本光寺 (富士宮市)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 07:56 UTC 版)
本光寺 | |
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![]() 本堂 | |
所在地 | 静岡県富士宮市黒田36 |
位置 | 北緯35度11分14.9秒 東経138度32分53.7秒 / 北緯35.187472度 東経138.548250度 |
山号 | 鵞目山 |
宗派 | 日蓮宗 |
開山 | 日静 |
法人番号 | 4080105003507 |
本光寺(ほんこうじ)は、静岡県富士宮市黒田にある日蓮宗の寺院。山号は鵞目山。旧本山は身延山久遠寺、鏡師法縁。
歴史
境内には公孫樹があり、以下の逸話が残る。日蓮の動向を示す『富木殿御書』に「十四日くるまがへし(車返、現・沼津市)十五日ををみや(大宮、現・富士宮市)十六日なんぶ(山梨県南巨摩郡南部町)」とあり、文永11年(1274年)に現在の本光寺が位置する大宮周辺を通過している。
身延山へ向かう公孫樹の下で休んでいた日蓮一行の所へ、遠藤左衛門(後の本光院日静の父)が柏餅と酒を勧め鵞目を布施した。遠藤左衛門の妻が乳の出が悪く乳児を抱えて困っていると聞いた日蓮が祈祷した所、忽ち乳が出るようになった。喜んだ夫妻は自宅に泊めてもてなした。この場所が現在の本光寺であると言う。そのため当寺院には現在も、イチョウ樹の乳信仰が残る[1]。
境内
境内の公孫樹は昭和30年(1955年)4月に県の天然記念物に指定されたが[2]、現在の代の公孫樹は指定から外れている。また境内には中野梅市建立の句碑が残り、こちらは昭和60年(1985年)3月に市指定史跡となっている[3]。
脚注
- ^ 児島恭子「イチョウ巨樹の乳信仰─歴史研究の資料に関する課題─」『札幌学院大学人文学会紀要』第103巻、札幌学院大学総合研究所、2018年2月、73-85頁、CRID 1050845763134883328、hdl:10742/00003086、ISSN 0916-3166。
- ^ 富士宮市教育の沿革・各種委員名簿 (PDF)
- ^ 富士宮市内指定文化財等一覧 (PDF)
参考文献
- 日蓮宗寺院大鑑編集委員会, 池上本門寺『日蓮宗寺院大鑑』大本山池上本門寺、1981年。doi:10.11501/12265741。 NCID BN01669639。NDLJP:12265741 。"国立国会図書館デジタルコレクション"。
- 市川智康『日蓮聖人の歩まれた道』(改訂版)水書坊、1989年(原著1981年)。ISBN 4943843476。国立国会図書館書誌ID:000001979489。
《1981年版》:市川智康『日蓮聖人の歩まれた道』水書坊、1981年。doi:10.11501/12217966。NDLJP:12217966 。"一部判読不能:表紙(国立国会図書館デジタルコレクション)"。 - 荻野裕子「甲斐駿河における日蓮曼荼羅授与伝説の生成」『口承文藝研究』第27号、白帝社、2004年、46-60頁、CRID 1524232505753790464、ISSN 24362263、国立国会図書館書誌ID:7100457。
座標: 北緯35度11分41.9秒 東経138度32分53.7秒 / 北緯35.194972度 東経138.548250度
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