[1]。ただし万暦11年、14年、23年、27年の会試に及第せず、ついに官に登用されることなく、山中に居住し読書にふけり、貧しいながらも書物を収集し4万冊に及ぶ。学問の範囲は経史子集にわたり、儒家仏教道教に至るまでになった。編纂書・著作が非常に多い。

従来の史書においては「小説」のジャンルに入る著作があまりに雑多であると判断し、志怪・伝奇・雑録・叢談・辯訂・箴規の6種類に分類した[2]

著作

  • 『少室山房筆叢』正集36巻・続集16巻
  • 『少室山房類稿』120巻・『続稿』15巻 …形式は王世貞に準拠している
  • 『詩藪』20巻
  • 『経籍会通』4巻
  • 『史書佔畢』6巻
  • 『九流緒論』3巻
  • 『四部正譌』3巻
  • 『三墳補遺』2巻 …『竹書紀年』・『逸周書』・『穆天子伝
  • 『二酉綴遺』2巻 …小説家の言葉を採録
  • 『華陽博議』2巻
  • 『荘嶽委譚』2巻 …『水滸伝』の作者を施耐庵としている
  • 『玉壺遐覧』4巻
  • 『双樹幻鈔』3巻
  • 『丹鉛新録』8巻
  • 『藝林学山』8巻 …楊慎の作品を論駁

参考文献

  • 明史』 卷287 ・世貞伝
  • 『明儒学案』
  • 呉晗『胡応麟年譜』

脚注

  1. ^ 池内宏、他監修『縮刷版 東洋歴史大辞典・上巻』臨川書店、1992年、P.194頁。 
  2. ^ 魯迅『中国小説史略 上』ちくま学芸文庫、1997年、P.28頁。 




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