現実的な回答
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 02:07 UTC 版)
「サンクトペテルブルクのパラドックス」の記事における「現実的な回答」の解説
現実には、賞金には上限がある。例えば、胴元の財産が1億円としよう。27回続けて裏が出ると、賞金は1億円を超えてしまうので、26回裏が出た時点でゲームは打ち切りとすべきだろう。すると、期待値は 1 2 ⋅ 1 + 1 2 2 ⋅ 2 + ⋯ + 1 2 26 ⋅ 2 25 + 1 2 26 ⋅ 2 26 = 14 {\displaystyle {\frac {1}{2}}\cdot 1+{\frac {1}{2^{2}}}\cdot 2+\cdots +{\frac {1}{2^{26}}}\cdot 2^{25}+{\frac {1}{2^{26}}}\cdot 2^{26}=14} で14円となる。同様の計算を行えば、胴元がいくら大金持ちであっても、現実的な範囲では期待値はせいぜい数十円の範囲に収まってしまうことが分かる。 しかし、思考実験として「胴元が無限の支払い能力を持っている」と仮定することはでき、その場合にはいくらの参加費を支払うべきか、という問に答えられなければ、問題は完全には解決していない。
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