目分類の異説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 03:38 UTC 版)
伝統的なペリカン目は、現在のカツオドリ目、つまりヘビウ科・ウ科・カツオドリ科・グンカンドリ科に、ペリカン科とネッタイチョウ科を加えたグループだったが、2000年代後半の分子系統により多系統と確定し、分類の再編が行われた。 アメリカ鳥学会北アメリカ分類委員会 (AOU NACC) は2009年、ペリカン目(ネッタイチョウ目に分離することが確定したネッタイチョウ科を除く)とコウノトリ目の再編案3つを検討し、コウノトリ目・ペリカン目・カツオドリ目に分ける分類を採用した。採用されなかった残りの2案は、全体をコウノトリ目1目とする案と、サギ目 Ardeiformes を加えた4目とする案である。 国際鳥類学会議 (IOU) World Birds Names Version 2.0 (2009) は、コウノトリ目とペリカン目に分ける分類を採用した。ここでのペリカン目は、AOUのペリカン目+カツオドリ目に当たる。Version 2.6 (2010) でペリカン目からカツオドリ目が分離され、AOUと同じ分類になった。 ペリカン目をコウノトリ目に含めるが、カツオドリ目は独立目として維持する(ただし名称はウ目 Phalacrocoraciformes とする)説もある。ただし現在判明している分子系統からは、このコウノトリ目の単系統性は疑わしい。 Sibley分類では、ペリカン目は(ほかのさまざまな目と一緒に)拡大されたコウノトリ目に分類されでいた。 IOC・AOUToL・IOC2.0AOU案1AOU案2Christidis伝統分類Sibley科コウノトリ目 コウノトリ目 コウノトリ目 コウノトリ目 コウノトリ目 コウノトリ目(一部) コウノトリ科 ペリカン目 ペリカン目 サギ目 トキ科・サギ科 ペリカン目 シュモクドリ科・ハシビロコウ科 ペリカン目 ペリカン科 カツオドリ目 カツオドリ目 ウ目 グンカンドリ科・カツオドリ科・ウ科・ヘビウ科 ネッタイチョウ目 ネッタイチョウ科
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