磐梯式噴火
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/04 04:14 UTC 版)
磐梯式噴火(ばんだいしきふんか)は、山体崩壊を引き起こす火山噴火の特殊な形式の1つである。1888年の磐梯山噴火を典型とする。
概要
1888年の磐梯山噴火のように、長らく休眠状態が続き火道が閉じられていた火山が、突然水蒸気爆発を起こす噴火形式である。この時、地下水が熱せられて水蒸気が生じ、火山体の岩石が放出されて山体崩壊が発生し、水蒸気を含む火山ガスや火山体の破片が噴出される。新たにマグマが噴出されることはなく、溶岩は全く出さないのが特徴である[1]。
磐梯式噴火と同様に山体崩壊を主とするがマグマ成分を含んだ噴火により発生する噴火形式は「ベズイミアニ型噴火」とも呼ばれる。これは、1956年のベズイミアニ山の噴火に由来している。
磐梯式噴火の特徴として、爆風と岩屑流による大災害を起こすことや、巨大な馬蹄形カルデラと流れ山地形を残すことなども挙げられる[2]。過去に磐梯式噴火を起こしたと見られる火山は、日本では磐梯山の他に、浅間山・赤城山・八ヶ岳などがあるとされる[3]。
脚注
- ^ 『磐梯式噴火』 - コトバンク
- ^ “22A. 「磐梯式噴火」は予知できるか?(日本火山学会1988年春季大会)”. 2021年4月23日閲覧。
- ^ “69.地形からみたいわゆる“磐梯式噴火” : 日本火山学会1978年春季大会”. 2021年4月23日閲覧。
外部リンク
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